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手紙  作者: Pー龍
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日常

 ママの葬儀が終わってから、病院や葬儀屋さんにご挨拶に回りました。そして初七日が過ぎ、ママの骨は納骨されました。お墓はおじさんの家の名前です。冴木詠子としてママは眠っています。おじさんが最近いつも首からぶら下げているペンダントの中にもママの骨が入っていることを私は知っています。


 おじさんは相変わらず忙しいみたいです。映画の上映がもうすぐ始まるから、最近では広報活動に駆り出されているのだそうです。夜遅く帰ってくることは最近では少ないけど、丸々お休みを取ることは難しいようです。


 おばあちゃんは自分の家が心配だからと言い、最近田舎へ帰っていってしまいました。住む人のいないおばあちゃんの家がどうなっていたか知っている私としてはこれに強く反対することもできず、私は現在(いま)おじさんと2人で生活しています。おばあちゃんが居てくれた頃の食生活は充実していたけれど、今は2人で当番を決めてどうにかやっています。おじさんの作る料理は居酒屋メニューっぽくて美味しいです。私はおばあちゃんから教わった料理をおじさんに食べてもらっています。


 今日、高校の合格発表がありました。おじさんと2人で見に行ってきました。無事に合格していたのを確認し、ママに報告してきました。ママからは早々とおめでとうを言ってもらっているので、不合格を報告せずに済んで良かった。


 合格発表の帰りに、ママと最後に行ったレストランでお昼ご飯を食べました。そこならママも迷わずについて来れただろうと思う。おじさんは私が注文したママの分の料理も食べていたからお腹が膨れて苦しそうでした。この後、まだ仕事があるようだけど大丈夫かな?

 

 明日は久しぶりに自転車に乗って撮影旅行に出てみようかと思っています。

 このことをさっきレストランでおじさんに話したら、おじさんも一緒に来ることになりました。おじさんの自転車はいつ頃からかガレージの中に置かれていました。おじさんはあらかじめ私の撮影旅行に同行する計画をしていたようです。仕事が忙しいはずじゃなかったのかと問い詰めたのですが、事務所の皆さんにフォローしてもらう約束を既に取り付けていたようです。事務所の皆さんにお土産を買ってこなきゃいけませんね。


 おじさんはお腹を擦りながら事務所へと向かいました。


 私は2台の自転車の点検整備を終え、カメラを準備し、明日持って行くお弁当のメニューを考えます。おばあちゃんに敵わないのは承知しているので、明日は冷凍食品に活躍してもらおうかと思います。

明日完結予定です。もうちょっとだけ書かなきゃ。ラストシーンだけが書きたくて作った小説なので。

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