シャオルーンの章 -14#快適な旅路-
深く寝入っていた所為か目覚めはとても爽快だった、そして
目の前にはヴァンさんの寝顔
馬車の振動を吸収するために布かれたマットレスのお陰か
横たわっている場所は柔らかく乗り物酔いとは無縁のゆりかごのような心地よい揺れ
車輪の音は聞こえてくるけど雨風を凌ぐ為荷馬車全体を覆っている頑丈な幌は
通常よりも分厚く、防音効果も優秀で眠りを妨げられるほどではない
眠っている間に出発していた事にも驚いたけど
旅というものがこんなに快適である事にも驚いた
(お金って偉大だなぁ)
上流階級のヴァンさんたちだからこそできる旅のスタイル
羨ましい限りだ
Finis talE
~最果ての地より~
シャオルーンの章 -14#快適な旅路-
(今どの辺りなのかな)
地図自体数えるほどしか見ていなくて詳しくは覚えていないけど
ぼくが育った場所だけならすぐに分かる
広々とした車内を見渡せばイースさんとゴールドさんの姿はなく
となれば御者台で手綱を引いてるであろうと予測できた
静かな揺れの中、薄暗い車内で改めてヴァンさんの寝顔を覗き込む
(なんか、普段と違って・・・)
幼いというか
(あどけないっていうか)
ずっと見てても飽きそうにない
起きてる時、動いてる時の逞しさや精悍さが鳴りを潜めてるから余計にそう感じる
そういえば、眠りに落ちる前のヴァンさんの腕の中、温かかったなぁ
今の内に懐に潜り込んで一緒に眠ってもいいかな
ぼくにとっては凄く魅力的な状況なんだけど・・・
と、思いながら再度幌の向こう側にある御者台の気配を窺う
(流石イースさん・・・気配が強い、後ろで眠ってるヴァンさんを常に意識してるんだ)
というか、これ明らかにぼくも警戒されてるよね
眠ってしまう前にイースさんの不興を買ってしまったのをおぼろげだけど覚えてる
ヴァンさんが目を覚ましたらすぐさま声がかかりそう
イースさんの心の目が常に張り付いてるこの状況でヴァンさんと寄り添って寝る
なんて状況を見られたらどんな目に遭うか分かったもんじゃない
(・・・やめとこう)
危ない橋は渡らないに限る
勿体ないけど寝顔だけでも存分に拝んで、と
ヴァンさんの枕元に顔を寄せて気付いた
御者台へ続く、幌のほんの僅かな隙間から覗く
視線だけで殺せそうなほど鋭利な眼光
「・・・」
「・・・」
「・・・お・・・ お、おはようございます、イースさん・・・」
「・・・」
「あの・・・えっと、」
「・・・」
「・・・ ・・・ご、ごめんなさい」
「次不埒な真似をしたらすり潰すぞ」
「はいぃ・・・」
怖 い 。
幌の僅かな、ほんっっとうに僅かな隙間からイースさんの目がこっちを見てた
あの様子だとぼくが目覚めた時から見てたんだろう・・・ほんと怖い
移動音を忍ばせながら、ヴァンさんが眠っている車内に光が差し込まないよう
慎重に幌を潜って御者台へと登る
(眩しい)
明け方特有の肌寒さと綺麗な空気を裂いて瞳に差し込む光
二人に挨拶しようと思ったけど、御者台に座っていたのはイースさんだけだった
「おはようございますイースさん、ゴールドさんは?」
「幌の上に居ます、起きたのなら御者を代わりなさい
私は少し休憩を取ります」
そう言うや否や手綱を押し付けられて
ぼくの返答を待たずに奥へ引っ込もうとするイースさんに
慌てて主張する
「えっ?!あの、ぼく馬なんて操縦したことないですっ
それにどの道を行けばいいのかも分からなくて・・・」
「貴方、案内するって自信満々に言ってましたよね」
「それは、その・・・村の中というか、周辺というか」
「つまり町や村の位置や土地の全体図を全く把握できていないという事ですね
旅のスペシャリストが聞いて呆れます
まぁ、旅を初めてたった三か月の初心者なら仕方がないですね」
「返す言葉も御座いません」
「素直で宜しい、これがクロス領内の地図です
現在地はここ、目的地はここ、ルートはこの道を進みます
途中いくつも分かれ道がありますが決して間違えないように
曲がるべき方向に手綱を引けば馬はそれに従います
では任せましたよ」
「・・・ぇぇ~・・・」
初めて見るクロス領の全体地図と
物凄い速さで説明されて再確認の時間すらなく
プレッシャーを与えるだけ与えて早々に幌の奥へと引っ込んだイースさん
御者台にとり残されたぼくは先ほどの説明を何度も反復しながら
広げた地図と睨めっこ、指でたどたどしくルートを辿って
今居る場所と進行速度を必死に計算する
手綱を握って初めての分かれ道は三つ
その手前で立札を見つけ、そこに書かれた町の名前に安堵した
目的地の名前の方角に進めば間違いはない・・・んだよね?
