[短編版] 国から追放された俺。復讐する気は全く無かったけど俺のスキルから誕生した無駄に有能な配下たちが復讐の舞台を整えたので適当にざまぁ?します。
連載版も随意制作中です!
「フソーラ王国の第17王子である6歳のルクスよ。フソーラ王国第27代王であるモロス王の権限で其方を王国から不毛の大地へ追放する!」
フソーラ王国の宮殿で王がやや説明口調でそう高らかに宣言する。
その空間では嘲笑する者しかおらずその事を残念がるものはいなかった。それほどこの金髪の王子は無能なのだ。
そして残念がる者は文字通り、その空間には誰一人としていなかった。
追放されたルクス王子本人さえも。
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この現代日本はとても素晴らしい。
品質の高い食べ物や衛生的な環境、全てに置いて異世界を上回っていると言えるだろう。
しかしこの国では、現代日本と比べるとほぼ全てで劣っている異世界に行くと言う、異世界転生系のジャンル作品は多い。それに人気も高い。
そんな事を言っている僕もその作品たちのファンの一人。ちなみにスローライフ系が一番好きだ。
人外いやスライムに転生し国を作ったり、厨二病が陰の組織を作ったり、追放されたダンジョンでガチャからでた仲間たちと国を作り復讐をしたり、そういうのも良い。
だけど、もし自分が、いや日本人が転生したらせいぜいスローライフがお似合いだろう。まず人を殺せない可能性が高い。そして次に転生したとして無双できるかはわからない。
だがそれでも僕はテンプレや異世界ブラフ、そして異世界転生系小説が本当に好きだ。
そして今はもう小説を読むだけでも飽き足らず当事者になりたい。
つまり転生したい。
しかし僕がどんなにそれを望んでも、様々な格闘技そして様々な専門学、そして様々な文化学、そして様々な現代知識を学んで、異世界無双をするための下地を作っていたとしても、どんなに努力しても、僕が転生できることはないだろう。
それがこの世界での『あたりまえ』だ。
しかし自分でもその結果はもう既に何となくわかっていた。どんなに夜、コンビニを出た後、歩きながらスマホを見て顔を上げても異世界の光景が目の前には広がっていない。
ちなみにこれは、異世界転移になってしまうが異世界に行けるなら正直なんでも良い。
だがそれすらも叶わない。
流石にそれを確信した夜は一人、ベットで顔を枕に埋め込み泣いた。それほど、ショックは大きかった。
それが中学3年生の頃の出来事でありで今はそれから3年が経った。
現在高校3年生。
ちなみに未だ異世界への扉や空間の裂け目、後輩の結婚話の相談の際に程よく刺してくれる通り魔、ショック死狙いのトラクター、そして良さげな林道とトラックなどはまだ見つかっていない.............
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今日も今日とて『キッカケ』探し。
しかし未だに僕は異世界に行けていなかった。もはや僕の人生は異世界へ転生する為の序章に過ぎない。それほどこの世界での未練はない。
しかし未だに僕は都立の進学校の制服に袖を通す。
この制服も3年ものだ。
異世界に転生する為に無茶をたくさんしてきたので、結構ボロボロだ。少しは思い出深い。
そして鍵を開け玄関を出る。
ここでも異世界へ転移するのではないかと期待をする。
だがしかし、いつも通りの17年間見てきた家の外の光景だった。
歩みを進める。
高校への通学路である歩道橋を渡るがそこでも転移は起きなかった。
そして気がついたら学校に着いてしまう。
ちなみに僕の学校生活は普通の人から見たら、僕は全く青春を満喫していないだろう。しかしそれが僕の青春だった。僕には時間が無いのだ。
僕も流石に高校生になり現実と向き合わなければならない。このまま大人になったら僕のこの異世界への熱はきっと冷めてしまう。
そんな気がした。
それは嫌だった。
生きる目標を失いたくなかった。だから僕は何としても今年中に異世界へ行きたかった。
たとえ自分から命を断つ結果になっても。(なんか矛盾している...........)
