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この世界で俺は……  作者: ねこネコ猫
高校編
21/163

No20

この日記を読んでいるであろう君に問いたい。水着姿を見るときにどこに注目するだろうか?胸・足・お腹・お尻等が一般的であろうか。もう一度問おう。水着姿を見るときにどこに注目するだろうか?……………………分かった。君はそこを見るのだね。決して間違ってはいない。そう間違いなどではないのだ。

だが、私は声を大にして言いたい。鼠径部(そけいぶ)を見ろと!鼠径部が分からない?ググってどうぞ……………失敬。簡単に言うと足のつけ根の下腹部の部分だ。pixi〇等で水着や下着のイラストを見ると股関節の部分にラインが描かれていると思う。

そこだ!分かるだろうか?水着から見える鼠径部の魅力が!あぁ、分かっている。俺の考えがマイノリティであることは。だが、一番魅力的なのはソコなのだ。長々と喋ってしまったが、これは大切な布教活動なのでご容赦願いたい。

(自分でキモイと思ったが、まあ……キモイな。すまん)


さて、気持ちを切り替えて今何をしているかというと……。日焼け止めを塗っている。サンオイルじゃないの?と思うだろうが、女性にとって日焼けは大敵らしい。ビニールシートに横なった彼女の背中に白い液体を塗りたくる。

「んっ、冷たい……、でも気持ちいい」

「あっ、そこ……もっと塗って」

「胸のあたりもお願い」

こんなセクシーボイスを聞いても俺は動じない。ただ白い液体を柔肌に塗りたくっているだけなのだ。そう、こんなことを言われても俺は動じない。

「お尻も塗って欲しいな。あっ、水着ずらすね」

……決して鋼の精神力を持っているわけではない。ではなぜ淡々とこなすことが出来るのか?それは…………俺の自我はすでに蒸発して無我の境地に至っているからだ。お尻やわらけ~、横乳プニプニ~、ニュフフフとか思っていない。…………無我の境地さん仕事して下さい。


そんな事もありつつ地獄のぬりぬりは終わりを告げた。くっ、精神的ダメージは甚大だ……。理性さんに、そんな装備で大丈夫か?と聞かれた時大丈夫だ、問題ないと言った俺を殴りたい。お蔭で理性も自我も蒸発してしまい、多大なダメージを受けたのだからな。ここは早急に回復しなければいけない。ということで気分転換もかねて砂浜を歩くことにした。青い海、燦々(さんさん)と照り付ける太陽、白い砂浜。これぞ夏!って感じがする。ビーチチェアに寝転がる人、海で泳いでいる人などを見ながら歩く。ふぅ……大分ダメージも回復してきたな。この調子で美女を眺めながらフル回復まで持っていこうと考えていたら……。目の前に驚くべき光景が!なんということでしょう!幼女がスクール水着をきてキャッキャッしているではないか。

スクール水着には新旧があるのを知っているだろうか?若い世代には新型しか知らない、旧型ってなに?という方もいるかもしれない。そういう方はネットで調べてみるといい。新旧どっちがいいかを話すと戦争になるので俺の意見は今回は述べない事にする。件の幼女は旧型で胸の部分にネームプレートが付いている。そして平仮名でひなと書かれている。百点満点!文句なしの百点です。パンチ力が半端ない……。ここまでくると狙ってやっているのではと邪推してしまうが……。向日葵のような笑顔を見るとそんな考えも霧散してしまう。さて、行こうではないか、まだ見ぬ世界の果てへ。そうして俺は歩き出した。

END



ごめんなさい、冗談です。終わりじゃありません。まだまだ続きます。ちょっと衝撃が大きすぎて現実逃避していただけです。YES!ロリータNO!タッチということでその場を離れてみんながいる場所に戻ることにした。全回復したし、なにがあっても大丈夫。戻ってきた所で母さんが口を開き

「もうお昼だしなにか食べようか」

「んっ。じゃあ海の家に行く?」

「そうね。でも丁度ピークの時間帯だし空いているかしら?」

「結構お店の数も多いからどこかは空いているんじゃない?」

「そうね。じゃあみんなに声を掛けて来てもらえる?」

そうして、みんなが集まった所でお昼を食べにGOです。歩きながらお店を見ているが、なかなか盛況なようで混んでいる。何軒か見たが全滅。どうしようか?と考えていると少し離れた場所にポツンと海の家があった。すこし遠いがこの際仕方ないだろう。移動して早速入店。店内は小奇麗で過ごしやすそう。席に座りメニューを見ながらあれこれ言いつつ注文する。俺が頼んだのは焼きそばだ。ラーメン・カレー・焼きそば辺りが鉄板だろうか。例にもれなく俺も安牌(あんぱい)を選んだわけだ。他の面々も概ね似たような感じだ。


