パスタ食べてお腹壊すって
世間は秋を迎え、大学付近も紅葉が目立つ季節となった。
その中俺は・・・
「腹痛い・・・」
トイレに引きこもっていた。
ちなみに、シロさんは今は実家の片づけをしているらしい。
あと資格は無事合格し取得できたらしい。
本当にやれば出来る子だったみたいだ。
「腹痛いなぁ」
話は変わるが、俺は今戦っている。
「パスタ食べてお腹壊すって・・・。マジで何やってんだ」
本日の晩御飯
ミートソーススパゲティ
パスタを食べてお腹を壊す馬鹿がここにいた。
ピコン
「あーなんか通知来てる~」
俺は絶対にトイレにスマホとか持ちこまない主義者なため、基本的にリビングにおいてある。
「ああ、マジで出ないわー」
この後10分ほど戦闘を行った。
ジャァァァァァァ!!!
「ふぃ~出し切った~」
そこには長い戦いを終えた兵士がいた。
「あっ通知来てたんだった」
長い戦いの最中に誰かからか連絡が来ていた。
『みんな今日集まれるー?
今コラボイベントやってるからみんなで行かない?』
ルアさんからグループチャットで連絡が来ていた。
「今、GGの別のナンバリングタイトルのコラボしてたなぁ。行くか」
『良いですよー』
ピコン
『じゃあみーちゃん行こう。シロは?』
ピコン
『行く~』
ピコン
『じゃあみんなで行こう』
『はーい』
ピコン
『はーい』
こうして集まることが決定した。
「腹痛ぇ」
戦いはまだ続きそうだ。
「もう一回トイレ行こう」
ピコン
『今からインできる人~?』
ピコン
『はーい』
『すみません、少し遅れます』
ピコン
『分かったー』
『了解~』
「トイレ行こう・・・」
そうして戦いは始まった。
10分後・・・
「これ以上はもう残ってないだろ」
おそらく出し切っただろうな。
さてインするか。二人はもう通話してるみたいだし。
ピロン
「お疲れ様でーす」
「お疲れ~」
「みーちゃんどうしたの?」
「いやぁ、パスタ食べてお腹壊しちゃって」
「「ぶっ!!」」
「笑われた」
「ええ!?パスタ?」
「どういう事なのww」
「そのままの意味ですよ。今日はミートソーススパゲティを食べてお腹壊したんです」
「そんな事あるww」
「やっぱりみーちゃんは私が居ないと駄目なのかな~」
「そんな事はないですけど」
「何その疎遠になった恋人みたいな会話」
「疎遠にはなってないよ。ね、みーちゃん」
「言い方ね」
「シロの言い方だと、付き合ってるみたいな言い方だったね」
「え?付き合ってるよ」
「この人はアホなの?」
「あっ」
「えっ!!付き合ってたの!?」
「あーあ」
「え~っと、この度、私とみーちゃんは付き合うことになりました」
「すげぇ!そんな事あるんだね!!」
「そんな事あるみたいですよ」
「なんか気まずくなるのがあれだったから言わなかったけど言った方が良かった?」
「いやあ、二人はお似合いだと思うよ。さすがシロの理解者はみーちゃんだったわけだ」
「まだ引きずってたんですね」
「引きずるよー」
「でも今はそれよりも」
「シロさん他にまだ何かあるの?」
「俺はもう十分だよ」
「いやみーちゃんのお腹壊した件なんだけど」
「あーそれね」
「それかよ!もう良いですよ!!すっきりしてますから」
「パスタでお腹壊すって・・・」
「面白すぎでしょ」
その日はずっとパスタでお腹壊したことをいじられ続けてしまった。
それよりももっと驚くべきニュースがあっただろ・・・。
シロさんはいつも驚くようなことばかりしてくれる。
ちょっと大変だが、俺はこの人たちの関係はかなり好きだ。
このKOLの中じゃ俺が一番年下で、シロさんもルアさんも優しくしてくれている。
俺はこのゲームでこの人たちに出会えてよかった。
翌日
今日はようやく土曜日だ。ゆっくり休める。そう思っていたら・・・
ピーンポーン
「ふぁぁぁ~。誰だよ。こんな朝早くに」
時間は午前11時である。
世間はこれを朝早くと呼んでくれないだろう。
ピーンポーン