内心でオタオタしながらもなんとか正しい方向へと馬を誘導することに成功して
それでも自信が無くて何度も地図と目の前の光景を見比べ
他の目印を見つけるとやっと一息つく
「・・・よし、地図だと暫く分かれ道はなし」
なんだ、楽勝じゃないか
気分が良くなったのでつい手綱を強く揺らすと、突然馬が速度を上げ始めた
「へ!?あ、ちょ、ちょっと・・・」
舗装された道とはいえ車輪から伝わる振動が激しくなる
その間にも完全に走り出した馬は全く止まる気配を見せない
どどどどうしようこれこのままじゃもっと早くなってしまう
どうしようどうしようどうすれば・・・!
「ぅうわぁぁああイースさぁぁあん!!」
「アホですか貴方は、さっさと手綱を引きなさい」
「引くってどうすればいいんですかぁ!」
「ボクの安眠を妨げやがったのはお前かゲロチビ!!」
「痛ぁ!ごめんなさいゴールドさん!」
「起きて早々元気だなぁシャオ」
「お師匠さま・・・!起こしてしまってすみませんっ」
「謝ってる暇があったらさっさと手綱を引けっつーのウスノロ!」
「痛いィっ!!」
「はぁ・・・全く、こっちは疲れているというのに」
ぼくの背後から覆い被さるように両手を伸ばしたイースさんが
手綱を握る手を重ねて引っ張る事で馬の速度を落としてくれた
(結局皆起こしちゃった・・・)
頭上からは二度も重い拳骨が落ちてくるし、散々だ
再びのんびり歩き始めた馬の様子を確認したイースさんは
本当に疲れているらしく止まる方法と歩かせる方法を簡潔に言って
早々に幌の向こう側へと引っ込んでしまった
ゴールドさんは更に数回、びしばしとぼくの頭を叩いて
罵詈雑言を吐きながら二度寝の体勢へ
完全に目を覚ましてしまったらしいヴァンさんは
大きな欠伸をしながらのそりと御者台の、ぼくの隣へと腰を下ろす
「馬は初めてか」
「はい、あの、お師匠さまも眠ってて下さい
お騒がせしてすみませんでした」
「いいや、十分寝たからもう大丈夫だ
今ここを進んでるってことは・・・次の町まであと一時間ってトコだな
食事には丁度いい時間帯か」
さっきのハプニングで風で飛ばされないように咄嗟に腰に布いた地図を見つけ
それを取り上げて手元で開いたヴァンさんが慣れたように視線を走らせる
ちょっと見ただけで現在地が分かるって、ヴァンさんもよく遠出してるって事なんだ
「お前も最果ての町まで来たなら同じ道を通ったはずだろ
道は分かってるんだよな?」
「いえ、実はぼく、こんなにまともな地図見るの初めてなんです」
「・・・そりゃ驚きだ
そんなんでどうやって俺たちのいる町までたどり着いたんだ?」
「道中すれ違う人たちに聞いて、簡単な地図を描いてもらったりしてました
その詳細な地図を見て気付いたんですけど
ぼくってば道なりに進んでなかったみたいで・・・」
「どこを進んできたかは分かるのか?」
「はい、これまで立ち寄った町の名前は覚えてますから
・・・えっと、」
ぼくの手元で地図を広げて見せてくれたヴァンさんに
これまで立ち寄った町の名前を順番に指で指し示す・・・が
その順番は明らかに「地図通りの順番」ではなく
町を二つ通り越したり突然方向転換してたりとかなりフリーダムだ
「こんな感じで、順番に立ち寄ってました
今進んでいるような綺麗な道を歩いた記憶は一回しかなくて・・・
多分、この山は迂回せず真っ直ぐ越えたんだと思います」
町と町の間にある大きな山を分断するように辿れば
唖然としたリアクションが返された
