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漆黒の猫貴族  作者: オヤジ
第一章 幼少期編
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第六話 猫貴族、魔法を披露する


「ルーク!すごく光っていたが大丈夫か?」


「うん。なんだか力が漲ってるみたい。」


「その様子だと魔法は授かったようね~。さっそくどの属性か調べに行きましょ」


両親と司祭に続き、隣の部屋へ行くと、豪華な机の上に占いで使うような水晶玉が鎮座しているのが目に入った。


「ではルーク様、これよりこの判定の水晶に手を置いてください。そうすると、ルーク様の魔力に反応し、その属性に応じた色に変化します。」


司祭の説明では、赤=火、青=水、茶=大地、緑=風、水色=氷、黄=雷、白=光、黒=闇ということになるらしい。


「我々は外で待っておりますので、終わりましたら外へ出てきてください。」


「ルーク!あなたはきっと黒よ」


(また言ってるよ母さん…。ま、どうせ黒になるんだしいっか。)


よし、こい!


予想通り、判定の水晶は真っ黒に変化した。


(今回は想定外なイベントは起こらなかったな)


「司祭様、父さん、母さん無事終わりました。」


「お疲れさまでした。魔法属性に関する情報は他人に漏らすとよくないので何色になったかはここでは言わないでくださいね」


「はい。屋敷に帰ってから報告します。」


「ではこれにて神授の儀式は終了となります」


3人で行きと同じく馬車へ乗り込み屋敷へたどり着くと


「ニャン」


鳴き声とともにクロエが僕に飛びついてきた。


「クロエ!(なるほどここでクロエの存在を紹介しろってことか)」


「あらルークその黒猫はクロエっていうの?」


「おい、その猫からめちゃくちゃ魔力を感じるんだがもしかして高位の魔物か?」


「そう!この前庭で見つけてたまに遊んでたんだ。飼っていい…よね?」


その瞬間、クロエの身体が光りだした。


(クロエは演技派だな)


(うるさいにゃ。はやく二人を納得させるにゃ。)


「どうやら従魔契約が成立したみたいね。しっかり面倒見るのよ」


「まぁかなり強そうだから、ルークの護衛としてもいいかもしれんな」


「やったー。クロエよろしくね」


「ところでルーク、属性はどうだったの?」


すごい勢いで僕に近寄ってくる母さんに対し、


「お、落ち着いてよ母さん。母さんが言う通り闇属性だったよ」


「でかしたわ!ルーク!さ、こっちへいらっしゃい」


いつものおしとやかな母さんからは想像も出来ない強引さで僕をグングンと屋敷の修練場へ連れていく。


(見てないで助けてよ父さん)


(すまん!ルーク!アリアは自分の子どもに闇魔法を教えるのが夢だったんだ)


ドナドナされながら父さんに助けを求める視線を送ると、あっさり見捨てられてしまった。


「じゃあさっそく、簡単な闇魔法を見せるわね。ダークボールといって魔力を球場にして相手に発射する最も簡単な攻撃魔法よ。」


(いきなり攻撃魔法?ちょっと飛ばしすぎじゃない?)


『ダークボール』


ドーン


最も簡単な攻撃魔法にはふさわしくないほどの衝撃が修練場に走る


「これが魔法よ。ちょっと張り切りすぎちゃったけどね」


「母さんすごいね!もしかして母さんってすごい魔法使いだったりする?」


「そうね。グレンと結婚する前までは宮廷魔術師候補にも選ばれてたし、そこそこ自信はあるわ!でもルークも将来はきっとあれぐらいは出来るようになるわ!だから明日から母さんと特訓よ!」


(ひぇ~母さんっていつもおっとりしてるからわからなかったけど、すごかったんだな~)


「僕も魔法使ってみていい?」


「あらそんなに早く魔法が試したいの?しょうがないわね。無理だと思うけどやってみてもいいわよ」


「じゃあいっきまーす。『ダークボール』」


あっという間に僕の手には黒い魔力が集まり、的へ向けて発射した。


「え、出来ちゃったの?詠唱は?しかも的の当たったところは消滅してるしまさか…」


上半分が綺麗に消滅した的を見ながら焦った顔でなにかブツブツと話す母さん


「グレン!これは一大事よ!ルークにはしっかり魔法の制御を覚えさせないと!それに早いうちに私の実家へ連れて行ったほうがいいかもしれないわ」


「確かにこれは異常だな。わかった。俺はネーロ家へ行けるよう調整するからアリアはルークの教育を頼む」


なんだかわからないうちにおじいちゃんの家へ行くことが決まったようだ


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