打ち上げ花火、外から見るか?部屋から見るか?
「じゃあベガ。行ってらっしゃい。」
ベガは俺の頬にキスをしてギルドの仕事に出掛ける俺を見送る。
ベガが落ち着いた場所に住みたいと言ったので、透き通る海の見える街外れの海岸に建てられた豪邸だ。
周りは平原となっており、少し行けばシリウスの街に着く。
人目が無いので(夜の情事を見られず)快適な生活を送るにはうってつけの場所だった。
俺は一旦シリウスの街に出向く。レオとヴァルゴに合流する為だ。
シリウスの街の城門前にて合流する。
「今日は仕事で遅くなるって一昨日言っておいた…」
俺は作戦通り浮気相手を誘き出しやすくするため、ヴァルゴに言われた通りベガに罠を仕掛けた。
-へっへっへ、残念でしたぁ…遅くなんてなりません。だって今日は有給だからなぁ。
俺はひたすら浮気相手をボコボコにするシュミレーションを頭の中でしていた。
「じゃあ見つからないように魔法をかけましょうか。影魔法…ハイド&シーク。」
ヴァルゴは魔法を唱える。すると俺達3人とも他の人間達からは見えない透明状態になる。
ハイド&シークは上位の影魔法の為、透明化している間透明なモノも可視化出来る力を持っている。
この魔法を使い魔王の城に忍び込み、最終決戦に挑んだ。
その魔法を使う同じ状況…俺にとっては魔王戦以上の戦いになる事は間違いなかった。
ヴァルゴは暗殺部隊出身だ。だから隠したり弱らせる影魔法に長けている。
そうして透明になって俺の家に赴く。
レオは相手が逃げないように外からの見張る。(逃げたらボコれと言ってある。)
俺とヴァルゴは相手を捕まえるように家に入り、家の中で見張る。
何もない時間が少し流れる。
その間、美しい俺のベガは部屋の掃除をしていたり、ごはんの準備をしていたりと完璧な婚約者であった…
-あぁ、俺この子と結婚できるなんて幸せだなぁ…
ヴァルゴは俺がベガを見る事に何故か少し苛立っていた。
「ごめんごめん、忘れ物ー!!」
罠も張られているいると思わず、浮気相手の人間はのこのことやってくる。
金髪で大きな深紅の瞳、幼い顔立ちだが21歳らしく年相応の筋肉がついている。まさしく俺と全く同じ姿。
装備や服装まで同じだった。
-変身魔法だろうか?
そう思っていた時期が俺にもありました…
「あれは…」
ヴァルゴは偽物の俺が持つ武器に気付く。
アマテラス、ツクヨミ…俺しか持っていないはずの武器…
『神宿剣・アマテラス』…倒した生物の力を宿していく、永遠に進化し続ける妖精の国の宝刀。
『死神銃・ツクヨミ』…魔力を弾丸にすることが出来る、無限に銃弾を放つことが出来るシリウス王国の国宝の拳銃。
更に2つの武器は使用者の魔法や属性を付与出来る為、強い力を持つ者が扱えばそれだけで無敵となる。
この2つは世界に一つしかない国宝レベルの武器だ。つまり勇者である俺しか持っていない。
模倣する事が犯罪になる為、偽物は世の中に流通を許されない神器である。
勇者であった時、俺は右手には刀、左手で拳銃を撃つ二刀流の戦闘スタイルだった。今ではこの本気のスタイルにはならない事が多いが…
攻撃や味方の強化と回復・相手の弱体化などを一人で全てこなすことが出来る。
このスタイルは極めるまでに時間がかかる為、素人は一朝一夕で真似は出来ない。
-そう…だから見よう見真似で誤魔化せはしない。
ベガと俺の偽物は向かい合いながら話を始める。
「ベガとアルの偽物が楽しそうにおしゃべりしてるわね…」
俺は必死で怒りを抑えていた。ベガに他の男性が近づく事さえ俺は許せないのだ…
今にも相手に不意打ちで斬りかかりたい程だった。
「ステイ・ステイ」
ヴァルゴはそれに気付いたのか…なだめようとしてくれている。
ヴァルゴは必死に俺を落ち着かせる。浮気現場を取り押さえなければ、談笑していたからで誤魔化される事があるらしい。
つまり必ず一線を越えさせなければ浮気を証明出来ないのだ。
おしゃべりしているうちにアルの偽物とベガの言葉は少なくなり、見つめ合う時間が増えている。
それに比例して俺の怒りのボルテージと歯ぎしりは増えている。
「ベガ、愛している。」
俺の偽物がベガに口付けをした。それと同時に服も脱がせようとする。
「私もよ、アル…」
ベガもうっとりとした顔でキスをかえしながらアルの服を脱がせようとする。
「んっ」
ベガから色っぽいかすかな吐息が漏れる。
「魔法にでもかかったみたいにお前が大好きだ…」
お互いがキスをして服を脱がせ合いながら、寝室に向かう。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
俺は怒りを言葉に出来なかった。
「追うわよ」
ヴァルゴは寝室に入ったタイミングを見計らって、俺に合図をする。
-あと少し…あと少し…
ついに相手をボコりとどめを刺して、生まれてきたことを後悔させる処刑の時がやってこようとしている。
「ベガの全てが欲しい…」
俺の偽物はそう言って、ベッドに寝転がるベガに多いかぶさる。既にベガと偽物の2人とも下着姿になっていた。
「んんんっ」
ベガも興奮が抑えきれないようだった。
-これはもう黒だなぁ…
ヴァルゴが本物の方を見ると、そこには彼はいなかった。
透明になっている俺は下着姿で抱き合う2人の元に全力で突進して、偽物の俺をハイキックで思いきり蹴り飛ばす。
何かに強い接触をした為、ハイド&シークの効果は消える。
「俺の婚約者に手を出そうなんて良い度胸をしているじゃねぇか?死ぬ覚悟は出来ているんだろうなぁ?」
俺は浮気相手をこれからコロス…
魔王を倒す旅では感じた事のない程の、殺意の衝動に駆られていた。
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