物語の世界観/登場人物の紹介
●物語の世界観 ※少しネタバレを含みます。
物語は主に異世界『ヴェールフェンセ』で繰り広げられる。ヴェールフェンセは『人』と『魔物』が共存する緑溢れる世界。その中心都市である王都『ヴェール王国』が舞台。
この世界では世界の半分以上が森で成り立っている。その森の中にポツンと大きな城壁に囲まれた都市がヴェール王国。王都では、この世界を統括する白城があり、その長が世界を支配している。この王都の他には特に大きな国もなく、小さな街や村が点在しているのみ。
その為、戦争などの争い事のない平和な世界であった。但し、魔物の中には時に人に害をなす魔物が現れ、それを討伐することを生業としている『冒険者』と呼ばれる者達が存在した。
この物語の主人公は、如月紬、十七歳。異世界では彼女の咄嗟の嘘がきっかけで『イトア』と名乗ってしまう。彼女はある日、夢の中に現れた異世界の創造主から自分の作った異世界に来ないか？と誘いを受ける。但しこの契約には大きな縛りがあった。
─異世界では二度目まで死亡しても蘇生可能である事。
但し三度目の死亡で現実世界での存在も消えてしまう。
─三日以上、異世界に行かないとそこでも死が待ち受けている事。
その後、紬〈イトア〉は、異世界一日目にしてあっさりと一度目の死を迎えようとしていた。それを助けてくれたのが異世界に存在するエテルという少年。彼のおかげもあり、成り行きではあるが紬〈イトア〉は、冒険者となり無事ギルドに所属。くじけそうになったり苦戦しつつもなんとか魔法も使えるように。紬〈イトア〉は異世界では、魔法使いとして生きていくことになる。
異世界を行き来できる期間は一年間。この間に紬〈イトア〉は魔物を討伐したり、不慣れな恋愛事情に巻き込まれ、こじらせながらも心身ともに成長していく…そんな物語。
●登場人物の紹介
──〈如月紬/イトア・女性〉
この物語の主人公。十七歳。物語の序盤では恋愛経験ゼロ、男性免疫ゼロという初心な少女からスタートする。彼女は異世界で咄嗟の嘘で自分の名を「イトア」と名乗ってしまい、現実世界では[紬]、異世界では[イトア]として生きていく事に。性格は、恥ずかしがり屋でとっても泣き虫。職は魔法使い。
──〈エテル・男性〉
西洋系美少年。十八歳。紬〈イトア〉が異世界で初めて出会った少年。紬〈イトア〉に想いを寄せる一人。穏やかで優しい性格であり、まるで王子様のような雰囲気を纏う。物腰も柔らかく優しい口調が特徴的。紬〈イトア〉に対しては、心配症で涙もろい一面も。職は剣士（大剣使い）。
──〈カナタ・男性〉
東洋系の美少年。十七歳。紬〈イトア〉と同じ頃ギルドに所属。紬〈イトア〉に想いを寄せる一人。基本的に誰にでも敬語で話し、感情が高ぶった時等は男口調となる。性格は穏やかだが自信家の一面を持ち合わせている。そして少し焼きもち妬き。物語が進むとある事実が判明する。職は槍。
──〈ユラ・女性〉
現実世界での紬〈イトア〉の親友と瓜二つの相貌で性格も似通っている。十七歳。異世界のユラは少し男勝りで口調が荒っぽい。面倒くさがりな一面がありつつも、口調とは裏腹に人情深く優しい性格。異世界では紬〈イトア〉とはルームメイト。職は治癒者と補助。
──〈トゥエル・女性〉
西洋系の美少女。十八歳。口調が「～ですわ」といった感じでお上品に話す。性格はその相貌からは想像がつかない程に高飛車で傲慢。しかし、とある事がきっかけで主人公との関係性に変化が現れる。物語が進むとある事実が判明する。職は魔獣使い。
──〈フルーヴ・不明〉
紬〈イトア〉の魔法の先生。年齢不詳。物語の序盤では性別不明。フードを深く被っており無口で感情表現が乏しい性格。物語が進むとその正体が明らかになる。職は魔法剣士。主に紬〈イトア〉同様、魔法使いとして活躍していく。
──〈カルド・男性〉
紬〈イトア〉が所属するギルドのギルドマスター。年齢不詳。初めての登場では風貌を詳細に書き記しているが、物語の中では、本当にギルドマスターとしか登場してこない申し訳ない存在でもある。紬〈イトア〉にとって兄のような頼りになる存在。ギルドを統括する者としてお金には少しシビア。情報収集に長け行動に移すのが早い性格。言葉使いは少し荒いが、レディファーストな一面を持ち合わせている。職は、武道家。
