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マドレーヌ13歳、秋。~いわゆる脳筋系攻略対象?〜

「お願いします!一度でいいので俺に打ち合いの機会(チャンス)をください!」


「お断りいたします」


 数日前、朝の剣術場で第四騎士団所属らしい男の愚挙に曝されたこの少年は、自分を救った何者かを確かめるべく周囲を見回し、小石の軌道上にいたマドレーヌを、正確にはピンク色の髪の少女が立ち去るのを、ばっちり目撃。各教室を探し回った勢いそのままに廊下を歩くマドレーヌに背後から突進しかけてヒラリ華麗に避けられた。

 以来、何を思ったか一人になる瞬間を狙っては突撃してくるようになったのだ。しかも


「貴女こそ俺の探していた女性です!」


「貴女の真の姿を知る俺の目は誤魔化せません!」


試合(お相手)して頂けるのならば、なんでもしますから!」


 など周りに誤解されそうな言い回し付きで。

 マドレーヌもその都度、


「イイエ、人違いデス」


「ワタシはアナタを知りマセン」


「とりあえず妙な言い回しを直そうか?まずはそこからな?」


 などと返答しているが、ジョニーと名乗ったこの少年は単なる脳筋ではなく、引くことを知らない更にヤバいタイプらしい。見た目はキャラメル色の髪と瞳。顔立ちも体つきも鍛えられた人間の精悍さが見て取れ、女学院生の人気を集めるのも(むべ)なるかな、な雄々しい美男子なのだが残念でならない。

 埒があかないので少しでも気配を感じたら人の輪の中に逃げるようにしていたが、遂に痺れを切らしたのか、今日は実力行使に打って出た。


「お願いします!一刻でいいんです、どうか俺のために時間をください!」


 いつ人が来るか知れない廊下の片隅での五体投地。これを脅しと言わず何と言う。マドレーヌは大きな溜息を吐く。


「……週末の放課後に。一刻だけですよ」


「ありがとうございます師匠!」


「師匠でもないし弟子をとる積もりもありません」


「このご恩は決して忘れません!」


 やはり話を聞いていないらしいジョニーに、マドレーヌは二回目の溜息を吐いた。

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