僕は異世界を目指し続けた。
しかし高校3年生の夏が近づいてきても今だに異世界に行けてない。
「当たり前だろ?」と思う人はいると思う。
だがこの世界に当たり前など存在しない。と信じたい。
そうじゃないと僕のこれまでが無駄になってしまうから。
そして放課後僕は最近見つけた良い感じの林道へ足を運んだ。夜に行った為その林道は少し薄気味悪かった。
そこをどんどん僕は歩く。
ちなみに家からは徒歩2時間。少し遠いくらいだ。
しかし良い感じのトラックはもちろんの事、人影さえも見つけられなかった。
僕はその瞬間内心諦め家の方へ足を向ける。
今日も無駄足だった。
その落胆だけが心にはあった。
そのせいか僕はその存在に気づかなかった。林道を勢いよく走る暴走トラックに。
その存在に気づいた瞬間、僕の視界はトラックのヘッドライトの光により何も見えなかった。
僕は転生するなら女神みたいな存在と会ってみたいと思ったがそのような事は全くなかった。
ただただ僕は眩しい光に包み込まれた。
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僕は結果として異世界に転生することができた。
もう少し驚くかと思ったがそんなに驚きはなかった。
ちなみに僕が生まれた家は超大物一家だった。何と、とある王国の王の実の子供、つまり一応王子らしい。
それと世界観は魔力もスキルも魔法もある。正に僕が望んでいたファンタジー系の世界へ転生できた。
神様がいるか分からないが一応感謝しておこう。
しかし前世で高校生までなったのに急に赤子になるとやはりオムツとかは最初はやっぱりキツイ。
”アレ〟を出した後にそこに留まり続ける感覚が僕は我慢できなかった。
やっぱり少し気持ち悪い。しかし今は赤子なので何も抵抗はできない。
今の僕にできるのは大きな声で泣くことだ。
「おっぎゃあああ〜!」
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生まれてから3年が経った。
現在3歳である。
そしてこの世界のことも少しずつわかってきた。
まず僕が転生した国の名前はフソーラ王国。
そして僕は第17王子だ。
母親は側室で他にも第2王子を産んでいるらしい。しかし母親は僕のことを忌み嫌っている。
その理由は後で話そう。
それよりこの世界には約6つの種族がいる。
人間種、獣人種、エルフ種、鬼人種、ドワーフ種。この種族たちがこの世界で文明を作り国を運営したりしている。
ちなみに僕が生まれて種族はもちろん人間。
フソーラ王国の他にも人間が国家元首の国はたくさんある。
それとスキルは人間種しか持っていないらしい。
それもスキルを持っている人間の数もごく僅か。そして僕は珍しいスキル持ちだ。
そのスキルの名前は生産系ガチャ。
このガチャは無制限に回せるがボタンのようなものを押し続けなければならない。
それにこのスキルの名前通りこのガチャからは食べ物や木や粘土などしか出ないのだ。
その為フソーラ王国では一番役に立たないスキルとして登録されており、その為僕の母親?は僕のことを忌み嫌っている。
そして僕はこんな国にはいたく無いためわざと無能を演じている。
その為使えないスキルと相まって今では王家の恥とまで言われている。
だけど僕にはなんで僕のスキルが落ちこぼれんの烙印を押されているのか分からなかった。
もしかしてみんなはこの力に気づいてないのかな?
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あれからさらに3年が経ち僕は6歳になった。
ちなみに僕の名前はルクスね。
”ルクス・フソーラ〟
そんなに悪く無い名前だと思う。そして今日僕は宮殿へ呼び出された。
何となく話の内容はわかっていた。
なぜなら僕はこの瞬間を待ち侘びていたのだから。そして王が高らかに宣言する。
「フソーラ王国の第17王子である6歳のルクスよ。フソーラ王国第27代王であるモロス王の権限で其方を王国から不毛の大地へ追放する!」
僕は心の中で渾身のガッツポーズを決める。
周りの大臣や貴族たちは
「やっとか」
「あのムカつく顔を見ないで済む。」
などなど酷いことを言っているが今はそんなことはどうでもよかった。
これで念願のスローライフ生活が送れそうだ...........
