8 戦士となろう民の願い
シード なろう民
僕は名も無きなろう民、他から見れば男であり女である。そんな存在さ。
僕らは時として海にいるクラゲのように漂う事もあるが気に入って一箇所にとどまる事もある。これは、その時々の気持ちで決まる。
最近、楽しく眺めていた冒険譚が止まった。
止まる中には切ることをやめてしまった人や久しぶりに行くと目の前にあるけど茨の前で石に座り、苔早しながら座禅組んでるのも居るし、本当に唐突に消えてしまう者もある。(神隠しかっ!? て思う)
僕は結構これでも古参の民な方であるから、世界の世相も見てきた。
特段最近はハーレムやチートが多いが、最近は大分食べ飽きも来ていた。
でも、フトね。街中を歩いて、ワープ門でルーキーで除外項目に色々入れたら、おうごんの茨の道を切っているこのところにやって来た。
僕はね、どんな感じか見てみると荒々しくてでも考えて道を開くその子が居たんだ。
その子は後ろを見ずに切るのが楽しくて辞められないといったように剣を振るって居たよ。
それを見て、なんとも言えない哀愁が僕に去来したよ。
僕はその子を見守る事にした。
僕だって昔は・・・。
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シード 歴戦風の戦士なろう民
俺の名はジャック空と陸を掛ける海賊さっ!
何て嘘だけど。つーか、海賊名乗るのに海に手をつけない海賊は居ねえな、はっはっは!
さて、改めて俺は時折冒険に出るが最近は冒険をあまりしない冒険家だ。
家が付いている奴は基本冒険で一発当てて飯が食えるようになった奴を指すのは皆んな知ってるか?
あまり、知らんだろうな。まっ、そう言う存在さ。
今の俺は何してるのかと言うと、休んでいる。次の冒険に出るまで鋭気を養っているところさ。
その中でも美味い店やはないかと色々捜索中でな、小規模だけどここの店や美味いんじゃないかと思って入ったら、まだまだ、青いが今後期待できる店屋だった(冒険者がいた)。
俺は後ろを振り向かず前を見る若い冒険者をみていた。
我武者羅に剣を振るう、背を羨ましく思いつつも懐かしくて見ていた。
見ていると、同時に昔の戦友たちを思い出す。
切り口が同じ道の戦友が居た。
あらぬ方向からやって来て一瞬俺と交わい、また、別の道こじ開けて行った奴がいた。
俺の後ろからやって来てここから、始めさせろと言ったバカを切った事も、俺の支援者から国に突き出された奴もいた。
でも、今の俺にはもう昔のことであるが、未練が無いとは言い切れない。
共に走り出した仲間は今残る者たちは多くない。
多くが倒れ、躓き、捕まり、放逐された者、神隠しにあった者もを少なくない。
俺は冒険の時にしか現れない武器を思い手にする。
その形は古びた万年筆。この剣で栄光を手にしたのを思いルーキーをみる。
若い。だか、それがいい。
大きなお世話かもしれないが、俺はルーキーの元へ歩き出した。
9話で一応終わり。