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マドレーヌ13歳、秋。~10代から始めるライフプランニング?!~

「わたくしは婿をとって家を継ぐ身ですから、領地経営に必要な法学と森林管理を重点的に学んでおりますわ」


「わたしは商会員として兄をサポートする予定だから、外国語をあと2つは習いたいかな」


「ウチの領は目立った特産品がないから、どうにか付加価格を付けられればと男ですが家政の授業を受けてるんです」


「裁縫の腕は自信があるから、お針子になりたくて。刺繍やレース編みの授業は本当に勉強になります」


 *****


 他愛無い会話から、マドレーヌは将来について真剣に考えてみることにした。王国では15歳くらいで成人と見做される。あと数年で大人の仲間入りをするとなると、のんべんだらりとしてはいられない。

 そんな訳で最近仲良くなった同期生に将来設計を問うてみたところ、しっかりとした答えが返ってきた。予想外だったのが脳筋男ことジョニーで、


「俺は田舎の貧乏男爵家の三男で、下にもまだ小さいのがいるんです。お恥ずかしながら家には借財もあって…。だから給金の良い王国軍騎士か、高位貴族家の軍に入れればと」


 意外と会話ができる人間だったし、彼も彼で苦労しているらしい。ついでに「つきまとってすいません」の言葉も貰ったので、代わりに足の向きや訓練前後のストレッチの重要性などを説き、怪我をしにくい訓練メニューを伝えてやった。泣かれた。


 ともあれ生まれてからほぼ村を出たこともなければ、王都に来てからも誰かに付き添われて買い物に行くのがせいぜいで、社会や雇用の情勢なぞ気にしたこともなかったマドレーヌは、図らずもこの世界の就活・婚活の難しさとえげつなさを知る。いやぁ、これじゃあ普段はお淑やかな女学院生も鵜の目鷹の目になりますわ。


「剣術みたいに披露の場があればいいのにね」


 大人なら社交場があるけれど、子供の身分では刺繍の腕前も自領で力を入れる特産品も、売り込みようがない。そりゃあ、まだ社会経験皆無な子供の不手際で不興を買うこともあるだろうけれど、こんなに頑張っている子達の努力の成果を見せてやりたいじゃないの。そんで、良くも悪くも出来栄えを評価されるってことの大変さもほんのちょこっと学んでくれれば。そんな都合の良いイベントなんて――


「そうよ!学園祭だわ!」


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