僕の流刑地はこの国から馬車で一カ月の距離のところにある不毛の大地。
あたり一体がサハラ砂漠のような場所だ。
いいねいいね〜これなら誰もこなさそうだ。
食糧や水などは僕のスキルで何とかできるし頑張れば家もでる。簡単に生活できそうだ。
それに隠された能力もあるしね。
そんなことを思いながら僕は荷物をまとめ宮殿の中を歩く。
そしたら目の前に15歳くらいの子供、が俺の目の前に立つ。第2王子であるテネル王子だ。
「おい、本当に行くのか?」
「はい兄様」
「父上と母上は俺が説得して見せる!だから行くな!死んでしまうぞ!?」
この王子は本気で僕のことを心配してくれているらしい。だけどこの王子が僕を庇ったら彼の立場が悪くなってしまう。
「兄様大丈夫です。いつか会いましょう。」
彼にとっては実の弟。止めたくなる気持ちはわかるがここは遠慮しておこう。
それが僕のためでもあり彼のためでもある。それに多分もう僕は世界で一番強い可能性がある。
この世界の『あたりまえ』では保有限界魔力量は増やすことができないとされているが赤子のうちの魔力の特訓をするとそれが何と増えるのだ。
なので僕の魔力保有量は世界で一番大きいと思う。
それともう一つは僕の戦闘技能は前世の知識が使われておりその洗練度はこの世界の武術の何倍もだ。だがそれはその通りなのだ。現代地球の科学的根拠をもとに編み出され淘汰されてきた技たちは正にこの世界では最強の部類に入るだろう。
そのような技が複数もあればまさに敵なしである。
僕は宮殿を内を歩き続ける。第二王子の前にも他の王子や王女とあったがみんなバカにしてきた。
まあ彼らにとっては王位継承争いの敵が一人消えたのだから嬉しいだろう。
こういうのは客観的に状況を把握するのが良いのだ。
そして宮殿内を歩いているとどこからか話し声が聞こえてくる。そこは小さな部屋だった。
ドアが少し開いていた。興味本位で耳を傾ける。そしてこの声には聞き覚えがあった。
「ようやく追放するくとがきましたな。陛下。」
「そうだな。宰相よ」
この国の王様と宰相だ。めっちゃ会話が気になるけど、こういうのはテンプレ的には見つかっちゃうんだよな〜
どうしよう?
割と真面目に考える。まあスルーでいいか。そして僕はその場を後にした。
「だがあいつが ”ジョウジン〟 じゃなくてよかったな。」
最後にそれだけが聞こえた。
じょうじん?
その単語に聞き覚えはなかった。
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この馬車の揺れの少なさ。それはある意味丁寧に護送していると言っていいだろう。囚人としてだけどね。
今、僕が乗っている馬車の周りには100人ぐらい騎士がいる。みんながみんな、実力者だ。
だけど多分騎士の人たちは運んでいる囚人の正体を知らないだろう。
宰相たちからは多分ただの犯罪者と言われているだろ。じゃないと6歳の子供を運んでいるだけなのにこんなに緊張するはずがないのだ。
なんか申し訳なくなってきた。
でもこの馬車の内部の音が外に漏れるがずがない。なぜならそういう結界がこの馬車には仕掛けられている。
そして中からは外の様子を見ることができるけど外から中の様子は見れないはずだ。
それなら子供だと気づくしね。
まあ今回は大人しく追放してもらう予定だし別にいいか。
ちなみに食事は生産ガチャの力でどうにかしろと言われている。別に減る物でもないしいいかと承諾した。
でも結構美味しい。カスカスのパンだけとかではなく、ちゃんとあったかいスープも出てくる。
ちなみにガチャから直接食べ物が出る音ではなくカードで出てくる。まあそっちの方が保管しやすいしね。
「ごちそうさま」
綺麗に手を合わせた後、役目を終えた食器たちは光の粒子となり消えていった。この消える消えないは主人がいるかいらないかで、決まるらしい。それももう実験済みだ。
