【13話】
翌日、学校に着いて教室に入る。
ドアの側にいた5人組が私を睨む。でも今日はそこまでじゃなかった。私からも睨み返し
たのだ。おまけに軽く舌打ちもいれて。しばし4人はあっけにとられているようだった。
でもひとりは違うはずよね。ハルカ、あんたにならこの意味がわかるでしょ?
今日は1時間目の授業から理科だった。昨日に引き続きまた実験だった。もちろん移動教
室で、これまた当然のように私は一番最初に教室を出た。理科の先生は4組の担任で、4
組の朝の会は遅れていた。だから理科室の鍵はまだ開いていなかった。
しばらく私はひとりで壁にもたれていた。そのうち教室から出てきた人たちが理科室のド
アのところ集まりだした。そのうちハルカもハルカの友達のHちゃんと一緒に歩いてきた。
そして調度私とは向かい側の壁に寄りかかった。私の怒りはすさまじく、ハルカのことを
ずっと睨んでいた。そうこうして5分くらいが経った。それでも私は睨み続けた。そのとき
ハルカがふと私のほうを見た。私達の視線は宙でぶつかった。そしてそのときのハルカの
行動はあまりにも不自然だった。なぜなら私にむかってピ−スをしてきたのだ。私のこと
を犯人だと思っている人なら絶対にそんなことはしないだろう。この行動は、私のあの考
えを濃くするものとなった。
そういえば、もうあと3日程で冬休みだった。
話し合いの場はつくられないままだった。
3日というのはあっという間に過ぎていった。
今日からは冬休みに入る。今年の冬休みは憂鬱な気分のまま始まろうとしていた。
読んでくださった方、ありがとうございます。
次話も是非読んでください。
感謝をこめて Shiena