第26話 幻魔影王
申し訳ありません。
私のミスでこの26話を上げ忘れておりました。
訂正しましたので、お詫び申し上げます。
これからもよろしくお願いします!
話し合いの末、暗黒蜘蛛を新しい仲間へ迎える事になった。
暗黒蜘蛛は隠れていた場所から糸を垂らしながらスルスルと降りてきた。
陰に隠れていて見えなかったが、他の蜘蛛達と違って全身が漆黒の殻の様な物で覆われている。
全身が漆黒の中で眼の部分だけが宝石の様に鮮やかな紅色の光を放っている。
なるほど、この姿で闇に紛れたら余程注視しないと発見出来ない、正に忍者と言えるだろう。
体長も1メートルも無い程度だろうか、他の蜘蛛と比較しても少し小さく見える。
『それで、俺は何をすれば良いんだ』
近距離でも念話で話して来たので、こちらも念話で話し返す。
『まずは俺のスキルの魂の共有を受けて欲しい。そうすれば、俺の眷属として更なる進化が可能となる』
『そのスキルを受ければ、お前の仲間の様な強力な個体になれるという訳か、願っても無いな』
『ああ、話が早くて助かるな、ところで念話じゃなくて直接話す事は出来ないのか?』
『今の俺には直接話す機能が無いからそれは不可能だ、進化すればどうなるかわからないがな』
『なるほどな、それでは早速魂の共有を使おうと思うが、準備は大丈夫か?』
『ああ、問題無い、いつでもやってくれ』
暗黒蜘蛛も覚悟か決まったみたいだ。
俺はスキルを使用するために精神を集中する。
「よし、行くぞ。魂の共有!」
『名称 暗黒蜘蛛に対して魂の共有が使用されました。対象の眷属化を実行しますか?』
「ああ、実行してくれ」
回答と同時に俺と暗黒蜘蛛の体が輝き出す。
とりあえず、今回で魂の共有の使用可能回数4回を全て使い尽くす事になる。
後は、レベルを上げてゴブリンキングに挑むのみ、そう考えると気合が入り鼓動が高鳴って来るのがわかる。
暗黒蜘蛛の方は、体が眩い光を放ちながら進化を続けている。
どんな姿になるのか、楽しみにしておこう。
……そうこうしている内にまた体の内側から新たな力が湧き上がってくるのがわかる。
そろそろ進化終了のアナウンスが入る頃だろう、暗黒蜘蛛に新たな名前も付けなければならない。
『暗黒蜘蛛の眷属化及び進化を確認、新たな名称を設定して下さい』
予想通り、進化終了のアナウンスが間髪入れずに流れて来た。
「よし、新たな名前は〈オボロ〉だ」
実は、今回の名前は以前から考えていた。忍者っぽい仲間が出来た場合には必ず付けようと温めてあったとっておきの名前だ。
『命名〈オボロ〉を確認、設定します……眷属化及び進化を終了します』
これで進化は終了、新たな仲間、オボロの誕生だ。
体から放たれていた光が収まり、進化後の姿が露わになる。
以前は、完全な蜘蛛の姿だったが、進化後は人の姿になっている。
身長は一メートル程度と少し小さいが、全身は黒装束の様な漆黒の体毛で覆われており、目元からは鋭く赤く光る眼が覗いている。
正に忍者その物と言っても過言ではない様な姿になったと言えるだろう。
「見違えたな……これから頼むぞ、オボロ」
「…………承知…………」
おお、話せる様になってる。
これで念話のスキルを使用しなくてもコミュニケーションが取れるな。
「進化して話せる様になったみたいで良かったな」
「……ああ……」
口数が極端に少ないのが気になるが、慣れれば問題ないだろう。
それでは、どの様に進化したのか、ステータスを見てみよう。
名称:オボロ
クラス:黒忍蜘蛛
ランク:C
Lv:1
HP : 301/301
MP : 258/258
攻撃力 : 243
防御力 : 178
魔法力 : 133
素早さ : 368
スキル : 影王の殺意
幻影操術
毒爪
粘糸
忍術〈Lv5〉
影王の殺意:魔王の影となり、魔王に仇名す者を討つために尋常では無い殺意を持つ者に発現するスキル。相手の認識外より攻撃した時に与えるダメージを大幅に上昇させる。
幻影操術:影王と魔王の力を融合させ、影を自在に操る事が出来る。
ステータスはやはり大幅に上昇している。
特に素早さがずば抜けて高い、スキルも〈忍術〉まで覚えており〈影王の殺意〉と合わせると、忍者その者だな。
よし、次は俺のステータスがどう変化したのか確認してみる。
名称:ヤクモ スメラギ
クラス : 見習い魔王
ランク : C
Lv : 37
HP : 1857/1857
MP : 1680/1680
攻撃力 : 1462
防御力 : 1423
魔法力 : 1959
素早さ : 1418
スキル : 魂の共有
鑑定
闇魔法〈Lv5〉
魔王剣
聖魔合一
魔王の盾
魔影鎖縛
魔影鎖縛 : 影王と魔王の魂が共有された時に解放されるスキル、魔王の影を強固な漆黒の鎖に変え、相手を拘束する事が出来る。
これはまた強力なスキルを入手してしまったな。
〈ダークバインド〉の上位互換の様な物だろうか、あらゆる場面で使えそうだ。
「いやー見違えましたね、これなら全く普通に接する事が出来そうです。前の姿のままだったら、どうやって接しようか真剣に悩んでたんですよー」
シオンがオボロの周りをパタパタと飛び回りながら安堵している。
人間にかなり近い今の姿ならば、蜘蛛嫌いのシオンにも拒否反応は無いらしい。
「……よろしく頼む……」
オボロは、相変わらず口数が少ないが、これで兼ねてから考えていた理想のパーティーメンバーが揃った事になる。
「よし、それでは皆で玉座の間に戻って次の行動予定を考えるか」
俺達は一旦帰還し、次の作戦を考える事にした。
◆◆◆◆
こうして、俺たちは4人目の仲間と出会った。
その者は、影に潜み影に生きる生粋の暗殺者である。
影の中から魔王達を支え、仇敵を討つ。
後に漆黒の暗殺者として世界中に恐れられる事になる……
その名は 『幻魔影王 オボロ』
作品をご覧頂きありがとうございます。
現在、第一部終了まで書き溜めてあるので、しばらくは毎日更新を続けさせて頂きます。
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