馬車の椅子に寝っ転がる。不毛の大地までは約一カ月。今は一週間ぐらい経った。まだ全然距離がある。
こんなに遅いなら僕が本気で走ったほうが早くつく。
話は変わるがこの世界には魔力と魔法という存在がある。魔法は魔力を使い起こす現象だ。だが魔力は人間の感覚を極限まで極めたり身体能力を強化したりできる。
使いやすいのはどちらかというと魔力の方だ。
魔力は近接戦闘の時に役に立つけどやはり魔法が直撃したら耐えられない。強さでは魔法だけど使い勝手は魔力の方が上だな。と言うことを色々実験して気づいた。
ちなみにこの世界では魔法をうまく扱えることができればエリートと呼ばれる。個人的には魔力の方が使いやすいけどね。
そして遂に不毛の大地についた。ちょうどピッタリ一カ月。今はまだ冬と春の間なので少し涼しく快適だった。そして馬車が止まる。そして騎士そして僕がいた馬車を引っ張ってくれていた馬もどんどん帰路に着く。
そして最後の一人もいなくなった。そして馬車から出る。そして僕はカードを空高く掲げる。
そのカードには SSS+ と記号が書かれていた。
その記号は虹色に輝いていた。息を吸う。
「顕現せよ ルクス四柱 一忠のエナ!」
俺はカードに書かれている文字をそのまま言う。
顕現は何となく付け足した。
そして辺りは眩い光に包み込まれた。
そして光が収まった頃に目の前に美少女がいた。髪は綺麗で主張が少なく鮮やかな金色だった。
目は鮮やかな水色。
遠目で見ても美人だとわかる容姿を彼女はしていた。年齢は15歳ぐらいだろうか?
そして彼女は辺りを見渡し唇を噛む。そして彼女は口を開く。
「申し訳ありません。神のような力を持つ主さまをこのような場所に............どうか私の償いは奴ら全員を私が葬った後にしていただけないでしょうか?」
いいねいいね〜正にザッ!テンプレって感じ〜ではその渾身の演技に僕も乗るとしよう。
「いや、殺すだけでは生温い。」
「それはつまり!?」
エナは嬉しそうに顔を上げる。演技に乗ってくれたのがそんなに嬉しかったのかな?
「奴らには死にたくても死ねないと生き地獄という名の ”復讐〟 を与えてやる!」
「おおー!!」
エナはあからさまに喜ぶ。僕もノリノリで演技を続ける。そうこれが生産ガチャの隠されていた能力。
人間を出せるのだ。
それもとても強い。多分この子もめっちゃ強い。多分この世界では最高峰の実力だ。
まあ僕の方が強いけど。
でもまさかそのカードから出た人間にこれほどの演技力があるなんて。
多分数日もしたら復讐のことなんか忘れてスローライフを送っていると思う。
遂に念願のスローライフだ!
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ーーー9年後
僕は今日も寮の自室で目を覚す。部屋のドアにはルクスと書かれた小さな板がぶら下がっている。
もちろんそれがかかっているのは部屋の外側だ。
そして僕は着替えるために大きな鏡の前に立つ。そこに写っていたのは黒髪黒目の少年だ。
多分これが金髪のフソーラ王国のルクス王子だと言われても誰も信じないだろう。僕は制服の袖に手を通す。
まさかこっちの世界に来て学生になるとは夢にも思わなかった。僕は目を閉じあの頃を思い出す。
あれは確か九年前。まだこの不毛の大地に追放されたばかりの頃。
「主様。私が意見などおこがましいのですが、一つ助言宜しいでしょうか?」
エナは不毛の大地1日目の夜食を摂り終わった僕に話かける。
「いいだろう」
僕はゆったりと迫力を出して言う。
「この先、主様の復讐を果たすためには圧倒的に人員が足りません」
まあそれはそうだろう。だって今二人しかいないし。多分負けることはないけどそれでもいつかは限界が来る。
まあ復讐なんてするつもりは無いけど。まだ演技を続けるのかな?
