ハロウィン特別SS
今日はハロウィン。こちらにハロウィンの風習はないのですが、私が流行らせました。孤児院のちみっこ達がとても可愛く仮装をしてました。大量のお菓子を貢いできましたよ。
実家の双子にも、とお菓子をもってきたら我が家もハロウィンをしているらしいです。ハロウィン風の飾りつけがされていました。
可愛くジャック・オ・ランタンの形をした紙飾りやアンティーク風キャンドル、カーテンやテーブルクロスなんかも黒やオレンジに飾られてます。実家でハロウィンパーティ…ありだな。
ジャック・オ・ランタンの中にぬりかべとか一反木綿が混ざっているのは何故……とぼんやり眺めていたら、腰に衝撃が来た。
「「トリック オア トリート!」」
我が家のかわゆい双子が突撃して、可愛くお菓子をねだりました。
ルチルは犬?の着ぐるみルシルは猫耳尻尾と着物姿。猫又?可愛いけど何故日本の妖怪??
「よく知ってるね。二人は可愛いから拐われないようにしないと」
二人をナデナデしつつ、お菓子をあげた。
「なにそれ」
「どうゆうこと?」
ハロウィンは元々、昼の世界から夜の世界に切り替わる隙間の日。この世とあの世の境界が薄れ、お化けが来てしまう。だからお化けの仮装をして、お化けにさらわれないようにするのだ。
「そうだったんだ」
「知らなかった」
素直に話を聞いてうなずく双子達。
「お姉ちゃんは大人だから、違う言葉を言うけどね」
「なんて言うの?」
「教えて」
「それはね……」
ちょうどそこに、愛しのマイダーリンが通りがかりました。飛んで火に入る秋の猫…ではなく豹!!
「トリックオアトリートメント!お菓子はいらん!モフモフさせてください!!」
「うにゃっ!??」
ディルクに抱きついて容赦なく耳をモフる私。普段からブラッシングを欠かさないディルクのモフ心地は最高です!!ツヤサラスベスベもっふもふぅぅ!!
私のゴールデンフィンガーが火を吹くぜ!!スーパーハイテンションロッッザリンドォォ!!
「みにゃああああ!?ちょっ!?にゃにを!?ああん、そこはにゃめぇぇぇ!?」
ディルクは襲われ、モフ堕ちも時間の問題です。最近モフってなかったから、モフ欲が暴走しまくりよいこはみちゃらめぇ状態であります。
「いいなー」
「もふもふー」
しかしわりといつものことと双子は気にしませんでした。そしてそこに、何も知らないジャッシュ(もふもふ)が来てしまった。
「「トリック オア トリートメントぉぉ!!」」
「は!?お菓子じゃないんですか!??トリートメントって何!?ちょ!ズボン脱がさないで!し、尻尾はいやぁぁぁん!!」
「お菓子はいらない!」
「もふもふさせて!」
※ルシル・ルチルもモフラーです。
「ちょっ!??キャイ~ン!!」
そして、さらにたまたま通りがかった凛花さんからひとこと。
「…ハロウィン関係ないッス!もふりたかっただけじゃないッスか!!」
ちなみにぬりかべ、一反木綿、猫又は凛花さんの仕業でしたとさ。日本のハロウィンを教えるッスと手伝ったらしい。ハロウィンでなく百鬼夜行になる気がしました。
それから、狼男は狼獣人でジェンドとジェラルディンさんになる気がしました。
今日もローゼンベルク邸は(一部を除いて)平和です。




