第11話用意周到な母と幼馴染み姉妹とゲーム
「ただいまぁ~」
「「お邪魔しま~す」」
鍵をあけて中に入ると、いつもなら出てこない母がニコニコで出迎えてくれた。
二人に会えることが嬉しくて仕方ないのだろう。
母は椎名姉妹を娘のように思っている。
最近は少なくなったが、昔はよく僕の家で三人で話したりしているくらいだ。
「いらっしゃい、久しぶりね~」
「はい、お久しぶりです!! 里香さん」
「あの、これ……つまらない物ですけど」
瑠奈が元気よく挨拶すると、璃奈ちゃんがここに来る前に購入した555の豚まんの入った袋を母に渡す。
「あら、わざわざ買ってきてくれたの? ありがとう」
「いえいえ、いつも蓮人にお世話になってますから」
「そんな、悪いわぁ~」
「いつも姉が兄さんのお世話になってるのでもらってくださると嬉しいです」
「じゃあ、後で部屋にもっていくから部屋でゆっくりしてて」
「「は~い」」
そう言うと、母は奥のリビングへ戻っていった。
僕らはそのまま部屋に入る。
綺麗になってる……。
恐らく母が掃除したのだろう。
出る前とは違い部屋が綺麗になっていた。
「ちゃんと綺麗にしてるじゃん」「ちゃんと綺麗にしてますね」
違うんです、母がやったんです……とは言いづらい。
親にやってもらっているのは事実なんだが、それを口にすることができるわけがない。
「ま、まぁな」
はいすみません、嘘です。
心の中で罪悪感を感じていたが、次からやればいいのだ。
やれば……。
「これやろ」
瑠奈はそう言って某パーティーゲームのソフトを見せてくる。
二人が来た時ように買ったのだが、高校に入ってから全くといっていいほど来なくなったので未開封だけど。
璃奈ちゃんは当たりを見渡している。
「……何してんの? 璃奈ちゃん」
「ある物を探しています」
「ある物?」
「兄さんの秘蔵の本です」
「璃奈ちゃん!?」「璃奈!?」
璃奈ちゃんは真面目に考えながらそういった。
清楚そうな見た目で普段そんなことを言わないので、驚いた。
「兄さんだって男の子です、エッな本の一冊や二冊あるはずです」
真面目な顔をしてなにをいっているのだろうかこの子は。
「僕にそんなものはないよ」
嘘である。
本棚の奥の間の木板の奥に隠してあるのだ。
いくら璃奈ちゃんでもわかるわけがない。
「璃奈、やめなさい。 え~ちゃんだってみられたくない物だってあるよ」
ある前提で言われてる。
まぁ、あるんだけどさ。
「だからないって」
見つからないだろうからあえて無いを強調する。
すると瑠奈はこっちを笑顔で見てくる。
「嘘を吐くなら捜索するよ?」
「うぅ……やめてください」
瑠奈はやると言ったらやる女だ。
僕の嘘など彼女からすればバレているといって思ってだろう。
「それじゃあやろ」
そうして三人でゲームを楽しむのだった。
今回のお話いかがでしたでしょうか?
それでは次回、また読んでくださると嬉しいです。
ブクマ・評価をしていただけると作品の自信になるので、していただけると僕が泣いて喜ぶかも?
それでは次回、お楽しみにしていてください!!




