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始まりと終わり

作者: 宮沢いずみ

 駆られて熱する、発光ではなく発火。は、してもせずとも何らかの危機を直感的に察知しつつも触れたい触れたい触れたい衝動も約束通りついてくる、憂鬱とは正反対の、しかし瞬間的に地に落ちてしまう場合などの重症部類ではありうるかもしれぬ。や、想像でしかないけれど、人間の想像絶するという感覚は、すでに感覚であること自体、絶していないのです、そのようにしか作られていないのです、と時を重ねるごとに淡くなるのだから、結局は絶していない、でなければとっくにこの世には存在していない、そんなわたしは軽薄だろうか。  


 などと考えながら見えるは夕日。あれはやはり、発火です。


 長々と伸びた影はあらゆるものと結合し、わたしの右手は今、電信柱と一体になり、左足を上げても地にべったりと張り付いたまま、何とでも融合してしまう、脱却の糸口は見つからない、空を飛べたとて見つからない、発火を背に浴びながら、もうじき今日が終わる。


 今日は毎日終わり、明日は毎日始まり、例えばひたすら飛行機に乗り続け、朝日を追って飛んでいれば、どこで毎日が終わり始まるのか分からなくなるので是非挑戦させて下さいという意見は即却下。そもそも、この終わりと始まりの間には、ほんの少しの瞬間も、ほんのほんの小さな隙間もないのだから、果たして本当に終わって始まっているのかの不思議。

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