5分後に意外な結末
僕はよく見る夢がある。
同じ情景の時間という概念も無さそうなこの景色にはいつも少女がいる。
内容も同じではなく、明らかに変わっている。
いくつの世界を渡る夢を見たのか分からない。
ある日、その物語は終わりを迎えた。魔物から少女を救い出し、笑顔を浮かべる少女が僕にキスを───そこで。
目が覚めて夢だったことに気がついてから、もう夢を見ることはなくなった。
現実に帰り、用事を済ませて散歩していた僕の前に、あの日の少女そっくりな女性が歩いていく。とっさに声をかけた。
そんなエピソードが俳優さんたちに演じられているのを見て小っ恥ずかしくなった。
僕の隣にいる、あの時の夢の中の少女に似ている彼女。
馴れ初めVTRを見終わり、ウエディングドレスとタキシードに身を包んだ僕らは向き合う。
牧師の合図で彼女はとても照れくさそうに僕にキスを───。そこで。
目が覚めた。これもまた夢だったのか。隣を見ると。
無防備な姿で眠る、その彼女がいた。
こんな長編小説が書きたいなと思いながらメモした作品です。もう少し面白い要素を加えて、また作り直したいと思っています。稚拙な文章を読んでくださり、ありがとうございました。