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五人の鬼姫

 騎士団長は鬼の跡目争いに詳しいらしく、5人の鬼姫の情報について新右衛門に話してきた。


「5人の鬼姫のことだが、銀色以外にも金色、赤、紫、青の4人の鬼姫がいる。奴らは鬼の女王の座を巡って争っている。我々人間族の間では鬼姫たちの跡目争いが始まったら紫が勝つように支援しろと言われている」


「なぜ、紫を勝たせるとよいのだ?」


「紫が一番5人の中で穏やかな性質を持っており、人間の社会を脅かさないと言われているからだ。昨晩捕えた銀色や金色は凶暴だから勝たせてはいけない。あとは強力な火力を操る赤もだがな!」


「そうか。赤いのも凶暴か……」


 新右衛門は宿屋の主人と顔を合わせるが、宿屋の主人は軽く首を振り、新右衛門に椿のことは話さないように無言で合図する。


 新右衛門は騎士団長と契約し、逃走した銀髪の鬼を討伐する任務を受けると、いったん宿屋に戻って、討伐に向かうことにした。


「おい、兄ちゃん、椿ちゃんのことどうするよ?」

「何か髪まで隠せる服はないのか?」

「そういや、椿ちゃんが着れそうなサイズのローブが家にあったな。それを着させるしかなさそうだな」

「御主人、いろいろとすまない!」


 新右衛門は宿屋の主人に礼を言い、宿屋に戻ると椿にローブを着せて夜のうちに町を抜けることにした。


「お兄ちゃん、椿ちゃん、すべて解決したらまたここに顔を見せに来ておくれ!」


 宿屋の女将は寂しそうな顔をして新右衛門と椿を見送った。


「新右衛門、どこに向かうの?」

「まずはお前が最初に行こうとしていた鬼の村に向かおう。お銀はお前を狙っているから、こちらから追わずとも必ず奴の方から現れる」


 新右衛門と椿は宿屋の主人が用意してくれた馬車を飛ばし、鬼の村へと急ぐのであった。

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