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移動

 パンテーロの大きな門の前4人の冒険者がこちらを見ている。

 クロウとフィオが近づくと禿げた男が近づきフィオに手を差し伸べた。

 「あんたと仕事が出来るとは光栄だ」

 「おう、よろしくな」

 フィオはそれに応じ

 クロウはA級の冒険者二人ガナンとハーリスを抜け門を出ようとした。

 「おい、ライエール、フィオさんについてて良かったな。

 お前みたいな奴がこんな仕事貰えてよ」

 クロウは横目に見ると、メリーという女性と同じB級のアルバがこちらを挑発するかの様に見ている。

 「お前もな、アルバ」

 クロウは片手で軽く手を振りその場を後にした。

 …

 クロウはフィオと共にそれぞれ馬に乗りマーレへと向かう。

 「おい、クロウもうちょっといい馬は借りれなかったのか」

 フィオが馬に乗りながらそう愚痴をこぼす。

 「悪いが、馬を見る目は無くてな。

 マーレまでは遠い、一日どこかで野宿だな」

 クロウはそう言いながら後方に続く4人の中のアルバを見てため息をついた。

 「なんだ?クロウ、あいつがまた悪絡みしてんのか」

 フィオはニヤニヤと笑いクロウを見る。

 「ああ、少し面倒な奴だからな」

 「何なら、私が一発ぶん殴ってやろうか」

 クロウは笑い話しを続けた。

 「それもいいが、お前がやると死人が出る。

 それに、俺でもできる」

 そんな話をしながらマーレへの道のりを行く。

 途中、ビタカ村で夜を過ごし再びマーレへ向かう。

 森を抜け平野へと出る。

 平野を進むと大きな都市が現れた。

 クロウ達が門へ付くと門の外に冒険者の集団がざわざわと話し合っていた。

 見るとこの街の受付嬢であるルアが冒険者達に指示を出しているのを見つけた。

 「ルア、これは何の騒ぎだ」

 クロウがルアに話しかける。

 「ライエールさん!フィオさん!、お待ちしておりました」

 フィオと言う名を口にした瞬間冒険者達は突如、静まり小声で話しだした。

 「おう、久しぶりだなルア」

 「それで、どうしたんだ?」

 ルアは少し考える素振りをし話しだした。

 「魔物の集団移動が起きました。

 今、その討伐の為、冒険者達を向かわせる所です」

 「魔物?」

 「はい、飛竜の影響でゴブリンが移動を」

 クロウは集まった冒険者達を見回す。

 全員 怯えている者、やる気の無さそうな者ばかりで指揮は無いに等しいだ。

 これは、失敗するな

 クロウはそう考え口を開いた。

 「俺達が同行しよう」

 「おい!、ライエール俺達は旅で疲れてんだ勝手に決めんじゃねえ」

 アルバがそう言い詰め寄てくる。

 「お前は休んでろ、俺だけでも問題ない」

 「あ?、何一人で行こうとしてんだ。私も連れてけ」

 フィオがクロウの横に歩き寄った。

 すると冒険者達はS級が一緒に来てくれると歓喜しその場が騒がしくなった。

 ルアはこの状況を見て、クロウに近寄り小声で話す。

 「クロウさん、連絡した情報のユリス・アラフェルさんですが、どうやら早朝にすぐ向かわれたようで…申し訳ありませんが、ユリスさんもお願いします」

 クロウはそれに頷き、大声で冒険者達に呼び掛けた。

 「なるほど…問題ない。

 よし! 急ぐぞ! 総員、悪いが俺の指示に従ってもらう。

 まずだが、そのの場所に向かわなければならない。

 各自、今すぐ馬を手配しろ!」

 クロウは再び冒険者達をまとめ出発する事になった。

 集団の足は遅く、思うように走らせることが出来ない途中で休みを入れなければならず時が過ぎた。

 何ともないようなクロウを見てフィオが話しかける。

 「どうしたんだ? ここ数日か落ち着きが無いが」

 「そうか? 何でもないよ」

 フィオはクロウを見つめそうかと食事を再開した。

 「思ったよりも移動に時間がかかっている。

