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手紙  作者: Pー龍
20/53

復活のままちゃり

「ほら、これで完成。治ったはずだよ。」

「ありがとうございました。」


 自転車のチューブはあるべきところに戻っています。おじさんは自転車のパンク修理を終え、片づけを始めました。少しだけ私も片づけを手伝います。

 おじさんに失礼ながらもパンク修理代を払おうかとしましたが、おじさんはそのお金を受け取ってはくれませんでした。


「これはおじさんの趣味だって言っただろ。好きでやってんだもの。お金なんて要らないよ。修理させてもらって楽しかったんだから、こっちがお礼をしなきゃいけないね。」

 そう言って、おじさんは車の中からまた何か持ってきました。


「お嬢さん、映画は好きかな? これね貰い物なんだけど、アニメ映画のチケットなんだ。この映画が面白いかどうか、おじさんにはあまりよくわからなかったんだけど、お嬢さんたちの世代には人気あるようだから、どうかなと思って。」

「いいんですか?」

「おじさんの周りに、この映画見に行きそうな子どもいないんだよね。良かったらもらってくれないかな。嫌だったら捨てちゃっても全然かまわないから。」

「私、見に行きます。おじさんが作った映画なんですか?」

「だといいんだけどねぇ。これはおじさんの友達が作った映画なんだ。もし良かったら感想でも聞かせてよ。おじさんの友達が喜ぶから。これおじさんの名刺ね。良かったらさっき撮ってた俺の写真も今度見せて欲しいな。郵送でいいからさ。それとお嬢さんのママにもよろしくって言っといてよ。」

「――――そうだ、おじさん干物食べます?」

「魚の干物はおじさんの大好物だけど。」

「じゃ、持って行ってください。これ、貰い物でママの実家で漁師さんからさっき貰ったヤツなんですけど。」

「こんなに頂いちゃっていいの?」

「家に持って帰る分はまだちゃんとありますんで、お裾分けです。」

「おじさんの友達にも漁師やってるやつがいてね・・・こりゃ美味しそうだなぁ。遠慮なく貰うよ。ありがとう。その漁師さんにもよろしく言っといてくれないかなぁ。」

「わかりました。今度会ったときに言っておきますね。」


 おじさんに干物を貰って頂けたので、ほっとしました。何のお礼もせずに返すわけにはいきませんからね。あの漁師さんもきっと怒らないと思います。有効に使わせていただきました。我が家の分はちゃんと確保してあります。

 おまけにこれで荷物が減ったのがちょっとうれしいかも。


 親切なおじさんは去っていきました。私も修理していただいた自転車に乗ってデイバッグを背負いなおして、出発です。よっし、行こう。


最近快調に投稿できていましたが、本日ツイッターのアカウントロックをきっかけに気分がダウンしております。明日は投稿お休みします。もう1つの連載は書き溜めがあるので明日は大丈夫。

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