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第32話 極限状態


 清らかなる風を感じて俺は目を覚ました。

 すべてが救われた世界に俺はいる。

 記憶がちょっとないが、いろいろあったのだろう。

 俺はミッドハルト。

 伝説の救世主だ。

 助かった。仲間が来たんだ。

 今は意識がぬるい。

 だから、助けが必要だ。

 みんなが俺を求めてくれる。

 助けに来てくれる。

 よかった。

 俺はミッドハルトでよかった。

 最強チートだから幸せになる権利があるんだ。

 戦車に乗ってそこで体力を回復。

 今はダメージが強いが。

 そのうち逆転の発想により再び最強の座につく。

 今は休む。

 俺にはそれが許されている。

 しっかりしろ、頑張れ俺。

 もうちょっとだから。

 負けるな。辛いこと、苦しいこと。

 全部おまえのだしになる。

 だから頑張れ。負けるな。

 おまえに負けて欲しくない。

 勝ってほしいんだ。

 ここまできて勝たないなんて嘘じゃないか。

 そうだろ。

 おまえはすごいよ。

 本当によくがんばってる。

 胸を張っていいんだ。

 すごいよ。

 誰かに軽々と真似できることじゃない。

 おまえはほんとうにすごいんだ。

 だから、いまはゆっくり休め。

 また元気な顔を見せてくれ。

 俺はおまえが好きなんだ。

 ミッドハルト。

 頑張れ。負けるな。元気を出して。

 無理しなくていい、ゆっくりでいいから。

 おまえは凄いんだから。

 いなきゃみんなが悲しむよ、寂しいよ。

 ミッドハルト。

 みんながお前にひどいことを言ったり、したりするけど。

 それは全部間違いなんだ。

 正しいのはお前なんだ。

 いつか分かってくれるさ。

 きっと。

 だって、お前が正しいんだから。

 今だけさ、辛いのは。

 もうすぐよくなる。全部がよくなる。

 おまえは幸せに生きていくんだ。

 この辛さはそれをより強く実感するためにあるんだ。

 そうだろ、ミッドハルト。

 お前もそう思うだろう。

 

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