 おそらく今日もここで釘付けだろう」

 クロウは野営をする冒険者を見た。

 それぞれに食事を与えて回っている人、皿を持ち火を囲う人々。

 「まあ、明日には遭遇、出来るだろ。

 早朝にだな」

 クロウは燃え落ちた村を見てため息をつく。

 「そうだな、できるだけ休めさせたほうがいいか。

 夜戦を仕掛けるまでの相手じゃないしな」

 …

 早朝、冒険者達はナバトの村へと馬の足を進めた。

 ナバトの村は緑の軍勢に包囲され攻められていた。

 冒険者達はそれを目の辺りにし怯えているのがわかる。

 「フィオ、そっちの先陣を任せた。

 折れは別の隊を使って攻める」

 クロウは拳を叩くフィオを横目に冒険者を半分に分け、別れた。

 それはフィオによる強烈な一撃で開戦した。

 フィオの一撃は地面を砕き砂煙を舞わせ周りにいる敵を吹き飛ばす。

 ゴブリンは皆、驚愕し次々と拳による風圧で吹き飛んでいく仲間を目の当たりにした。

 その次の瞬間森から黒ずくめの人間が現れ剣を振るった。

 こちらでも周りにいる味方が吹き飛び切り裂かれた。

 フィオは次々とゴブリンを蹴散らし笑った。

 クロウはゴブリンの王を見つけ出来るだけゴブリンの群れを蹴散らしながらそこへと向かった。

 フィオは暴れまわり次々と薙ぎ倒していく。

 クロウは途中フィオと合流し王を指さした。

 「フィオ、あそこに向かう」

 クロウは難なくゴブリンを再び薙ぎ払い道を作る。

 最初怖がっていた冒険者達も今ではフィオとクロウの戦い振りを見て、恐怖が消えていた。

 逃げる敵を次々狩る楽な仕事だ。

 クロウとフィオは王に向かい突き進む。

 すると一匹の巨大な狼に乗った二人組が前に姿を表し、同じく王に向かっているように見えた。

 「ほー、やるな」

 「フィオ、急ぐぞ」

 フィオはそれに笑い言い放った。

 「あいよ!!」

 二人はそれぞれ切り進め王の場所ヘと出た。

 すると一人の少女が剣を握り空から王へと一撃を加えようとしている所だった。

 しかし王の両隣にいる大きなゴブリンが2匹剣を構え逆に攻撃しようと大剣を向けた。

 クロウとフィオはそれぞれ動き。

 その二匹にフィオは拳を叩きつけ。

 クロウは剣で首を跳ねた。

 首が無くなったゴブリンは崩れ落ち、殴らたゴブリンは吹き飛び後ろの小さいゴブリンに突込みそれでも止まらず木々をなぎ倒した。

 障害が消えた少女はそのまま王へと向かい着地と同時に半分へと切り裂いた。

 …

 王のゴブリンが死んだ事を見てクロウは再び群れの中へと向かった。

 残りの掃討戦は作業とかし多少は逃したが問題なくゴブリンを狩り尽くす事が出来た。

 ゴブリンの死骸を集め火を放ち燃やした。

 その夜、村で祭りのような宴が催された。

 クロウはその中に緑のフードをした集団を見た、そのローブの肩には瞳の紋章が刺繍されている。

 「ヌサル隊長、遺体を運び終えました」

 クロウは話しかけるタイミングを見計らい話しかけた。

 「その瞳の紋章、魔族か」

 声を掛けられた緑のローブを着た女性はクロウを見て顔をしかめた。

 「これを知っていると言うことはお前もそうか?

 その姿は」

 クロウは首を振り答えた。

 「いや、そうでは無い。

 急で悪いが忠告しておく。

 早めにこの場を去れ…貴方にも分かっているだろうが…」

 ヌサルはふっと笑いもう良いと手でその先を止めた。

 「ああ、言われずともそのつもりだ夜までには消える。

 忠告、感謝する」

 そう言いその場を去っていった。

 クロウはそれを見届けるとその場を離れようとした。

 「おっ、いた。

 クロウ、さっきあの生きのいいユリスって娘に合ってきたぞ」

 フィオが行くてに現れクロウにそう言い笑った。

 

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