No15
林間学校が終わって数日。今日はバイトがある日なので、お店に向かっている。仕事も大分慣れて基本的な事は出来るようになったので、もう少ししたら簡単な調理補助もやらせてもらえるらしい。今のうちに料理スキルを上げといた方が良いのかな?後で店長に聞いてみるか。そんな事を考えつつお店に付いたので着替えて仕事開始。
いつも通り仕事をしていると、店長から買い出しを頼まれた。近くに商店街があって基本的にそこで必要なものは買っている。何回も行っているので顔見知りも増えて、声を掛けてくれたりちょっとおまけしてくれたり嬉しい事もあるので最近は積極的に買い出しに行っている。今日も通りを歩いていると
「あら、ハルちゃん買い出しかい?」
「はい。お店で使うコースターが切れそうで買いに来ました」
「そうなの。最近はどう?体調崩したりしてない?」
「元気ですよ。おばさんはどうですか?」
「私もたまにこうしてハルちゃんと話せるから、元気よ。なんていうのかしら?ハルちゃんと話していると元気を貰えるのよね」
「そう言ってもらえて嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいです」
「も~、可愛いわね!そうだ、よかったらこれ持って行って」
「いいんですか?いつも貰ってばかりで申し訳ないです」
「気にしないでいいのよ。じゃお仕事頑張ってね」
こういう事が結構あって、いつかお返しをしないとなと思っているんだけど普通に贈り物とか?ん~~、もっと感謝の気持ちを伝えたいな……、悩む。その後も何人かに声を掛けられて雑談したり、これ良かったら食べてとお菓子を貰ったり。
ちなみに、みなさん三十代、四十代の女性なんだがめっちゃ綺麗!所謂美魔女というやつ。見た目二十代にしか見えないし、スタイル良いしほんとビックリだよ。本人に伝えてみた事もあるんだが、頬を染めてありがとうって言われた時は危うく熟女属性が目覚めるところだった。さてさて、目的の物も買ったしお店に帰ろうと歩きだしたんだが……。ある一点に目が吸い寄せられた。和服姿で凛とした雰囲気で歩く女性。たまに見かけるんだが、服装も相まって割と目立つのに本人は気にした風でも無いので、普段から和服なのかなと思ったり。和服と言えば夏祭りだろうか?連想ゲームみたいにふと頭に浮かんだんだが、季節は六月に入ったしあとひと月もすれば本格的な夏が始まる。浴衣姿も綺麗なんだろうなと益体も無い事を考えつつ、帰路についた。
お店に戻り仕事再開。忙しく働いていると、休憩時間になった。更衣室兼休憩室に入ると伊藤さんがいたので挨拶を交わす。
「お疲れ様です」
「あ~、おつかれ~」
椅子に座ってふぅ~と一息。そういえば、商店街のおばさんからお菓子をもらったんだった。食べるか。テーブルにお菓子を置きつつ
「伊藤さんもどうですか?貰いものなんですけどよかったら食べて下さい」
「お~、ありがたく頂戴するよ」
しばし無言でお菓子を食べていると
「しっかし、君は買い出しに行くたびに何かしら貰ってくるよね」
「あはは。ほんと貰ってばっかりで申し訳ないんですけどね」
「私としてはこうしてタダで食べれるから有難いよ。夕飯代わりになるし」
「いやいや、ご飯はしっかり食べましょうよ」
「作るのめんどい」
「コンビニとかスーパーでお弁当や総菜を買ったりとかもしないんですか?」
「買いに行くのめんどいじゃん?」
「………普段なに食べているんですか?霞でも食べているわけでもなし」
「んーー、我慢してる。お腹空いてもしばらく我慢してたら空腹感も薄れるし。私にとっては面倒>空腹なんだよ」
「………………」
「無言はやめてくれ」
「体に悪いですよ。栄養補助食品でもいいので食べた方がいいですよ」
「いいかい。食事にかける時間が一回当たり二十分とする。一日三食とすると二十×三=六十分 一週間で四百二十分 四週間で千六百八十分だ。二十八時間も食事に充てているという事になる。この時間をもっと有意義な事に使いたいんだよ」
「たしかに言っている事は分かりますが、美味しい物を食べると心も体も満たされますよ」
「それは確かだが、私にとって食事はさほど重要ではないんだよ。疲れて帰ってきて料理するとかめんどいし」
「結局はそこに落ち着く訳ですか。でも、仕事はしっかりしてますよね」
