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何を言っているか分からないと思うが『俺の婚約者』が『俺』に寝取られた  作者: 社畜マー
『俺の婚約者』が『俺』に寝取られた。
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相対する勇者

 俺はアルドラと相対する為にシリウス城の図書館にて竜についての文献を調べていた。


「やっぱり文献少ないな…」


 竜に関する本は少ない。そもそも竜という種族が希少種である為だ。


 調べていた俺だが、急に魔王スペルビアのような大きく邪悪な魔力を感じた…


 圧倒的な絶望感が俺を襲う…邪悪な気配は城の地下の方から感じた。俺は急遽地下に向かう事にする。


 だが窓から外を見ると、衛兵の兵舎が破壊されていた…


-あそこは地下の下水道に向かう穴があった場所…


 つまり下水道に何かあったという事が頭に浮かぶ…


-地下の魔物が暴れたのか?いやそれだけではたかが知れる…地下で禁忌の実験をしていたとかか…


 嫌な予感がしていた。


 確かに恐ろしく邪悪な魔力を感じたのは一瞬の事で、それはすぐに消えた。



 俺は右手にアマテラスを構えて、兵舎を目掛けて空間を移動する。


 兵舎からは今の事から魔物が逃げて来るかもしれないため、城の人を巻き込まない為に警戒が必要だ。兵舎からは地下へ続く穴を通して下水道に降りていく。


-何があったんだ…今までに感じた事のない魔力…さらには前は起こらなかった事象だぞ…


 俺は困惑していた。少し行動を変えただけで、初めて起こる事象。自分が過去に戻る前と違い、世界が変わってしまっている事に…



 地下の下水道へとたどり着く。そこには光が全くなかった…


 更には下水が全て消えていた…


-なんだ…何が起こった…全てが無くなっている…


 魔物も勿論消えていた。もしかするとこの時期にはいなかったかもしれないが、それはスカルの証言と食い違う。先程の邪悪な魔力が生じた際に何かが起こり、魔物達は消えたと考える方が良いだろう…


-つまり邪悪な魔力が魔物を消した?何故?そいつにとっても魔物は敵なのか?


 俺は状況を理解できないまま、下水道を進もうとする。


 松明を空間から取り出し、警戒しながらも少し光を灯す…


 遠くからコツン、コツンとこちらに向かって歩いて来る音がする。


 少しずつゆっくりと…だがそこからは邪悪な魔力を感じない…


-生き残りか?


「あら……アルタイルじゃない…」


 そこにはいつも通りのヴァルゴの姿があった。


「ヴァルゴ…お前もさっきの魔力を感じて来たのか?」


 俺はヴァルゴに問いかける。恐らくシリウス国にいた者ならば、今の異変に気付かない者はいないはずだ。


「あら…ごめんなさい…。さっきの魔力は私のモノよ。」


 ヴァルゴは特に隠すでもなく、普通に話す。それが嘘だと思えなかった。でも信じられなかった。


-だがヴァルゴがやったにしては、彼女に傷一つもないのは不思議だ…


 俺は地下にいる魔物達が、未来で街を襲っていた魔物達の可能性が高いと思っていた。


 その中にはアンデッド・ロードもいる筈だ…あいつはディザスターデッドを召喚する力を持つ為、俺でも倒すのに半日もかかってしまった…


 それを一瞬で倒したとなるとにわかには信じ難かった…それが出来るのはもはや魔王以上のレベルでは?と思ってしまった…



「何故だ…何故ここまでの事をした…インヴィディア…」


 偽物の俺…いやカースドが武器を携え激怒した表情を浮かべていた。


「何故って…魔物が沢山いたからよ…」


 カースドの質問に悪びれもせずに答える。


「あいつらはスカルにやらせれば良かっただろう…お前のせいで…お前のせいで…」


カースドはヴァルゴに怒りを向け、物凄い勢いで斬りかかる。


ガギン


 俺とカースドのアマテラスがぶつかり合う。カースドはヴァルゴを殺すつもりだったのか、もの凄い力で俺を圧倒する。


「セロ・バレット」


 俺はカースドに弾丸を撃ち込む。とりあえずあいつの速さを遅くしなければ、ヴァルゴが危ない…


「ウノ・バレット」


 カースドは自らの速度を早くする。つまり俺のデバフを打ち消す。


「何故邪魔をする?俺…まさかお前がこの地下での事を指示したのか?」


 俺はヴァルゴに下水道の殲滅を指示しなかった。何故なら下水道の魔物は元人間だったからだ。


「あぁ…俺がヴァルゴにやるように言った。何が悪い。」


 俺の発言にヴァルゴは驚き、悲しそうな顔をした。


 俺はカースドの意識を俺に向けたかった。ヴァルゴに危害が加わらない様にしたかった。


「お前が…お前が全てを台無しにするとは思わなかったぞ。何故スカルにやらせなかった?」


「シエント・バレット」


 カースドは2人に増える。


「ここは狭いな…シリウス王国の外の平原に来い。」


 俺は下水道では不利と考え、平原に空間移動を行う。


 不利という以外にも、少し考えたかったからだ…


-何故…あいつは?


 平原に着くと、勿論カースドもいた。カースドは2人で俺に斬りかかって来る。


「お前がバカな指示を出してくれたおかげで全てがめちゃくちゃだよ…」


 2人のカースドは憎々し気に俺に斬り込む。俺はそれをアマテラスの空間操作で一人分を無効化する。


-俺も早くシエントバレットを使わなければ…


 俺が2人いるという事はそれだけ不利なのだ…空間操作、時間操作を少しでも当てられたら俺は負ける…


-負ければ死にそうだな…


 アマテラスで敵の剣撃を受けた後、すぐにカースドはツクヨミを俺に撃ち込もうとする。


-肉を切らせて骨を断つか…


 俺はアマテラスを捨てて、自らにウノ・バレットを撃ち込む。

 カースドのアマテラスによって、俺の右腕は少し切られる。


 怪我は負ったものの、これで速さは俺の方が有利になった。


 だがカースドがお互いにウノバレットを何発も撃ち込み合う。

「速さなら勝てると思ったか?バカが…」


 カースドは2人して俺に斬り込みに来た。俺でさえ目でギリギリ追えるかのレベルの速さだ…


 俺はツクヨミを右手に持ち替え、地面目掛けて空間操作の弾を撃ち込んだ。


 その瞬間、俺が先程捨てたアマテラスが俺の元に出現する。俺はそれを左手で持ち、カースドの2人のうちの1人を攻撃する。


-確率は2分の1…


 カースド本人に致命傷を当てれば、その時点でシエントバレットの分身は消える。


-どうだ…


 俺が斬り倒した方のカースドは分身体の様だった…


「残念だったな…『俺』の行動くらい読んでいるさ。」


 俺がカースドに攻撃した事で、既に俺は無防備な状態だった。


 カースドは俺に一太刀浴びせる為、アマテラスを振りかぶり、それを振り下ろした。

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