当然だ、地図を見た自分でも相当な悪路を選んできたと分かるのだから
道中道案内してくれた親切な人たちが「この山の向こう側に町があるよ」
と大雑把に教えてくれたりしたのも原因だろう
言葉そのままに受け取ったぼくは街道を進まず言われるままに山を越えたりして
「お前・・・道なき道を歩きすぎだろう
怪物にもわんさかと出くわしたんじゃないのか」
「はい、ですから隠れたり逃げたりするのは得意になりました」
「それでそんなにも気配を探るのが上手かったのか
思った以上に自然の修羅場を潜ってきたみたいだな、頼もしい限りだ」
「えへへ・・・それほどでも」
「褒めてはいるが胸を張れる事じゃないからな?
しかし、こんなにも出鱈目なルートを通って最果ての町に辿り着くとは
運が良いやら悪いやら」
「良いに決まってます!お師匠さまに出会えたんですからっ」
「・・・そうか?」
「はい!皆さんに出会えなかったらきっと今でも
導力や髪の事を知らずに旅を続けてたと思います
だから、ぼくは運が良いです!」
「怖い連中に命を狙われるような危ない日常を送ってるんだぞ?」
「そんなの、イースさんとゴールドさんが居るんですから心配無用ですっ
ぼくだって今よりもっともっと強くなって
お師匠さまが毎日安眠できるぐらい頼れる男になりますから!」
なんて、胸を張って言い切ってたら
ゴールドさんの声が頭上から降ってきた
「デカい口たたいてくれるね
たった今、馬の操縦で慌てふためいてたウスノロのくせに」
「さ、さっきのは初めてだったからですっ
手綱の扱いだってホラ、もう慣れましたから!」
バツの悪い出来事を指摘されて顔を赤くしながら慌てて反論するけど
聞こえてくるのは声だけで、垂れ下がってる金髪が馬車の振動に合わせて揺れる
朝の光で反射する髪はとても綺麗だ
「ま、精々頑張んなよ
スパルタでびしばしチンコしごいてやるからさぁ」
「言葉遣いが汚いですよゴールドさん」
「お前のクソまみれのケツ程じゃないよ」
(ぼくのお尻だって汚くなんかないやいっ)
ヒラヒラと振られている手だけが目視できた
そっちから話に割って入ったくせにぼくがあしらわれた風になって
不満からムスっと不貞腐れると
屋根に寝転がっているであろうゴールドさんが居る位置を睨みつける
けど、いつまでもそうしてても埒も無いし
折角ヴァンさんと二人並んで座っているのだから楽しく過ごしたい
ちら、とヴァンさんを見ればゴールドさんの発言なんて慣れたものらしく
全く気にしていない素振りで周囲の景色を眺めている
絵になる姿を視界に収めて、外套を羽織らず出てきてる事にも気付いた
「あの、寒くないですか」
「ん?ああ、そういえば少し」
寒いな、と言いかけた所ですかさず背後からにゅっと出てきた二本の手が
持っていた外套でヴァンさんを包み、用事は終わったとばかりにさっさと引っ込む
イースさんの素早い無言の行動に苦笑いしたヴァンさんが
幌の向こう側に顔だけ突っ込んだ
「八時間通しで疲れてんだろ、俺の事はいいからしっかり寝とけ」
「お気遣い有難う御座います」
「町まであと一時間だがそのまま眠ってていいからな
腹が減ったら起きてこい、どうせ昼夜交代になるだろ」
「・・・ではお言葉に甘えて」
「ちゃんと寝ろよ?」
「何事もなければ」
「・・・ったく、口の減らねェガキだなほんとに」
ガキって。
イースさんも十分大人だと思うけどヴァンさんにとっては子供って事になるのかな
その感覚で行くとぼくなんか赤ん坊なんじゃ・・・