「それは当たり前だよ。お菓子作りは小さい頃からの夢だし、好きな事だからね。全力で仕事をしてプライベートではだらける。この緩急のつけ方が大事なんだ」
たしかに仕事もプライベートも地続きだと休まる暇はないからな。前世でもそこら辺が曖昧で休みなのに仕事の事を考えたりしてたし……。
「まあ、問題が無い範囲でお願いしますよ。伊藤さんに倒れられたら困るので」
「無問題。体調には気をつけてるから。あと伊藤さんっていうのはやめてくれ」
「えっと嫌でしたか?」
「堅苦しいだろ。アリスでいいよ」
「じゃあ、アリスさんで。それと聞きたい事があるんですがいいですか?」
「なんでも聞いて」
「アリスさんってもしかして海外の方ですか?」
「あ~、髪が金髪だから?北欧生まれ、日本育ちだからどうなんだろうね?一応外国人になるのかな?スウェーデン語は話せないけど」
新事実発覚!アリスさんは北欧生まれ、北欧美人!以上速報でした。
「はぁ~~、どうりで肌白いし、彫りも深くて綺麗なんですね」
「んっ……、いきなり変な事を言うんじゃない」
耳まで真っ赤にして照れてる。かわいいなぁ。
「んっんん。話は変わるが、もう少ししたら君には調理補助をやってもらう。料理の盛り付けとか簡単な事ばかりだから接客と同時進行でも問題は無いと思う」
「よかった。料理とかするのかと思っていたので少しホッとしました」
「うちで出すのは軽食だから難しくは無いんだが、まあそれはおいおいだな」
おう……、結局はやるのか。やっぱり料理スキル磨いておこう。こうして伊藤さんもといアリスさんの事を知れた休憩時間は終わりを迎えた。
今は六月なわけだが、来月の頭には期末試験がある。クラスメイトは試験に向けて勉強を開始していた。俺も試験勉強をしなければいけないんだが、どうせならみんなでやりたい。分からない所を教えあったり、図書室で顔を突き合わせて勉強したり。そんな青春っぽい事をやってみたい。という訳で結衣と楓に聞いてみた。
「試験勉強なんだけどさ、よかったら一緒にしない?」
「いいよ~。私もハル君と一緒にしたかったんだ」
「私も構いませんよ。分からない所があれば教えますね」
二人とも快諾してくれた。さて、ここでもう一人助っ人を召喚しようかな。上級生のクラスに向かうため階段に向かい登り始めたんだが……。前に言った事があるが、この学校の生徒のスカートは凄く短い。階段、短いスカート…………聡明な紳士諸君ならお分かり頂けるだろう。階段を登りながら上を見上げると、チラチラとパンツが目に飛び込んできた。見えそうで見えない、その葛藤の末見えた時のカタルシス!これは言葉では言い表せないほど。パンチラには浪漫があり、夢がある。偉人もパンチラとは世界を照らす光であるって言っているしな。ちなみにパンモロは論外です。異論は認めない!あんなのはただ下品さしかない!失礼、熱くなりました。<(_ _)>話を戻すが、これがただのパンチラならラッキー位にしか思わなかっただろう。だが、俺が見た光景はパンツと一緒に紐が見えたのだ。これが意味する所は……だだ一つ!!そう!紐パンだ!紐パンだ!(エコーを効かせながら)
エロス、唯々エロス。神様、仏様、天国のばあちゃんありがとーーーー!!ニュフフっと気持ち悪い笑顔を浮かべていると、踊り場で女神の顔が見えた。その時俺は愕然とした。パンツの女神は…………有馬先輩だった…………。生徒会長であり、キリッとしている先輩がまさかの紐パン。この時の俺の心境が分かるだろうか?
後悔?罪悪感?驚き?悲しみ?否、断じて否!そんなマイナスの感情ではない。
真面目な生徒会長様がエロいパンツを履いている。そう、俺の感情はエロで支配されていた。もう天元突破ですよ。分かりますか?このギャップ、その破壊力たるや地球滅亡に追いやれるほど。階段で佇んでいたが通りがかった生徒に不審な目で見られたので我に返った。本来の目的を思い出し、目当ての人がいる教室に向かった。
一緒に試験勉強をしませんか?と聞くと快くOKを貰えた。よし!盤石の態勢を整えたし後はひたすら勉強するのみ。頑張るぞい!ちなみに、助っ人は有馬先輩でした。上級生なので一年の勉強を教えて貰えるかなと思って誘ってみた。
あとパンチラありがとうございます。




