表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダークルーム  作者: 月夜
4/47

堕ちる監獄


「そんな・・・どこだここは?」


私は、廃墟のような場所にいた

それも一階ではない、それなりの高さ

外に見える森、木の高さがそれを教えてくれた。


私はあの部屋から出れたのだ

こんなにも唐突に

だが、なぜだ どうやって??


いくら寝てたとはいえ、担ぎ出されれば私も目を覚ます。

催眠ガスみたいなモノでもかがされたのか?


そしてどうしてここに?

なぜこんな場所にいきなり放り出す?


わからない事だらけだ、だがとにかく逃げよう。


私は階段を探す

そこそこの広さがある廃墟だ

元は何の建物だったのか?コンクリで出来ている。


奴等の罠かもしれない、どこかで私を監視しているのか?

とにかく、動くしかない

部屋以外の場所は久々だ、それだけでも心は歓喜している。

薄暗い廃墟でも、自然光が目に染みる


しかし、逃げ出そうと早足で歩く私の眼にとんでもないモノが飛び込んで来た。



女性が檻に入れられている・・・。



なんだこれは?ゲージ?猛獣を入れておくような?

女性は?若い・・・顔に怪我をしている、服も乱暴されたような痕跡、汚れている。

私を閉じ込めていた者にやられたのか? 私の他にも被害者が?


女性は気を失っているようだ。


鍵が、檻から少し離れた場所の椅子に置いてあった

あまりに不用心だ、あからさま過ぎる

だが、鍵を開ける以外の選択肢などない。


錠を外し、扉を開け、彼女をゆする


「大丈夫ですか!?おい!しっかり!!」


反応がある、彼女はゆっくり眼を覚ました 私は安堵したが

それはつかの間だった。


「きゃああああああ!やめてぇ!!!!!!!」


彼女は絶叫し、私の話も聞かず逃げ出し走りだした。


「待ってくれ!何もしない!!」


「いやぁぁあああああ!!!!!!」


彼女はそれはもう必死で逃げていく、よほど怖い目にあったのだろう

だが、彼女は窓であった場所に手をかけ外に飛び降りようとした。


「待て!!!やめろ!!!!!!!!」


彼女は消えた。

・・・・ドサ


鈍い音が聞こえる、すぐに下を覗く。

さっきの女性だ、間違いない 倒れている 動いていない。

「ああ・・・そんな・・・」

4階ほどの高さ?もしかしたら、まだ生きてるかも・・・?


救いたかっただけだ、なんでこんな

さっきまで閉じ込められていた男に何が出来るのかと、一瞬可笑しくなった。


「そんな・・・そんな・・・」


自分が彼女を追い詰めてしまった事実に耐えられない、自分は悪くない、だけど


目の前がグルグルと回る

ああ・・・・、目を瞑りおもいきり塞ぎ込む

こんな・・・そんなつもりじゃ・・・・

目を開ける



私はまたあの部屋に居た。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