呆れた口調で顔を出したヴァンさんは優しい目をしてた
・・・なんか、イースさんとヴァンさんが話をしてると
おいそれと割り込めない雰囲気になるなぁ
なんて思いながらじっと見つめていれば
先ほどの台詞を疑問視していると解釈されてしまったらしく
ヴァンさんが世間話のようにイースさんに関する話を始めてくれた
「イースとは長い付き合いだからな、最初に会ったのはあいつがまだ12歳の時だ
突然俺の家に訪ねてきてあろうことかけっこ・・・ ・・・」
「・・・けっこ?」
「いや、ああ、まぁいわゆる弟子入り志願されたんだよ
弟子入り志願」
「ええ?面識も無かったのにいきなりですか?」
「そうだ、ホントに面識も無かったのに行き成り、な。
制服を着てたから学導院に問い合わせたんだが・・・っと、
学導院ってのは導力を学ぶための学校の事だ
帰りの道中にでも案内してやるよ」
「導力を学ぶための学校・・・」
「うん?」
「あの、ぼくもそこで学んだ方が良いんでしょうか」
「お前の場合特殊な髪を持ってる上に
保有してる導力全てが冬眠状態だ
学導院は『生きてる導力を持っていること』が大前提だからな
通っても実技中心の授業に付いていけなくなるのがオチだろ」
「そう、ですか・・・」
「通ってみたいなら導力を扱えるようになってからだ
イースが教育係なら行く必要もないだろうけどな」
「イースさんって雰囲気というか、見た感じが優秀な方っぽいですよね」
「ぽい、どころか実際かなり優秀な奴だぞ
学導院では『神童』と呼ばれるほどの秀才だからな
12歳で卒業資格を取ったのも今の所アイツだけだ」
「12歳で卒業するのってそんなに凄いんですか?」
「学導院に入るのは基本的に『生まれて直ぐ』だ
髪を持つ赤子を保護する目的もある
にも拘わらずアイツは9歳で編入してたった3年で卒業しちまった
本来卒業する年齢は18歳だからな」
「じゃあ、18年かかる所をたった3年で?凄いですね」
「知り合いの天人から事前に学んでいたとはいえ
知識だけじゃなく導力量もその使い方も相当の腕前だ
元々素養はあったんだろう・・・ここだけの話、弟子なんて名ばかりでな
種族の知識に関しちゃ俺が教わる事の方が多いくらいだ」
「イースさんは実質弟子を卒業してもおかしくないって事ですね」
「まぁ、な」
「じゃあなんで今も弟子のままなんですか?」
「そうだな・・・まぁ、色々とな」
幌の向こう側で休んでいるであろうイースさんの方角に
視線だけを向けて呟くヴァンさんの様子はどうも歯切れが悪い
弟子を卒業させてやれない、何かのっぴきならない理由があるのかも。
ならばそれ以上突っ込んだ話はしない方がいいと判断する・・・けど、
なんとなく、のっぴきならないであろう理由に気がついてしまった
(イースさんがヴァンさんを慕いまくってるのと関係あるのかな・・・)
「・・・」
「・・・」
車輪の音に混じって小鳥の囀りも聞こえてくる
つい考察を始めてしまった所為で黙り込んでしまい
そこから始まった沈黙は妙に気まずい
「・・・」
「・・・」
突然静かになったぼくの様子を時折窺うヴァンさんの気配を感じつつ
突っ込んだ話はしない方がいいと判断したものの
気になるものは気になる。というか気になって仕方がなくなってきた
町の人たちのイースさんに対する認識は「先生一筋」で一貫してる
それほどにイースさんがヴァンさんを慕ってるって事だ
さっきの会話も、かいつまんでしてくれた話なんだろうけど