「はいはい、出ますよ。どちら様ですか?」
ガチャ
「やっほ。来ちゃった」
「おはようございます・・・」
「相変わらず休みは遅くまで寝てるのね」
「ふぁぁぁ~。まあそうですね」
「まあ立ち話もあれだから入って良い?」
「どうぞ」
「ただいま~」
「それ違いますからね」
「良いじゃん。ここが第二の実家という事で」
「だとしたらこの実家はあとせいぜい2年といった所ですね」
「卒業したらやっぱ学校の先生になるの?」
「んー、そのために大学に来たんですけど俺が本当にやりたい事ってなんだろうと思ってですね」
「悩んでいるんだね」
「俺だって悩みますよ」
「そっか」
「シロさんは次のお仕事ってどちら何ですか?」
「んー、また派遣だからどこか遠いところかな」
「そうでしたか」
「うん」
「寂しくなりますね」
「私も寂しいよ」
「まあ仕事って色々あるからなぁ」
「そうだね。みーちゃんも今のうちに色々調べておいた方が良いよ」
「了解です」
今日は長くなりそうだ。
これからの事と俺達の関係について話し合うことになるからだ。
「多分というか確実に遠距離になるね」
「ですね~」
「みーちゃんは寂しいよね~」
「寂しいですね~」
「まあGGでいつでも集まれるからね。疎遠にはならないと思うけどね」
「まあほぼ毎日、通話しながらゲームやってますからね」
「そうだね~」
「でも会えないは寂しいです」
「みーちゃんの割にはいつもに増して素直だね」
「俺って素直が取り柄なんですよ」
「みーちゃんって優しさの塊で性格イケメンで素直が取り柄なんだね」
「えげつなき偽善者な感じの人物像になってるような気がする」
「みーちゃんってそうじゃないの?」
何て言われようだ。
「冗談だよ」
「どこからが冗談なのか分からないんですけど」
「ははっ、でもみーちゃんって本当に優しいよね」
「優しさで生きてますから」
「流石だね」
「はい」
こうして実際に会って、面と向かって話すのはもう数えられるほどなんだろうな。
そう考えるとやはり寂しさが拭えない。
いつの間にか俺がシロさんにかなり惚れていたようだ。
「乃亜、俺やっぱりあなたの事が好きです」
「私は唯よりもお姉さんなのになんかドキドキしちゃうね」
「そうでしたか。ちなみに俺は乃亜が家にいるだけでドキドキしてますよ」
「若いねぇ~」
「シロさんよりは」
「おお~喧嘩売ってんのか~。それだったら買うぞ~」
軽口を叩きながら時間を過ごした。
俺達が本名と呼び合う時は、お互いの愛情表現と呼んでも良いだろう。
俺は、シロさんの事を乃亜と呼び、シロさんは俺の事を唯と呼ぶ。
お互いを本名で呼ぶのは決まって二人きりの時だけだ。
「唯~」
「どうしました?」
「膝枕して」
「俺がやるのね」
「はい!やって!!」
「はいはい」
何故か俺はシロさんを膝枕することになった。
「ふぃ~。みーちゃんの太もも固い」
「まあ俺痩せてる方なので」
「嫌味か~」
「見ての通りなので」
「細いよね~」
「そうですね」
「良いな~」
「でしょ」
「ねぇ、唯」
「どうしました?」
「好きだよ」
「俺もです」
「そっか。ねぇ唯」
「はい」
「キスして」
「仰せのままに」
俺は乃亜と口づけをした。
それは甘くて優しいものだった。
「ふふふっ、何か今までにないほど充実してる気がする」
「そうですか」
「うん。なんか幸せ」
「そっか」
「唯、今日はイチャイチャしようよ」
「良いですよ。でも具体的には何するんです?あいにく俺に交際経験が無いので何をしたら良いか分からないんですけど」
「みーちゃんらしい」
「でしょ」
「じゃあいつも通りゲームしよっか」
「まあ俺達はこれで仲良くなりましたしね」
「そうだね」
結局その日は、二人でゲームをした。
GGだけではなく、他のゲームもしたりした。
ホラーゲームやパーティーゲームなど、二人で出来るものを中心におこなった。
「いぇーい私の勝ち~」
「なんで最後の最後であんな奇跡が起きるんだよ」