「まあそうだな」
返事を適当に返す。
「なので主さまのスキル 生産ガチャ の力の一端を少し貸して欲しいのです。もちろん主さまには負担をかけません。ダメでしょうか?」
「いや、まあいいけど。」
「ありがとうございます!」
エナはお辞儀をする。生産ガチャはスキルの主が承諾すればガチャを貸すことができる。
ちなみにスキルの主が承諾しなければ触るのはおろか、存在を見ることもできない。
王国ではこれがこのスキルの唯一の長所だと言われていた。
そしてその日からエナにガチャを使うことを許可した。
ちなみにこの許可は取り消すことができる。やはり便利なスキルだ。
と言う事があったのだけどあの後エナはたくさん人員や物、そして僕の前世知識を使い、この不毛な大地に国を作ってしまった。
国の名前は確かウルティオ国。
僕は仲間外れ。
今では人口六千万人を突破。様々な国と国交を繋いでいる。
ちなみにまだ演技.......というか遊びは続けてくれる。
僕はただスローライフを送りたかっただけなのに今は前世と変わらないつまらない学生生活を送っている。
いやこれも一応はスローライフなのか?
そしてまず僕はいつも通り朝食を取ろうとする。
食堂に行ってもいいが今日はイケお爺さんこと執事のイケさんの弁当なので今日は食堂ではなく部屋で食べる。
個人的にはイケさんという名前には思うところがある。詳しくいうとあの超能力者の...........
まあこっちは本当に老人だからいいか。
よくテンプレだとガチャから出る配下は皆女性だけど現実は普通に男性が出てくる。
まあ正直性別はどうでもいい。悲しいのはみんなが俺を仲間外れにして国を作ったと言うことだ。
もちろんスローライフも捨て難いけど国家運営系も好きなんだから声をかけてくれればいいのに。
少し僕はセンチな気分になった。
別に『かまちょ』と言うわけではない。かまちょ は かまってちゃんの略ね。
でもやっぱり一応友達?何だから少しはやらせてくれも良いじゃんと毎朝思う。
まあもうどうでもいいか。
ちなみに僕が通っているのは『ウルティオ魔法学園』別に魔法という字がついてるからって魔法だけを勉強する事じゃない。
ちゃんと魔力の使い方や数学、文化学などなど色々学べる。ちなみにこの学校に入学してもう二ヶ月。
入学した理由はエナたちが
「主さまの正体を隠すには学生が一番良いかと思いますので入学手続きを済ませました。」
「あ、はい」
とこんな感じで入学した。なんか露骨に遠ざけられてる気がする..........
そして外からノックが聞こえる。
「今行くよ〜」
僕はいつも通り扉の外にいる人物に対して言う。扉を開ける。
「遅いですよ〜」
「また寝坊かよ?」
「ごめんごめん」
一応僕の学友たち。
最初に喋ったのがメガネ。クラスに一人はいる、ザッ眼鏡キャラ。ちなみに頭は良くない。普通。本名は メガネ・ツケマス。
そして後から喋ったのがイキリ。クラスに一人はいる、金髪でイケメンでは無いのにイキっているやつ。だが陰は薄い。本名は イキリ・スギダ。
僕たちは雑談をしながら適当に学校まで行く。
ちなみにこの二人の会話の内容はまさに中学生の会話みたいで下品だ。ちなみに全員15歳。学園一年生。
ちなみに学園には海外からの留学生が非常に多い。それはもちろんフーソラ王国からも。
「あ、見てください」
メガネが指をさす。
失礼なやつだ、とは思いながらその先を見ると庶民の僕たちより上品に飾り付けされている制服を着た女性が目に止まる。
彼女こそがフソーラ王国 第5王女 ペンデ王女である。
白色の清楚な感じの髪。だが髪とは正に反比例して性格は
「あなたたち何を見ているの?さっさと行きなさい。もしかして巨大国家フーソロ王国の王女である私に喧嘩でも売ってるのかしら?」
最悪だ。
僕が追放される時も色々言ってきたからな〜まあ今ではどうでもいい。そして庶民である僕たちは
