表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

作者: VISIA

食事中の方はご遠慮下さい。

  朝、目覚めると口の中に違和感があった。


 何かが、寝ている間に口の中に入ったような イヤな感じだった。



 口の中に指を入れてソレを掴むと、ゆっくりと引き出す。



───長い数本の髪の毛だった。



 その髪の毛には、キツい香水か整髪スプレーのような匂いがして、気分が悪くなった。



 口の中に留まり続ける匂いは胃を刺激し、吐き気を感じた。



 急いでトイレに駆け込み、吐けるだけ吐いた。



───嘔吐物が全て髪の毛だった。



 トイレに充満していく人工的な匂いに耐えて、泣きながら嘔吐を続けていると、最後に銀色の指輪が出てきた。


 彼女にプレゼントした指輪のようだった。



 それを渡した当時は、指輪の内側に刻んだ愛の言葉に彼女は涙を流して喜んでくれたが、今吐き出した指輪には、彼女からのメッセージなのか、



"shit "


の文字が刻まれていた。




───浮気がバレていたのだろうか。

















 気になって、浮気相手に電話を掛けた。



──だが、電話に出たのは浮気相手ではなく…


「あら?…どうしてアナタがこの電話番号知っているの?」

「え、えと…」


「ま、それは後でもいいわ。ねえ、私の指輪しらないかな?見当たらなくってさ。」

「…う…えと」


「ああ、そっちにあったんだ。今から取りに行くね。」

「えっ?」


──電話が切れた。


 その後すぐに、再び気分が悪くなってトイレに駆け込み嘔吐した時、口から女性の腕が出てきた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