【19話】
目覚まし時計の音がうるさく響く。
現在2月12月の朝3時である。
今日は修学旅行。待ちに待ったと言うわけでは決してない。むしろ起きた瞬間ため息を
つきたくなったくらいだ。
ハルカはくるのだろうか・・・・・・・
顔を見たら叫びだしそうだった。
駅には5時45分までに集合しなければならなかった。眠い目をこすり、下に降りて行くと
お母さんが起きて朝ごはんを作っていた。
「おはよう」
[早いじゃないの。もう少し寝てればよかったのに]
「でもシャワ−浴びたいから、いいの」
そういうと寝不足でふらふらする身体を引きずって風呂場まで行った。
熱いシャワ−を浴びて眠気を吹き飛ばす。身体を洗って髪を洗う。そしてしばらくぼぉっ
とした。
考えていた。これから3日間のことを。どのくらいハルカの顔を見なければならないのだ
ろうか・・・・・・・・・ふと時計を見るともう4時になっていた。少し長風呂し過ぎて
しまっていた。風呂から出ると朝ごはんが出来ていた。私は無言のまま食べ始める。
「お腹いっぱいだわぁ〜。ごちそうさま」
そして制服にきがえる。再び下におりてきたときにはぎりぎりの時間だった。
「お父さん、行こ。」
しばらくお父さんの車に揺られていた。
少し眠りかけたとき、駅に着いた。
「じゃ、行ってきます。」
【行ってらっしゃい。気をつけるんだぞ。】
「うん、じゃね。」
車を出たところにハルカが両親といた。宙で目線が合い、最悪な気分になる。
それから一緒に車に乗ってきたアキコと集合場所に向かった。
もちろん、ハルカなんて無視して。
集合場所に着くと、いろんな方向から「おはよう」という声が聞こえた。朝だというのに
駅は騒がしかった。
「おはよ」
「おはよぉ〜!眠くなぁい?」
「うん、私もちょっと眠いかも・・・・」
そう言うと彼女は笑った。
お決まりの出発式が始まり、やがてそれも慌しく終わった。電車がホ−ムに入ってきた。皆
慌しく乗り込む。席に座るのはル−ル違反だったが、先生のいない車両では皆ちゃっかり座
ってしまっていた。そして私もそのひとり。
あっという間に目的の駅に着いて、今度は新幹線に乗り込む。
そして今は大阪。もうすぐ奈良に着く。今日は奈良公園散策だ。自由行動というのがくせも
のだ。今のうちに一緒に散策する人を確保しておかねば。
「ってかあっという間だったねぇ!」
同じ班のカコが言う。
「だねぇ〜。私新幹線初めて乗ったぁ!なんかふわふわしてて気持ち悪いし」
私は乗り物酔いするたちだった。
「大丈夫かよぉ?そんなんじゃこれから3日間やってけないよぉ」
カコは私のことをからかうのが楽しいらしい。そんなこんなでもうかれこれ1時間近く新
幹線に揺られている。そして私はいつの間にか寝てしまっていた。起きると奈良に着いて
いた。新幹線を降りる前にマオが「一緒に散策しよう」と誘ってきてくれた。これで一安
心だ。ひとりじゃなくなったわけだから。
更新、遅れてしまって本当にすみませんでした。
そして愛読してくださる皆さん、ありがとうございま
す。この度、総アクセス数が200人に達しました。
ありがとうございます。これからも頑張りますので、
是非読んでください。感想もいただけたら嬉しいで
す。
感謝をこめて Shiena