「滅相もございません!」
と小物臭溢れる言葉でその場をさろうとした。しかし僕だけペンデ王女に呼び止められた。
「あなた、どこかで会ったことあるかしら?」
僕は予習をしてきた言葉を使い返す。
「いつも同じ教室で顔を合わせているでは無いですか?あ、遅刻してしまいます。ではまた」
僕はさっそうとその場を立ち去った。
今日は剣術の授業があるため僕のカバンはパンパンである。
主に道着で容積を取られた。
ちなみにこの学園の剣術は他国と比べ先進的である。
それはもちろん僕が配下たちに教えた先進的な技が組み込まれているからだ。
なのでこの国はセナたち抜きでも他国と比べれば圧倒的な軍事力を持っているだろう。
僕としては基礎中の基礎だが原点を見直すとしてこの授業は嫌いではない。
ちなみに流派名は剣神流と厨二全開のネーミングであるがウケは良かったらしい。
それとこの流派は剣士のレベルで習うクラスが分かれる。
僕は無難に中間のクラスにいた。
今日の手合わせはイキリとやる。ちなみに僕の学園での実力は中間より少し下ぐらいの実力をキープしている。
実力を隠している理由は単純に注目されたくないから。目立つのは避けたい。
異世界転生した主人公はみんなそう言う思考をしているので僕もそうする事にした。
イキリは学園での実力は本当に中間ピッタリぐらい。
なのでもちろん僕とイキリが手合わせしたら
”カァーン〟
と甲高い音が響くが周りも手合わせをしているのでそこまで目立たなかった。
僕の剣がイキリに飛ばされた。
狙い通りだ。
手を抜くのも楽ではない。
「おいおい今ので弾いちまうのかよ!」
イキリがイキる。
「あはははは」
と僕は笑いながら地面に落ちている剣を拾い上げる。
そして授業は続く。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私、ペンデは王女だ。
そして昔弟がいた。名前はルクスと言う。しかし歳は一緒だ。私が生まれたのが少し早かっただけのこと。
母親は違ったけどまさしく血が繋がっていた。私は最初弟が生まれたのを喜んだ。
しかし私は弟がすぐに嫌いになった。
あの目が嫌いだった。まるで全てを見通すかのような目をたまにするのだ。それも生まれたばかりの赤子が。
そのため弟が追放された時。私は喜んでいた。
しかし弟が追放されて少し経ったある時王城の城内で奇妙のことが起きたのだ。
それは足跡だ。
それも6歳ぐらいの少年の。王国はすぐにルクスの所在を追ったがルクスはもういなかった。王国では魔物に食べられたと公式発表されたが私はそれを疑っている。
もしかしてルクスは死んでなく復讐の機会を窺っているのではないか?と思う時はある。
しかしもう真実は闇の中である.............
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
僕が帰宅し寮の一室に戻るとそこには老人がいた。
しかしその老人の背は丸まっておらずそこには不思議な若々しさを感じた。イケさんだ。
「ルクスの旦那。セナ様からの報告がございます。」
そこには驚くべき内容が書かれていた。僕は目を疑う。
「ど、どう言うこと?」
「もちろん書いてある通りです。」
僕の知らない間にこんな計画が進められてたなんて。簡単にいうと復讐ごっこだな。
「本当にやるのか?」
僕は少し動揺しながらイケさんはポカンとした顔をする。
「それはもちろんでございます。」
「そ、そうか」
そして僕は役を一瞬で作る。タイトルをつけるなら復讐の燃える青年かな
「そうか、明日の深夜0時.........」
僕は少し間を置いていう。
「長い 長い 、復讐の始まりだ!」
僕はセナからの報告書を強く握る。イケさんは「おおぉお..........」とか言ったりしている。
それにしても何でペンデと面識のないセナがペンデに対して復讐しようと思ったのだろう?
