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異世界に喚ばれて  作者: 狐東レン
13/18

第13話 俺のペットは優秀でした

 ステータスは変更の可能性があります。こんなもんか、と読み流してくださって構いません。

 現在、俺達は星空亭の食堂にいる。ユアは遊んでくると言って何処かへ行ってしまい、セレナは椅子に座って苦笑にがわらいを浮かべている。


 俺とセレナとユアは既に朝食を取り終えたのだが、テーブルには未だに大量の料理が並んでいる状況だ。


「いったいどうしたら、こんなにたくさん食べられるのでしょうか……」


 積み上げられた皿を見ながら、セレナがそうつぶやいた。


 なんと、この状況を作り出したのはシルヴィだ。シルヴィがこんなに大食いだとは思わなかったよ。実は腹ペコキャラだったようだ。


 朝もなかなか起きなかったらしいし、かなりぐうたらな性格なのかもしれない。


 食費がすごいことになりそうだが、金はいくらでもあるし、ペットである彼女には可能な限り、腹いっぱい食べさせてやるつもりだ。


「お腹いっぱい……ごちそうさま」


 1食の食費に何万かかるのやら……。やっと満腹になったようなので、残った料理はストレージの中に放り込んだ。


 ストレージ内は時間を止められるから、この機能を使えば何時いつでもできたてホヤホヤの料理が食べられる。暇を見つけてストックしておこう。



 料理を収納しながら2人のステータスを鑑定してみると、驚くべきことがわかった。


 セレナは魔力が高いだけだったのだが、シルヴィのステータスが……



・名前:シルヴィ

・年齢:468

・性別:女性

・種族:神狼フェンリル

・職業:カケルのペット

・体力:54000

・魔力:98000

・筋力:32000

・スキル:形態変化Ⅳ、ブレス、物理耐性、魔法耐性、即死耐性、状態異常耐性、威圧、魔力変換、再生、神眼、危機察知、火属性魔法、雷属性魔法、光属性魔法、無詠唱、生活魔法


・形態変化Ⅳ:神狼、獣人、部分獣化、人間の4形態に変化する事ができる。

・魔力変換:魔力操作の上位互換、魔力に実体を持たせたり、一時的にステータスへと変換できる。

・神眼:魔力を可視化できる。鑑定も可能。

・ブレス:ドラゴンなどの強力な魔物だけが使用できる攻撃スキル。あらゆる存在にダメージを与えることができる。



 まあ……なんだ。優秀なペットだと言うことは分かったよ。とりあえず、使えそうなスキルだけは貰っておこうかな。


 セレナからもシルヴィの持っていなかった『気配察知』のスキルを貰っておいた。




「さて、実は2人にプレゼントがあるんだ」

「へぇ……カケルさんにしては珍しいですね」

「なんだよ俺にしてはって……はい、セレナたんにはこれ」


 ストレージから長さ1メートル程の銀色の杖を取り出して、セレナに手渡した。杖の先の方には水晶のような形状の、深い青色の魔石がめ込まれている。



・名称:殴杖(おうじょう)ストライク

・効果:魔力変換率200%、魔力物理変換、不壊



 魔力を物理攻撃に変換できるし、壊れることもない。杖は殴るための武器なのだ。

 魔力変換率は素手で魔法を発動した場合に比べて、どれだけ威力が上昇するかを表している。


「きれいな杖ですね。ありがとうございます」

「そのうち結婚指輪もプレゼントするよ」

「いりません」


 くっ……まだ親密度が足りないようだ。


「次はシルヴィにプレゼントだ」


 今度は猫耳フードが付いた白いパーカーと、黒の短いスカートを取り出した。パーカーはチャックもポケットもないシンプルなものだ。


 続けて俺は、黒のニーソを取り出した。これだけは何がなんでも外せない。シルヴィがけば、丁度ちょうどフトモモの真ん中ぐらいの長さになるはずだ。


 下着は……上下白でいいよな。俺はストレージを使い、一瞬でシルヴィを着替えさせた。


 身体強化をしていた俺の目はこの一瞬で、桜色のつぼみが乗った美しい双丘をばっちしとらえた。脳内メモリにしっかり保存しておこう。


「―――ぶべらっ!?」


 セレナが杖をスイングし、そのまま俺の顔面に打ち込まれた。―――心を読まれた!?


「すみませんなんとなくイラッとしたので」


 なるほど、俺への愛が質量として溢れ出したんだな。


「セレナたんの愛が重い」

「もう一発欲しいですか?」


 笑顔でアンコールしようとするセレナだが、目が笑っていない。


「い、いや……遠慮しとくよ。ハハハ……」


 俺のせいでセレナが、ツンデレからヤンデレになるところだった……いや、それはそれでいいかもしれない。愛の形は人それぞれだしな。




―――――――――――――――




 ユアも帰ってきて全員揃った俺達は、シルヴィの冒険者登録をするためにギルドを訪れている。ライラルの街を出るために身分証が必要だからだ。


 別に首輪を付けて奴隷ということにすれば大丈夫なのだが、セレナに怒られたので仕方なく冒険者登録をさせることになった。



 シルヴィの登録を無事に終えて、ギルドを出ようと受付を離れると、金属製の鎧を身に纏った兵士が、ギルドに駆け込んできて大声を上げた。


「大変だ!! 魔族の大群がこの街に向かっている!! あと数十分で街に到着すると予想される!!」


 ギルド内の冒険者達から、どよめきが起こった。


「魔族の大群だと!?」

「いったいどうして魔族が……」

「この街はおしまいだ!!」


 面白そうなイベントが始まったみたいだ。

 そろそろ設定話を挟みたいです。

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