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正義のミカタ  作者: highcolor
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act.0

フィクションです。

実際の個人団体出来事と関係ないんでよろしくお願いします。






正義とは何だろう。


俺はずっと考えてきた。


昔は正義の味方になりたかった。


テレビの中のヒーローのごとく、困っている人がいると颯爽と現れ、助け出す。


悪い敵を必殺の一撃で倒す。そうして世の中に平和をもたらす。


そんな、正義の見方になりたかったのだった。



子供のころ、人一倍正義感が強かった俺はいじめられている友達を助け、


困っている人の手助けを行い、時には自分を犠牲にしてまで善行を行った。


普通、子供ながらの正義心は大人になるにつれ、世の中というものがわかり、いつしか社会に順応するがごとく自分の身の回りのみ平和であればいいと思うようになる


それは自分を守るという意味でもある。


そうしなければ社会の重圧に耐えきれないからだ


結局、人は自分と、その周りしか救えないのだ


だが、俺は、そのことに気が付くのに遅かったのだ


子供のころから抱いていた正義の見方になる


その思いは大学を卒業してからもなお持ち続け、正義の見方になるべく警察官となったのだ


今思えば、正義の見方になる選択支はほかにもあったように思える


周囲の人を助けたければ消防士、個人探偵に


国を守りたければ自衛隊に


しかし俺は、人並みの頭脳しかなく、安易に警察官という職業を選んでしまったのだ


その時は、警察官になって正義の見方になれると信じて疑わなかった


実際に仕事を始めるまでは・・・



警察官の仕事は楽ではなかったがそれなりにこなせた。


事件事故はもちろん、事件と呼べぬ個人間のもめごとの仲裁、交通違反の処理等々・・・


そう、「仕事は」こなせた


しかし、問題はその中身の「人」だったのだ。


自分勝手な言い分で法律を犯す者


自分勝手な行動を起こしまわりを困らせ、それに悪びれもしない者


親切で行ったことを逆手に取り、上げ足を取ってくる者


警察官というだけで敵視し、手助けを受け入れない者


・・・


これほどまでに世界は悪意に満ち、人のことを考えない者たちであふれかえっているとは思いもしなかった。





そして、「俺」もだった。


警察官は結局、法の執行者、法律の犬であり、法律以上人助けをすれば越権行為と言われ、法律には触れないものの、自己の悪意によりしっぺ返しを食らった者を助けなければ職務怠慢と罵られた。


自分を敵視してくる者は学生時代にもいた


悪意を持って接してくる輩もいた。


しかしそんな者達を寄せ付けぬほど正義を貫いているつもりだった


だが、社会はそれ以上の、想像もしないほどの悪意に、満ちていたのだ


いつしか俺は、学生のときの正義とは何たるかを忘れ、


なぜ俺は、こんな人々のために正義を貫いてきたのかわからなくなってしまったのだった。




そして俺は、おおよそ正義というものを、見失ってしまった。


俺の正義は・・・






__________

 


俺は、警察官をやめる





つもりだった。


佐藤大和27歳独身彼女なし



現在、警視庁警察本部組織犯罪対策課付 特別巡査部長


任務は


極道会司組直参飯沼一家若頭補佐



いわゆる、ヤクザの内偵捜査員だ


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