第17話
「だぁ~!! 終わったぁ~!!」
試験が終わり、瑠奈は机に突っ伏した。
面白い事に彼女の頭からやり切った感満載の湯気が立ち昇っていた。
「ちゃんとできたか?」
「……多分」
こりゃ自信なさそうだな。
一応対策はしたが、瑠奈は不安そうだ。
「そっか、お疲れ様」
「ありがとね、え~ちゃん」
「いえいえ」
そう言って二人で笑った。
何はともあれ、試験が終わりもうすぐしたら夏休みだ。
「え~ちゃんも今年は行くでしょ?」
「行かないっていったらどうする?」
「合宿やめるぅ~」
彼女はにへらぁ~っと机に突っ伏しながら笑う。
「んで、一応候補はこっちで絞っといた」
「璃奈ちゃんが?」
「えへへ、んでんで、ここなんてどうかな?」
そう言って複数ある案の内、海のある旅館だった。
「走ったり泳いだりできるよ!!」
(ここに行きたいんだな)
彼女の心がなんとなくわかる。
海ではしゃぎたいのだ。
まぁ、気持ちはわかる。
正直、このくそ暑い中練習した後の海はとても気持ちがいいだろう。
その気持ちはわかる。
だけど、これは合宿だ。
如何に効率的かつ、練習の質を高めるかを重視するべきだが……。
まぁ、一番は彼女のやる気が含まれているので、モチベの上がる場所の方が彼女もやる気が出るだろう。
「候補は他にあるか?」
「こことこことここ!!」
そう言って候補のほとんどが海や川がある場所だった。
僕は彼女の候補を受け入れ、璃奈ちゃんや阪柳コーチ、旅館にも確認を取り予定を突き詰めていく。
最終的に瑠奈の第一希望である海の見える場所に決まった。
そうして終業式が終わり、夏休みが始まった。
いつものように瑠奈の練習に付き合う。
とはいっても僕だけでなく璃奈ちゃんもこの夏休みは僕らの練習に参加する。
そうして球出しや球拾いは僕、ラリーや形式試合は璃奈ちゃんがやることになった。
「疲れたぁ~!!」
「だねぇ!!」
そう言って疲れたように二人はベンチに寄りかかる。
「はい、これ水分」
「ありがと」「ありがとうございますぅ!」
「この後のメニューだけど、ストレッチと柔軟にしようと思うんだけどいいかな?」
「わかった!!」「わかりました」
僕は整備を済ませている間に二人はコートの周りを軽くランニングをしていた。
そうしてマットを敷き、二人がストレッチしやすい環境を準備する。
そうして二人のランニングを終え、ストレッチに入る。
そうして今日のメニューを終え、二人を送り届けて家に着くと速攻風呂に入り念入りにストレッチをして少し眠りにつくのだった。




