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何を言っているか分からないと思うが『俺の婚約者』が『俺』に寝取られた  作者: 社畜マー
『俺の婚約者』が『俺』に寝取られた。
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アフターダーク

「で、悩みは何なの?」


-ん?王の声が聞こえる…?あれ?俺、今何でバーにいるんだ?


 俺はふと左隣の人間を見る。王が俺の隣にいた。


「プロキオン王…」


-何が起こっているんだ?


 右隣にはレオがいた。ヴァルゴもトイレから出て来て、王の姿を見て驚愕していた。


-レオ、ヴァルゴ…


 俺は自分の無力さから、死んでしまったこの二人がいる現状が嬉しかった。


「やっほ!!」


 いつも通り軽いノリの王様だ…


 俺はこんな平和な状態に戻れて涙してしまった…


-ごめん…あの時、俺は無力でごめんな…


「あっ、このカクテル美味しいね。マスター、これ2つ。一つをそこの綺麗な女性に!!」


 プロキオン王は決め顔でそう言った。その後俺が泣いている事に気付いた…


「マスター、カクテルもう一つ追加で!!ごめんよ、アル。君の分を頼まなかったからって、そんな泣かなくても…」


 レオとヴァルゴは俺が泣いている事に驚いているようだった。


「悪い…お前がそんな悩んでいるとは思っていなくて…」


「確かに私達、アルがそんな泣くほど悩んでいる事に気付いていなかったわ…ごめんなさい…ううん…」


 マスターに人数分のカクテルが置かれ、誰もそれに手を付けないまま沈黙が流れた…


 俺が泣き止むまで、みんな待ってくれていた…


「で、悩みと言うのを話したまえ。」


-この状況はあの時の、ベガの事で二度目の相談をした時のものだ…


 つまりフェイタルバレットでその日に戻った事になる…


 その日からやり直しが出来る…ならば…


「もしかすると…」


-ベガは偽物…いやもしもこの場に敵がいたら…

 このバーにはシックで落ち着いている為、他の客がいる。


「いやペテルギウス山脈を俺の土地にしたいんだけど…どうすれば良いかな?」



 俺の急な爆撃にレオとヴァルゴ、そしてプロキオン王の3人は思わず唖然としてしまう。


パリンッ


 俺のヤバい発言にバーのマスターは動揺してグラスを落とす。


 先程まで何故か泣いていた人間が、急に山が欲しいと言ったのだ…


 この場にいる人間は皆、俺が何を言っているか分からなかっただろう。



 王は何か考え事をしているようだった…

「ううむ…悩ましいの…それに今あの山には…」


 王の言葉を遮り

「邪竜が3体いる件ですか?」


「え?」

 王は俺の言葉に驚いた。


レオとヴァルゴも俺が何故それを知っているのか分からない顔をしていた…


「俺はそいつらと少し話がしたいと思って…」


-そう…邪竜と言えど、平和を望んでいる…


「はぁ?邪竜と話合いとかアンタ、死にたいの?」

 ヴァルゴは少し怒っているようだった。俺の身を案じてくれている事からの怒りだった。


「いや、違うよなアル!!拳で語り合うって意味だよな?」

 レオはテーブルに置かれたカクテルを一気飲みし笑いながら言った。


「いや、あいつらと平和協定を結びたい…」


 その場にいる人間は皆、あっけにとられた顔をしていた。


「君は自分の言っている事が分かっているのか?それは自ら邪竜を保護し、いつでも他の国に侵略出来る環境を作るという事だぞ!!」


 国政的な意味で邪竜を見過ごすして、保護するなど他の国にとってみれば脅威でしかない…

 最悪、戦争の火種になりかねない…王はそれを心配していた。


「すべてはこの国の為…そしてベガの為…プロキオン王よ…愚かしい頼みですが、信じて下さい!!」


 俺は真剣な眼差しでプロキオン王に頼みごとをした。


 王は俺の眼差しに何かあると感づいたようで

「セバス…君はどうしたら良いと思う?」


 セバスチャン…王の右腕は…

「勇者アルタイル様を信じてもよろしいかと…」


「しかし予期せぬ事が起きたならば、責任追及として彼の首を他の国に差し出せばよろしいかと。」


 プロキオン王はそれを聞き

「勇者アルタイルよ。お前が命を懸けてくれるならそれを認めよう。」


「命は既にシリウス国の為、ベガの為に捨てる覚悟でございます。」

 俺は既に死んでいる。自らの無力を呪って、その結果俺は今この場にいる。


