【1話】
◆この小説は、実際に私が体験していることであってフィクションではありません◆
あなたは、誰からも信じてもらえなくなったことがありますか。
そして、その辛さを知っていますか。
大声で、「なんでよ」って泣き叫びたくなったことはありますか。
私は今、やりきれない想いで身体が砕けてしまいそうです。
【一話】
2005年7月中旬。友達のハルカに手紙が来た。薄紫色の細長い封筒にそれは入ってい
ました。ハルカには彼氏がいる。手紙の内容は、ハルカを傷つける言葉ばかりが書か
れていた。
パソコンで書いてあるこの奇妙な手紙が後の私の学校生活に大きな打撃を与えると
は、そのときの私には知るよしもありませんでした。
「トキ、私のロッカーにこんなの入ってた。」
ハルカが私に持って来た手紙には、{死ね タクヤは私のほうが御前より好きだから}と、
書かれていた。これが一通目の手紙ではないらしい。一通目は下駄箱に入っていたそうだ。
「なんで・・・」
ハルカは困っていた。付き合いの順調だった私がこんなことになるなんて・・・瞳が、そ
う言っていた。
『なんだろうね、これ。誰だろう・・・直筆じゃないからわかんないね。』
慰めにはならないだろうけど、とりあえずそう言った。
手紙は次の日も、その次の日も、結局その日を境にほとんど毎日場所を変えて送られてき
た。私とハルカの周りにいる友達、男子3人、女子1人に、話はすぐ広まった。そして当
然のごとく、【犯人を捜そう】ということになった。日に日に前の活発さをなくしてゆく
ハルカを見ていた私も、その考えに賛成したのだった。不公平な話だが、まずはクラスの
中で怪しそうな女子の名前を次々とあげていった。と言うのも、単に犯人の口ぶりが女子
のものだったからだ。そんなこんなで名前のあがった女子は全部で10人。16人いる女子の
中で10人だ。あまり絞れなかったけれど、少しは進展があったような気になった。ところ
がその後が行き詰ってしまい、嫌がらせに耐えられなくなったハルカはタクヤと別れた。
私は悲しかった。ずっと一緒にいて欲しかった。でも首はつっこめないと思った・・・
ハルカも辛いのだと。そのうち夏休みがきた。皆の記憶からあの事件が消えてしまったか
のように思えた。暑く長い夏休みは、いつもと変わらぬ毎日のように過ぎ去っていった。
読んでくださった方、ありがとうございます。
これからも書き続けますので、どうか見守っていてく
ださい。
感想などをもらえたら、支えにさせていただきたいと
思います。