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「悠一、準備は良い?」
スピーカー越しに女性の声が響く。
「あぁ、いつでも」
応える声に反応して、HUDに光が点った。
少し窮屈に感じられるヘルメットの中で【悠一】と呼ばれた青年は真剣な表情でディスプレイを見つめている。
中央には青い点滅。
斜め後方からは、赤い点滅が青い点滅へと一直線に向かってきている。
「頑張ってね」
スピーカーから再び女性の声。
「ありがとう、美菜子さん」
優しい声色でスピーカーに返事をして、悠一は軽く深呼吸する。
そして次の句は力強く告げた。
「ハッチを開けて!」
モーターの駆動音と共にゆっくりとその空間に光が入ってくる。
そこは輸送機(C-130ハーキュリーズ)の格納庫。
銀色の足がしっかりと床を踏みしめ、そして立ち上がる。
全身が銀に輝く、人型のパワードスーツだ。
「ブルーアイズ、出る」
パワードスーツから悠一の声が響く。
スーツの、人間で言うと顔にあたる部分の一カ所が、青い輝きを点す。
ブルーアイズ…その名前に相応しく、青い瞳がパワードスーツに出来上がり、精悍な面構えにも感じられる。
パワードスーツは勢いよく機外に飛び出すと、眼下に広がる雲海へと吸い込まれていった。




