表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/34

第4話不機嫌な幼馴染

「なぁ、瑠奈」

「何よ?」

「なんか怒ってないか?」


 璃奈ちゃんと分かれてからひと言も話さず、不満そうな顔をしたような瑠奈に問いかける。

 こういう時の瑠奈は何か怒っている。

 これだけ長くいるんだ、なんとなくわかる。


「怒ってないよ」

「……そっか」


 怒ってるのは分かるのだが、心当たりがない。

 とはいえ、これ以上聞いても彼女が余計に怒る気がしてそれ以上は何も言えなかった。

 気まずい中、いつものように学校へ着くと授業が始まる。

 授業はそつなく進み昼休みになった。

 

「お昼~♪♪」

「元気だな」


 彼女は普通に起きて授業を受けていた。


「え~ちゃんは心配しすぎだよ」

 当たり前の事といえばそうなのだろうが、僕にとっては眠くて仕方なかった。

 朝早く起きて夕方には瑠奈の練習に加え、次の日の朝にはまた彼女の朝練に付き合っているのだ。

 

「膝の調子はどうだ?」

「う~ん、どうなんだろう?」

「自分の事だろ、痛い所とかないのか?」

「そこは大丈夫、だと思う」

「曖昧だな、違和感があればすぐ言ってくれよ?」

「わかってるって♪」


 本当かなぁ~?

 彼女の大丈夫は少し信用できない部分があるので心配だった。

 

「お、美味そう」

 

 弁当をあけると、美味しそうな料理が並んでいる。

 一つはダークマターあるけど……。

 誰が作ったかすぐにわかる

 見栄えは悪いが、璃奈ちゃんの料理は不味くないのがまたすごい。

 

「美味しい?」

「あぁ、めっちゃ美味しい」


 たまに喰う椎名家の弁当は最高級に美味しい。

 

「あ~、美味かった~」

「それはよかった」


 マジで瑠奈の料理は忖度なしに美味かった。

 そうして昼休みを終え、僕らはいつものように練習場へ向かおうとすると、瑠奈は女生徒に囲まれる。

 女子テニス部の女の子だ。

 

「……また来たんですか?」

 

 瑠奈は呆れたように目の前の女性徒にそう言った。

 入学してから何度も見た状況だ。


「貴方が入部するというまで何度でも来るわ!!」

「そうですか、それじゃ……」


 そう言って瑠奈は歩き出すと、女子部員は彼女の腕を掴む。


「なんですか?」

「少しでいいから話を聞いて」

「嫌です、私ははいる気なんてありません」

「どうして? 貴方ならインハイだって夢じゃないでしょ!!」

「……とにかく!! 私ははいる気なんてありませんから!!」


 そう言って彼女は腕を振り払うと走り去っていった。



この話が少しでもいいなと思った方は、コメント戴けると励みになりますのでどうかよろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