それにいつの間にかこの作戦に僕もいれられてるし。露骨に遠ざけといて使う時は使うのか、と僕は少し悲しくなった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ペンデ王女は自室で眠っていた。そしてなぜか深夜0時ごろに目を覚ました。
そしたら寝る前に閉めたはずの窓が開いてるではないか。彼女は窓閉めようと立ち上がる。
その瞬間自分と同じ年齢ぐらいの金髪の少年が窓の外で立っていることに気づいた。
彼女はその瞬間その人物が何者なのかわかった。いや、わかってしまった。
少し成長し身長が伸びているが間違いなくその人物は彼女の腹違いの弟ルクスである。
「な、なんであなたが...........」
しかし彼は彼女の問いには答えず窓から離れていく。
「ま、待ちなさいよ!」
と叫び彼女は窓の外に出る。その瞬間彼女の足元が眩う光を出す。
彼女にはこれが何なのかわからなかったが次の瞬間答えは出る。彼女は見知らぬところで立っていた。
これは転移魔術だ。
しかしここはどこだろう?彼女は自身の頭をフル活用し考えるがその答えは出なかった。
だが気づいた頃には周りはたくさんの人に囲まれていた。それもかなりの実力者たちに。
ペンデ王女本人もなかなかの腕前だがこの数の相手には勝てないだろう。それは彼女もわかっていた。
しかしどこからか声が聞こえる。
「ダメだよ、手を出したら。」
それは上の方から聞こえた。彼女は気づいていなかった。この白い空間の中にあんなに立派な玉座があると言うことに。
その人物の容姿は朝、声をかけた男子生徒と全く同じ顔だった。そして彼女は気づいた。
彼がルクス本人だと言うことに。
「ルクス、あなた生きていたのね!?」
ルクスは黒いフードが付いたコートを前を閉めずにきている。その下には黒い装飾された服を着ていた。
「もちろんさ。僕が死ぬわけないだろう?」
「あ?何言ってるの?無能で追放されたくせに!」
ルクスは口を開けて笑う。
「あっはははは!」
「何がおかしいの!?」
「あんな演技で騙されているお前らの方が無能だろ?」
彼はペンデが嫌いな全てを見透かしているような目で彼女を見る。次の瞬間ルクスは一気に自身の魔力を解放する。
空間が揺れる。
彼女はとんでもない恐怖を感じた。
「まあ、もう昔のことはいい。」
ルクスは魔力をまた抑え込み、玉座から降りてくる。
浮遊魔法で。
ペンデの記憶の中のルクスはこんな魔法使えなかったはずである。
「君には選択肢が二つある。一つは実力差を受け入れて降参する。そうすれば苦しまずに殺してやる。もう一つは僕と戦い勝利をする。そうすれば見逃してあげるよ」
その瞬間ペンデは勢いよくルクスに突っ込む。
「そんなの二つ目に決まってるでしょ!」
ペンデは運よく持ってきていた剣でルクスに切り掛かる。しかしルクスはそれを簡単に止めていた。
そしてルクスが抜いた剣は片方にしか刃がなかった。つまり刀、日本刀である。
ペンデは簡単にルクスに吹き飛ばされる。ペンデは勢いよく地面を転がる。彼女はこの世界でも上位の実力者だ。
しかし彼女は今、ルクスに赤子のように弄ばれている。その事実にただただ驚愕した。
そして彼女は賭けに出る。
「火炎魔法 大爆発!」
彼女の持った全ての魔力を使った魔法だ。これが効かないはずがない。そう彼女は思っていた。
しかしルクスは無傷で立っていた。
「な、何で?私の全魔力を使った魔法なのに...........」
もはや彼女の心は折れていた。彼女は膝をつく。
ルクスは意地に悪い笑顔をしてペンデの問いに答える。
「ただただ、実力差だ。」
その言葉を聞いた後ペンデは意識を失った。
「後処理は任せた」
そしてその場からルクスも姿を消した。
そしてイケさんがエナに問う。
「なぜあの者を最初の復讐相手にしたのですか?」
エナは答える。
「あの女は主さまが追放された時に一番喜んでいました。それ以外の理由が必要ですか?」
イケさんは満足そうな顔をし答える。
「いえ。必要ございませぬな」
こうしてルクスは長い長い復讐の第一歩を踏み出した。
それも本人は全く復讐心がないのにも関わらず................
どうもこんにちは結城弥生です。初めて短編版を書きました!ですがこの作品もこの後連載版で投稿していきます。もし少しでも面白い、続きが気になると思いましたら、評価 ☆☆☆☆☆ 感想をよろしくお願いします。してもらえると連載版の制作にやる気が出ます!どうかお願いします。




