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漆黒の猫貴族  作者: オヤジ
第一章 幼少期編
27/59

第二十七話 猫貴族、子豚貴族と決闘する

ご覧頂きありがとうございます。

戦闘描写は難しいですね。

なるべく簡潔にわかりやすく書こうと思っているのですが…

今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m


面倒なことになったな…

スッカラーン伯爵家の子豚、もといノーナイとの決闘の場である修練場には、お披露目会に参加していた貴族を始め王城内にいた役人や騎士団まで観客席に集まっている。

陛下にダメ元でお願いしたら条件は認めてくれたが、ノリノリでこのお祭り騒ぎにしてしまった。


(今後舐められないためにもある程度は力を見せる必要があるな)


「それでは双方準備はよろしいか?」


審判役の騎士声にの従い、互いに武器を構える


「それでは、開始!」


『大いなる風よ。我は求める、敵を穿つ矢を。風魔矢(ウインドアロー)


開始とともに子豚君(ノーナイ)が|風魔矢を何度もこちらへ放ってくる


(やはり詠唱有りでの魔法だと隙が大きく、簡単に避けられるな)


「はぁはぁ、逃げてばかりしか出来んようだな!はぁはぁ、この田舎者めが!」


(いや、はぁはぁしながら言われても説得力ないんですが)


魔法を諦めて、腰に差していた剣でこちらへ切りかかってくるが、遅すぎてこちらを油断させる作戦なのかと疑ってしまう。


(そろそろ終わらせるか)


「いつまでもちょこまかと逃げやがって!これも避けられると思うなよ。『大いなる風よ我は求める、敵を切り裂く鋭い刃を。風刃(ウインドカッター)』」


風矢と比べるとスピード、威力ともに高そうな魔法をぶつけてきた。

そしてその風刃はそのまま僕へと向かい…


「『付与・闇(エンチャント・ダーク)』」


観客席からは「何、詠唱破棄だと」「付与なんて出来るのはこの国でも数人だぞ」と言った声があがったり、「やはり面白いのぉ」とか口にしている偉い人(陛下)がいたことに僕は気付かなかった。


双剣で風刃を叩き切り、そのまま子豚君の背後へ回り首筋に剣をあてる。

その際こっそり魔法をけておくことも忘れない。


『――――――――』


(ただ戦わされるだけで終わるなんてしないよ。子豚君は利用価値がありそうだし…)


「そこまで!勝者ルーク・ロッソ殿」


「うおおおおお」と会場中が盛り上がる中、おもむろに陛下が立ち上がる


「見事な腕前だったの、ルークよ。約束通りスッカラーン伯爵家は今後ロッソ家及びその関係者に対し不干渉とする。良い余興となったの」


陛下の宣言を聞くなり、太った貴族が顔を真っ赤にして席をあとにする

子豚君の方は修練場の真ん中で気を失ってるから聞こえてないようだけど。


(あれは子豚君の父親かな?元の席の周りにマクベス公爵家もいたようだし)


その後はお開きとなり、それぞれの屋敷へと帰ることとなった






「ルーク災難だったな。やはり貴族派の奴らは絡んできたな。だがこれで当分こちらへ直接絡んでくることはないだろう」


「見事な魔法だったわよ。陛下や宮廷魔術師の方々も褒めていたわ」


「ちなみに最後何か魔法を掛けてたようだが何を掛けたんだ?」


「あーやっぱり父さんにはバレちゃった?あれは『幻想(ファントム)操り人形(マリオネット)』って魔法だよ。相手に幻術をかけて都合のいい幻想を現実と思い込まして、こちらの思い通りに相手を操れる魔法だよ」


「ブフッ!そりゃまたやらく面白い魔法を掛けたな。これであのスッカラーン家のガキはこっちのスパイってわけか」


「ルークが無詠唱出来ることを知らない人が見ても何もわからなかったでしょうね~。漆黒魔法を解くとなると術者以外にはまず不可能でしょうね」


「まぁあれだけ舐められたんだし、それぐらい働いてもらわないとね。これからは貴族派やマクベス公爵家の動きは逐一子豚君に報告してもらうことにするよ」


「ルークお前も悪よのぉ」


「いやいや、父さんほどではないよ。ウフフフフ」


その日のロッソ家の馬車からは幾つもの奇妙な笑い声が聞こえたとか。


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