第32話
何はともあれ、璃奈ちゃんの相談が終わり家で一息ついていると今度は瑠奈からメッセージが届く。
「電話、いい?」
「構わないよ」
送り返すと、瑠奈から着信が入り出る。
「ごめんね、急に」
「どうした?」
「璃奈の相談乗ってくれたんでしょ、ありがと」
「僕は何もしていないよ」
僕は本当に何もしていない。
話を聞いただけで最終的に決めたのは璃奈ちゃんだ。
だから、僕は彼女が決めたのを見届けだけで何もしていない。
「それよりどう? 璃奈ちゃんの様子は」
「何だか、すっきりした顔してた」
「そっか、よかった」
「うん、話はそれだけそれじゃおやすみなさい」
「うん、おやすみ」
そういうと、僕らは通話を切る。
さて、明日の準備でもして寝るかな。
紅羽のメニューと書いてある棚から明日の練習メニューを見る。
(明日は少しこのメニューを減らすか)
練習の濃度と日々の疲労を考慮して考えていく。
(これだと、明日は午前中で終わらせた方がよさそうだな)
正直、少し詰め込み過ぎだ。
瑠奈の体力が上がってきたにせよ、これ以上は怪我に繋がるだろう。
(よし、出来た)
そうして瑠奈や璃奈ちゃんのメニューを作り終えると、眠りについた。
「よし、今日はここで終わりにしよう」
「え? 私まだいけるよ?」
次の日、午前のメニューを終え、僕が言うと瑠奈が異を唱えてくる。
「駄目だ、これ以上はやめておこう。これ以上やると怪我をする恐れもあるから」
「わかった。 心配性だなぁ~」
「璃奈ちゃんも今日は終わりにするけどいい?」
「兄さんの判断なら構いません」
そう言って二人がストレッチを済ませている間に整備を済ませる。
「今日はえ~ちゃん暇? 一緒にゲームしない?」
「いいよ、何時くらいがいい?」
「う~んじゃあ三時くらいにそっち行っていい?」
「うん、じゃあ母さんにも伝えとく」
そう言って二人を送り届け、両親に椎名姉妹が来ることを伝え風呂に入る。
風呂は命の洗濯というが、べとべとした汗を流す感覚はこの言葉に相応しいと思う。
気持ちがいい。
それにしても、瑠奈大丈夫かな。
最後の方、少し動きが鈍かったので心配だった。
後で璃奈ちゃんに聞いてみるか。
僕の前では強がっていても、妹の前では本音を話してくれるはずだ。
そうして僕は風呂から上がり、部屋に戻りゆっくりしていると三時になった。




