第25話
「お姉さんと一緒の所行きたいと、そういう理由でいいかしら?」
「はい」
まぁ、間違ってはいない。
姉さんと登校したいのはそうだ。
恐らくだが、私はシスコンだ。
お姉ちゃんの事が大好きだし、お世話してあげたい。
今でも一緒に寝れるなら毎日寝たいほどだ。
姉さんと登校できたのなら、それは私にとって嬉しいのだろう。
(それ以外にも理由はあるんだけどねぇ~)
「う~ん、それは困ったわね」
「困った?」
「これ、椎名さんだから言うけど、教師陣から特に校長教頭がね、上を受けさせたいみたいなのよ」
なるほど、上から言われたわけだ。
上から言われればいくら生徒思いのいい先生でも言わざる負えないだろう。
社会の縮図、上から言われればやるしかないのだ。
「上と言いますと、具体的には?」
「とにかくもっと上に行くように説得してほしいっていわれただけでそこまでは。 ごめんね」
曖昧な言い方だ。
(先生も大変だな)
「先生」
「何?」
「私がもし変えないっていった場合どうなりますか?」
「どうもならない、とはならないだろうね。 私が何とか話してみるけど、親御さんとの面談は避けられないかも」
(ここで親を出すか)
正直、汚いと思う。
人の進路を大人がよってたかって妨害しようとしているのだから。
私の将来は私の物だ。
両親以外の人間が口を挟んで良いものじゃない。
自分の意志で且つ両親が納得しているなら教師がどうこう言う話じゃないはずだ。
「夏休みの間に答え頂戴、その間に私は私で説得してみるから」
「先生……」
「大丈夫、私の首が飛ぶだから何にも問題ないわ」
「全然よくないです!!」
「まぁその時はその時よ。 椎名さんは気にしなくていいからね」
そう言って彼女は屈託なく笑う。
彼女のこういう所、私は尊敬している。
「何かあったら逐一教えてください」
「わかったわ」
ある程度なら私で改変する事は可能だ。
私には一部の教師や生徒の人望というカードがあるのだから。
最悪、生徒を巻き込んである程度引っ搔き回せばどうにでもなるだろう。
「それでは私はこれで」
「ごめんなさいね」
「先生が謝る事じゃないですよぉ~、それでは」
そう言って私は彼女の元を後にして生徒会に戻る。
「り~ちゃん、おかえりぃ~」
部屋に入ると、机の上で突っ伏しながら甘栗色の髪色をした同級生の大冬小夏が顔を横に向けそう言ってきた。