届いた焼きそばを食べつつ汗を拭う。あっつ~~……。しかしなぜ海の家で食べるご飯はこんなに美味しいのだろうか?趣向を凝らしたり、高級な食材を使っている訳でもないのになぜか美味い!家で作ってもここまで美味しくは感じないし、あれか?こう、シチュエーションが大事なのか?波の音、照り付ける太陽、時折通り抜ける海風。そういった物が五感を刺激しておいしく感じるのかもな。さてさて、美味しくいただいた後はデザートタイムだ。チョイスしたのはこれまた定番のかき氷。シロップはブルーハワイを選んでみた。あの、食べた後舌が真っ青になるやつ。子供の頃よく青くなった舌を見せ合ってキモ~とか言い合ってたっけな。

スプーンでサクッと氷を取り口に放り込む。う~~ん、冷たくておいし~!さらに二口、三口と大口を開けてかき氷を食べていく。が、ここで大惨事が発生した。

かき氷を一気に食べるとどうなるだろうか?そう、頭がキーンとするのだ!

「いたたたたた!頭が、頭がいたい~~!!」

文字通り頭を抱えて悶える俺に

「あははは。もう、一気に食べるからよ」

「ハル君大丈夫?あったかい飲み物買ってきた方が良い?」

「えっと、こんなときはどうすればいいの?おでこ叩くとか?」

「頭キーンは定番だから対処法もあるよ。おでこに冷たい物を乗せると大分楽になるはずだよ」

「もう。兄さん、ゆっくり食べないからそうなるんですよ」

「甲野君大丈夫?少しすれば楽になるから今は我慢の時よ」

母さん、結衣、楓、有馬先輩、葵、先生の順で声を掛けてくれた。


しばらくすると痛みも引いてきたのでホッと一息つく。今度はゆっくり食べよう。なんとかその後は頭キーンは発生せず無事に食べ終える事ができた。お店を出て荷物を置いている場所に戻る途中で珍しい物を見つけた。テープ?みたいなので四角く囲って、真ん中にはネットが立てられている。ビーチバレーのコートだ。初めて見たよ。海外とかでは割と一般的なのかもしれないが日本で見たのは初だ。今はプレイしている人はいないみたい。足を止めて見ていた俺に声がかかる。

「甲野君、ビーチバレーやってみたいの?」

「あぁ、初めて見たものでついつい気になっちゃって」

「そうなんだ。よかったらやってみる?」

「ルールとかは普通のバレーと変わらないんですか?」

「基本的には同じだけどプレイヤーが二人と言う所が一番の違いかな」

「なるほど。面白そうですね」

「乗り気だね~。よし!他の人も誘ってみよう」

こうして有馬先輩の勧誘によりみんなでビーチバレーをする事になった。


現在白熱した試合が展開されています。舞い散る砂、飛び散る汗、そして歓声。う~ん、実に良い。今は俺の試合が終わり休憩中なんだが、一緒にコンビを組んだ先生が見た目に似合わずなかなかの身体能力の持ち主で驚いた。際どいラインに打ち込まれたスパイクを猛然と走りレシーブした時は思わずスゲー!!格好いい!!って叫んでしまった。そして、今対戦中なのは楓・先輩ペアVS結衣・葵ペアだ。こちらも接戦を繰り広げていて、どっちが勝ってもおかしくない状況。もう目が離せない訳ですよ。そう……目が離せない……。食い込みを直す仕草から。水着で激しく動けば当然ビキニはお尻に食い込むわけですよ。それを前屈みになりつつ直す仕草のエロいことエロいこと。しかも美少女がそれをするわけですから……あとは分かるよな。ふぅ…………余は大変満足じゃ。隣に座っている先生や母さんからジト目をもらったが、多分気のせいだろう。たぶん、きっと、おそらく……。うぅんん。軽く咳ばらいをしつつ改めて試合に目をやってみると勝敗が付いたようだ。勝者は~~~、楓・先輩ペアだーーー!!おめでとう!戻ってきた面々に飲み物を渡すときに

「ハル君なんか……ちょっとイヤラシイ視線を感じたんだけど気のせいだよね?」

「私も感じたけど、気のせいだよね?」

「あははは、気のせい気のせい。俺が楓や先輩をヤラシイ目で見るわけないじゃん」

「「だよね」」

ふぃ~、まさか気付かれているとは……不覚。が、上手く誤魔化せたし万事OKだ。……………………母さんと先生がジト目で見てきた。全て見透かされていたか……ごめんなさい許して下さい。心の中でジャンピング土下座をかましました。食後の運動という名のビーチバレー大会はこうして幕を下ろした。

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