終止と夢人
大分更新遅れてすみません!
色々忙しくて更新出来ずにいました。が、今話からまた更新しますので、よろしくお願いします!
大きな雷が落ちた。
「てんめぇぇっ!!」
「ひぃぃいっっ!!」
神楽の前で、まるで蛇に睨まれたカエルの様に小さくなっている親玉に、俺は思わず短くため息をだす。
「石だぁ!?ふざけた事抜かすなぁ!」
「ほ、本当に有るんです!この学院にあるって、その・・・・・」
涙をぼろぼろ流しながら語り始めた。情けない奴だ。
どうやらこいつは、何らかの力を持ってる『石』がこのキャンベリー学院にあると言っている奴等が居るという。
もっぱらそんな噂はその辺にゴロゴロと転がっている。
長い歴史を持つこの学院、それと似たような話は山ほどある。
例えば、学院の噴水の下には龍を司る剣がある、時計塔の金が鳴ると眠っていた魂が甦る、学院の秘宝は世界の運命を変える、
など上げていったらキリがない。
「ほーう、トップの名前を言え、言うんだ、さぁ今すぐに吐け。」
関心したように神楽は問う。
しかし聞き出せ無かった。
いきなり奴が吐血をしだし、苦しそうにもがいたのだ。
「おい、どうした!!」
神楽が奴の肩を押さえた時にはもう遅かった。
「神楽、もう死んでる・・・・・・。」
「こんな急に死ぬ事って・・・・・・」
「急いでここを離れよう。話は帰ってからだ。」
黒い塊で周りをうめつくされている中で、二人は地を蹴った。
◆◆◆
只今午前3時半。
流石に瞼の重くなった私は、ジェシカとコニーが何やら話しているのを尻目に目を瞑った。
◆◆◆
「霖。」
誰?
優しそうな女の人の声が私の名前を呼ぶ・・・・・・。
「霖。」
今度は違う声だ。
今度は男の人、ひどく安心する声。
でも・・・・・・・
「何処にいるの?」
声の主は大体気付いていた。
「お母さんとお父さんでしょう?」
一度も聞いた事の無い声なのに、一度も会った事の無い人なのに、何故か凄く懐かしい。
「霖、―――なさい。」
え?何?
「石は必ず貴女―――――。」
聞こえないよ、もう一度言って。
声しか聞こえなかった真っ暗な空間は、もう声も聞こえなくなった。
◆◆◆
パッと目を開けると自分の部屋の天井があった。
窓の外から日の光が入ってくる。
思わず目をしばしばさせながら、身体のお越し・・・・・・。
おかしいな。
身体が重いぞ?
「人の上でのうのうと寝ないでよ!」
私に覆い被さる様にして寝ていたレオを叩き起こす。
「ん・・・・・・。」
背中をバシバシ叩いても薄目を開けただけでまた寝てしまった。 その仕草にちょっとドキってなった気がする。
いやいやいや気のせい気のせい。
とぎまぎしていると私の声で起きたのかジェシカが青い顔をして私達を凝視した。
「あ、ジェシカ、これは間違い・・・・・・・」
次の途端女子寮に雷が落ちた。