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第二話「葛藤」
「きゃーーーーっ!!」
少女の甲高い悲鳴で、
僕は我に返った。
(決して可愛かったからなどではない。)
当然だ。周りの人の反応が気になる。
ここは冷静に、冷静にだ。
まず、路地裏にいることを把握する。
大丈夫だ。安心した。
ここなら騒ぎにならないだろう。
次に、なんでその少女を
追いかけていたのか、を考える。
金髪美少女を見つめる。
小鹿のように震えている。
何とも可愛らしい・・・。
だめだ!このままでは・・・!
とっさに姿を消した。
少女がではない。僕がだ。
追い詰められた少女からは、
目の輝きが消えていた。
しかし、かわいさはごまかせない。
怖かった。自分が、
なにかをしでかしてしまうんじゃないかと。
わからない。わからないから―――。
僕は一体何をしているんだ。
主人公・・・ヤバイヤツ!?
私もこれからどうなるのか、予想がつきませんね。
次回は少女視点となり、第三話「行方」
お楽しみに。