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すべてのはじまり
桜の花も葉をつけはじめ、4月に入学してきた可愛い1年生も
徐々に学校に慣れてきた5月のこと。
部活動の時間が終わり、帰る準備をしていた私の耳に軽やかな足音が2人分聞こえてきた
思えば、この足音が
" あいつ " との関係の始まりだったのかもしれない
「さや先輩!」
「ん?どうしたの?」
わたし
鷹宮中3年合唱部副部長市野さや は
「聞きたいことがあるんです!」
「んー?」
「長谷川先輩と何ヶ月目ですか?」
「…は?」
後輩に何か勘違いをされていたようです… 。