表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に喚ばれて  作者: 狐東レン
4/18

ヒロインに召喚されました

大幅に変更しました。

「や、やりました! 召喚成功です!」


 そんな声が聞こえて光がおさまると、こちらを見つめる金髪碧眼の美少女が、目の前にいた。ちなみにひんぬー……断崖絶壁だ。


「言葉はわかりますか?」

「わかるけど……」


 足下には大きな魔法陣があり、石造りの建物の中にいるみたいだ。


『なあユア、どういう状況だ?』

『勇者召喚をしようとしてたみたいなの。世界がここにつないでたの』


 なるほど、つまりこの美少女がメインヒロインってことか。


「私はセレナといいます。あなたをこの世界に召喚しました。気軽にセレナって呼んでくださいね」

「俺はカケル、よろしくな」

「カケルさんはいきなり召喚されたのにおどろかないんですね」

「慣れてきたからな」

「え?」

「セレナたんはかわいいなって言った」

「もっ、もっと重要そうなこと言いましたよね!?」

「メインヒロインがかわいい、これ以上に重要なことがあるだろうか」

「もういいですっ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 運命的な出会いを果たした俺とセレナは現在、ギルドへの道のりを歩いている。


 街並まちなみは中世ヨーロッパ風で、街の名前はアウグスと言うらしい。人の往来おうらいが多く、かみや目の色は様々で金や赤、青に緑とかだ。

 うさぎや犬のような耳としっぽの生えた人も歩いているが、獣人だろうか。さっき見かけた背の低い老人はドワーフかもしれない。

 服装は統一とういつ感がなく、布とかで包んだ武器を持ち歩いている人もいる。


「カケルさん、私が召喚したことは誰にも言わないでくださいね」

「どうしてだ?」

「……できれば聞かないで欲しいです」


 セレナは目をらしてそう言った。何か事情じじょうがあるのだろうか。


「そういえば、服とか着替きがえた方が良くないか?」

「それもそうですね。じゃあ、まずは服屋ふくやに行きましょうか」

「服なら持ってるぞ、ほら」

「……今どこから取り出しました?」


 セレナが俺に半目を向けてくる。


「ポケットです」

「入るわけありませんよね?」

ひろいました」

「そんな都合つごうよく服が落ちてるわけないじゃないですか!」

「えーっと……できれば聞かないで欲しいです」


 俺は目を逸らし、セレナの声を真似してそう言った。


真似まねしないでください!」


 服を着替えてからしばらく歩いていると、二階建ての大きな建物の前でセレナが立ち止まった。


「着きましたよカケルさん、ここがギルドです」


 この建物がギルドか。これで俺もあこがれの冒険者になれるってわけだ。俺はさっそくギルドへ足をみ入れた。


 なんかジロジロ見られてる気がする……セレナが。


 ギルド内にはいくつかのテーブルとイスがあって、いかにも冒険者といった格好かっこうをした人がちらほらいる。どうやら酒場さかば併設へいせつしているようだ。


 依頼いらいだろうか、かべに取り付けられたボードに、文字の書き込まれた紙がたくさんり付けてある。


 おくには受付うけつけ用のカウンターがいくつかあり、それぞれにきれいなお姉さんが付いている。ギルドの制服かわいい。


「カケルさん、私のそばから離れないでくださいね」

「セレナたんのそばから離れるわけがないだろ」

「やっぱり離れてください」

「俺が迷子まいごになってもいいのか?」

「どうしたら迷子になるんですか! 子供じゃないんですから!」


 子供じゃない……か。この国の成人年齢は日本より低かったりするのだろうか……多分低いと思う。テンプレだと14歳とかで成人だった気がする。


「こんにちはセレナさん。今日はどんなご用ですか?」

「はい、こちらのカケルさんの冒険者登録をしにきました」

「ではカケルさん、こちらの石版せきばんに手を置いてください」

「こうか?」


 石版に手を置くと、表面に文字が浮き出てきた。


「もう離していいですよ。犯罪歴はありませんね。では、登録料は2000ベルになります」


 セレナが銀貨を2枚取り出して差し出す。残念ながら俺のストレージには自分の財布さいふしか入っていない。


「はい、銀貨2枚ちょうどですね。確かに受け取りました。こちらがカケルさんのギルドカードになります。こちらを利用して、ギルドに預金をすることもできます」


 受け取ったのは頑丈そうなカードだ。角に丸い穴が一つ空いていて、その穴を通した紐で首からかけられるようにもなっている。


 ギルドカードの左半分にはでかでかとEの文字。右半分には、真ん中より上の方に俺の名前が書かれている。いつの間に用意したのやら。

 名前の下は空欄になっているが、ギルドカードを持って念じるだけでギルドへの預金額が確認できるようだ。なにこれ超便利。

 ちなみに裏面は注意事項なんかが書いてるが、これも念じるだけで非表示にできた。


 ランクは順に上からS、A、B、C、D、Eとなっているようだ。


 その後、いくつか説明を受けてからセレナとパーティを組み、ついでに依頼を受けてみることにした。


 もちろんパーティのリーダーは俺だ。パーティの責任を負うことになるからと、押し付けられたわけではない。ないったらない。


 依頼を受けたあと、ギルドの酒場にって腹ごしらえをすることになった。不思議ふしぎなメニューが多いが、なんとなくわかるものもある。


 俺はせきに着くとセレナと同じメニューを注文した。

 今のところ変更の予定はありませんが、作品のタイトルは変わる可能性もあります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