 だからこの国を救い、ベガを助けられるためなら俺の命一つで済むなら安いモノだ…


「では勇者アルタイルよ。王としての命令だ!!君にペテルギウス山脈の事は任せよう。」


 王は俺に命令として、ドラゴンの事を任せてくれるようだった。


 だがその言葉には裏がある。もし俺が失敗したら、王も責任をとるという事…


 俺だけが自発的にやる事ならば、俺だけが責任を取れば良い。


 だがプロキオン王は『命令』として、俺に山の事を任せてくれた。


「セバスチャンよ…アルタイルの為に様々な手配を頼む!!」


「はっ」

 セバスチャンはそう言って、お辞儀をしてその場から去った。


「ではセバスチャンが帰ってくるまで、しばらくは飲むぞぉ!!わしの奢りじゃぁぁぁ!!」


 そう言って、王はカクテルのグラスを上に掲げた。


「うぉぉぉぉ!!流石俺達の王様だぜぇ!!」

 レオはその言葉に歓喜した。


「レオ…あんまり飲み過ぎるなよ…」

 俺はこうしている間にも、今後の事を考えなければならなかった。


 サキュバス・クイーンの野望を阻止する為に…


 あと1週間後に、プロキオン王が命を狙われる事…


 国の中にいる魔物を探し出し、討伐しなければならない事…


 一番大事な事はベガ本人を助ける事…


 その為に、『俺』であるカースドの協力も必要だ…



「…………」

 ヴァルゴは心配そうな目で俺を見ていた。


 そうして宴会は深夜遅くまで続いた。セバスチャンが帰って来るまでと言っていたのに…


「よぉし…二次会に行くぞぉぉい!!」

 王様は完全に酔っぱらっているようだ。


「さすが俺達の王様だぜぇぇぇ!!」

 レオも完全に酒を飲み過ぎて出来上がっている。



「ねぇ…アル…具合悪そうだし、貴方は早く帰った方が良いと思うよ…」

 ヴァルゴは心配そうに、俺に話しかける。


「…………」

 王様はそんな少し暗い俺の様子を見る。


「王様命令じゃぁぁ!!アルも2次会は強制参加じゃぁぁぁ!!」

 そう言って王様は俺の腕を引っ張って、キャバクラへと進んだ。


ヴァルゴはそれは大層な怒りの表情をしていた…


 キャバクラに入ると、真っ先に王は俺を連れてVIPルームへ向かう。

「セバスよ。中に誰も入れるな…」


 王は真剣な眼差しでセバスチャンに頼む。


「御意!!」

 セバスチャンは王の眼差しを見て、何か察したようだ。


「私も…」

 ヴァルゴは俺を心配してくれてか、VIPルームに入ろうとする。だがセバスチャンに止められた。


 フカフカのソファに無理やり座らせられ王は俺に話しかける。

「勇者アルタイルよ…何があった…」


「え…いえ、何も…」

 俺は王の突然の言葉に動揺し、誤魔化そうとする。


「お前がそんな顔をするのを見るのは、我が息子デネブが死んだ時以来じゃ…」


「つまりそこまでの悩みなのであろう?」


 プロキオン王の優しい言葉に、俺は再び涙をこぼした。


 だがどう伝えれば良い…未来から来たと言えば良いのだろうか…


「その…」


 俺は言葉に詰まりながら、口を開こうとする。


「辛いのならば無理に話そうとしなくて良い…だがいつか話せる時が来たら、話してくれ!!」


「ありがとうございます。」


 プロキオン王の寛大な心に感謝するしかなかった。心が少し軽くなったようだった。


「ワシは王の特権を悪用してでも、君とベガが幸せになれるように手を尽くすぞい…なんでも言ってくれ!!」


 俺はその王の言葉に涙が溢れ、止まらなかった。この王の為になら自分は死ねると思った。


 そうして王は俺が泣き止むのをただひたすら待ってくれた。



 俺は泣き止んで口を開く。

「プロキオン王よ…頼み事がございます。」


 プロキオン王は真剣な眼差しでこちらを見た。

「うむ。それを聞きたいが、酒が足りなくて我が右手が震えて来たぞい。」


「女の子を呼んで、まずは宴じゃぁぁぁ!!」


 ひたすらマイペースな王様に翻弄された夜だった。


 だがそれでも俺は救われたんだ…

最後まで読んで頂きありがとうございます。


初投稿である為、改善の余地は多々あります。


もし少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、


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[一言] ドラ〇ンナ〇トⅣを思い出しますわ~
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