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サナエから「逢いたい」と連絡があった。その日は、朝から充分、歌の練習をしていたので、「今日は空いてる」と返した。「私の家に泊まって、お母さんに言っとくから」と言われたので、私は了承した。
マンションを出た。夕日が美しく、素敵なものが見られた、と嬉しくなった。途中、SY駅で降り、デパートへ行って菓子折りを買った。これくらいはしとこうと思ったのだ。あなたの家へ向かった。あなたは大学から帰っており、インターフォンを押すと出てきてくれた。
お母さんにご挨拶して、菓子折りを渡した。日持ちのするクッキーにしていた。ふたりとも喜んでくれた。私は食べたことがなかったが、美味しいものであるようだった。
あなたの部屋へ入った。相変わらず、綺麗にされていた。写真撮らせて、と言われたが、苦手なので断った。コルクボードに貼りたいらしかった。「思い出にしたいのに~」「思い出にしていいのか?」「どういうこと? ドキドキするんだけど」「俺たちには今しかない」とキスをした。あなたが昂ぶり、激しいものとなった。
「あれから、あつしさんを思いながら、何回もひとりでしちゃった」「そうなんだ、やってみろよ、見ててやるから」「目の前でやるのは、恥ずかしいよ~」「いいからやれよ」とあなたを脱がせた。
その光景は淫らだった。あつしさん、と呼びかけながら、あなたは快楽に浴していった。「ちゃんと見てるぞ」とこちらの目を意識させた。指が濡れて光り、あなたの目も濡れた。あなたは昇り詰め、身体を痺れさせた。「変態」と詰ると、「調教されちゃった」とすけべな顔をした。
「後で抱いてやる」と私は加熱式タバコを吸った。「ご飯食べながら、むらむらしちゃう」とあなたはエロティックな目を向けてきた。「むらむらしてるのはいつもだろ?」と言うと、「最近は本当にそうかも」とあなたは素直だった。
お母さんはコロッケを作ってくれた。とても美味しくて、それを伝えると、お母さんは照れた。その顔は可愛かった。「可愛いですね」と言うと、「ちょっと、お母さんを口説かないで」とあなたに叱られた。
食後にコーヒーまで用意してくれた。私が買ってきたクッキーをみんなで食べた。確かに美味しかった。タバコを吸ってもいいと、ふたりともが言ってくれたので、お言葉に甘えた。お母さんの仕草を見ていると色っぽく、私は興味を持ってしまった。あなたがいない日にでもお邪魔して、口説こうかと考えた。
あなたの部屋へ戻った。すぐにあなたに脱がされた。「もう我慢出来ない」と言われた。その目は燃えていた。
口や手で愛撫された。私のほうはあなたに前戯していなかったのに、すぐに求められた。私はそれを受け、早々にひとつになった。私に跨ったあなたは激しかった。卑猥な言動もあり、とてもすけべだった。私のうえで乱れるあなたは、美しかった。その胸に、くびれに、首に触れた。
事を終えると、甘々モードに入った。あなたは猫のようになり、私に身を寄せた。喉を鳴らせるのなら、ゴロゴロさせていただろう。
「やっぱり、あつしさんはいい」と言ってくれた。「君も良かったよ」と髪を撫でた。「嬉しい、気持ちよかった?」「あぁ、気持ちよかったよ」と額にキスをした。あなたの目が乙女になった。あなたの胸が高鳴っているのが見て取れて、私は嬉しかった。




