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濡れ衣  作者: Shiena
13/26

【13話】

翌日、学校に着いて教室に入る。


ドアの側にいた5人組が私を睨む。でも今日はそこまでじゃなかった。私からも睨み返し


たのだ。おまけに軽く舌打ちもいれて。しばし4人はあっけにとられているようだった。


でもひとりは違うはずよね。ハルカ、あんたにならこの意味がわかるでしょ?




今日は1時間目の授業から理科だった。昨日に引き続きまた実験だった。もちろん移動教


室で、これまた当然のように私は一番最初に教室を出た。理科の先生は4組の担任で、4


組の朝の会は遅れていた。だから理科室の鍵はまだ開いていなかった。


しばらく私はひとりで壁にもたれていた。そのうち教室から出てきた人たちが理科室のド


アのところ集まりだした。そのうちハルカもハルカの友達のHちゃんと一緒に歩いてきた。


そして調度私とは向かい側の壁に寄りかかった。私の怒りはすさまじく、ハルカのことを


ずっと睨んでいた。そうこうして5分くらいが経った。それでも私は睨み続けた。そのとき


ハルカがふと私のほうを見た。私達の視線は宙でぶつかった。そしてそのときのハルカの


行動はあまりにも不自然だった。なぜなら私にむかってピ−スをしてきたのだ。私のこと


を犯人だと思っている人なら絶対にそんなことはしないだろう。この行動は、私のあの考


えを濃くするものとなった。




そういえば、もうあと3日程で冬休みだった。


話し合いの場はつくられないままだった。







3日というのはあっという間に過ぎていった。


今日からは冬休みに入る。今年の冬休みは憂鬱な気分のまま始まろうとしていた。




読んでくださった方、ありがとうございます。

次話も是非読んでください。



感謝をこめて  Shiena

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