それにしたって腑に落ちない事ばかりだ
周囲の人に神童と言わしめるほどに優秀なのに
最年少で学校を卒業して尚誰かの下に弟子入り志願するなんて。
しかもそれから四年間も、一日だって欠かさず通って
その結果ヴァンさんの弟子になって・・・
最果ての町では
お屋敷勤めを始めてから時折宿の酒場に食事に行ってたんだけど
そこに来ていたお客さんは二人にとって顔なじみばかりだった
冗談交じりに「結婚はまだか」とか
「いつになったらおめでたい話をしてくれるんだ」とか
何故か必ず『ヴァンさんが席を外しているタイミング』で
イースさんにちょっかいを出しまくって、そういった野次に対して
「いつか必ずします」なんて真顔で返してたなぁ
あんなの冗談として受け流せばいいのにイースさんてば
毎回律儀に「必ずします」って返すもんだから流石のぼくも呆れちゃって・・・
呆れた、というのも
そもそも結婚っていうのは子供を儲けたい男女が愛し合う事で成立する関係だって
パルニアおばあちゃんから教えてもらった事があるからだ
つまり男同士じゃ結婚できないって事だよ?
イースさんだって知らない筈がないのに、なんでああも毎回結婚・・・
(・・・結婚?)
ふ、と気が付いて顔を上げる
と同時にヴァンさんがほんの少し眉を顰めたけど
その小さな変化に、考え事に集中してたぼくは気付く事ができなかった
そういえばさっきヴァンさんが何か言いかけて言い直したような。
『突然俺の家に訪ねてきてあろうことかけっこ・・・ ・・・』
けっこ・・・?
結婚?
結婚って、まさか
「 結 婚 を 申し込まれたんですか!?
面識も無かったのに行き成り!!?」
「はぁ・・・やっぱり気付いたか、声がデカい、抑えろ」
「すみません、でも面識が無くて初対面でプロポーズって冗談ですよね?
男同士ですよね?成立しませんよね?」
「冗談だと思えるならそう思っといてくれ」
「・・・いえ、なんか納得してしまいました
だからイースさんあんなに律儀に返答してたんだ」
「・・・あんまり聞きたくない気がするが、なんの事だ」
「お師匠さまが席を外してる時
酒場のお客さんに結婚はまだかって揶揄われることが多かったんです
その度にイースさんはいつも『必ずします』って真剣にお返事なさって
師と仰ぐ方相手に結婚なんて流石に無いと思ってたんですけど
そっか・・・本気だったんだ・・・」
「・・・イース・・・」
深いため息を吐きながら項垂れるヴァンさん
これまでの言動を思い返してもイースさんの気持ちに応える素振りは
微塵も見受けられなかった、今のリアクションからも報われる恋だとは思えない
(これだけ拒否されてるのに諦めようとしないイースさんって凄いな)
四年も通い続けて弟子という立場を手に入れるほど根気強い人だから
人の倍以上に諦めが悪い性格なんだろう
(でも初対面で面識も無かったのに結婚を申し込むなんて)
そんな事あり得るのだろうか
年齢だってひとまわり位離れてるのに
ぼくが千年戦争の英雄に憧れていたのと同じように
イースさんも一方的にヴァンさんの事を知ってたんだろうか
ヴァンさんからだけでなく、イースさんからもこれについての話を聞いてみたいな
何を切っ掛けにヴァンさんを知ったのか、とか
すごく気になる
けど、今は何よりも「よかった」と思っていた
ヴァンさんがイースさんの想いに応える素振りが見えない事実に
ぼくの心は確かに、「ほっ」と
安堵の息をついたんだ
next




