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漆黒の猫貴族  作者: オヤジ
第一章 幼少期編
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第二十四話 猫貴族、婚約者と再会する


ヴィクターを雇うことが決まった翌日、両親とともに王都にあるネーロ公爵家の屋敷へと訪れている。


「ルーク君、久しぶり!」


ボブカットだった髪を肩あたりまで伸ばしティアは花が咲くような笑顔で屋敷に着くなり声を掛けてくれた。


「ティア!久しぶりだね。髪伸びたね」


「ずっと会えなくてごめんね。紹介したい子がいるの。マールおいで」


ティアの背後から10cmぐらいで背中に羽を生やし、黒いドレスに身を包んだ眠そうな顔をした女の子が現れた。


「その子が精霊?はじめまして、ルークだよ」


僕の後ろで立っているヴィクターも「ほー精霊とは流石はルーク様の婚約者様ですね」と小声で驚いている


「ん、マール、よろしく」


それだけ言うとマールは僕の肩にいるクロエの方へ飛んで行って、二人で話し出してしまった


「マールの紹介も済んだし、もう一件の方も片付けようか」


ラウル叔父さん、いやお義父さんと呼んだ方がいいのかな?の声で皆がラウル叔父さんの方へ顔を向ける。

今日ここに来たのは、ティアとの婚約の話を発表することについて話し合うためである。


「ティアもルーク君もお披露目会に参加すると、見た目も良く、爵位も高いことから他の貴族から婚約の話が殺到するだろう。それにルーク君は例のこともあるしね…」


「ならやはりお披露目会では二人が婚約したと答える方が良さそうですね」


「それに加えて、明日のお披露目会までに噂を流そうと思うんだけど、ロッソ家の方でもお願いできないかな?」


「確かにお兄様の言う通りね。あと一日しかないけど貴族は噂好きだし、やっておいた方がいいでしょうね」


「じゃあこっちは手配を進めておくよ。それよりもルーク君の最近の話を聞かせて欲しいな。どうやらそちらの執事も只者ではないようだし」


チラッとヴィクターに目を向け尋ねてくる。


(やっぱりラウル叔父さんぐらいの闇の魔法使いだと気付くか)


ラウル叔父さんとクリスタお義母さん、ティアにこの3年間の出来事を話していく。

やはりヴィクターが悪魔だと言った時は3人に驚かれたが、ラウル叔父さんなんかにはルーク君はもうなんでもありだねと良い笑顔で言われてしまった。


一方、ティアもこの3年間かなり頑張っていたようだ。

何度か会いに行くか?と話はあったのだが、ルーク君に負けないためにも精霊が目を覚ますまでは会わずに頑張りますと言って、ひたすら魔力量が増えるように訓練していたらしい。

その甲斐あって数か月前にようやく精霊は目を覚まし、マールと名付け一日中一緒にいるのだそうだ。

なお、精霊は余程の魔力を持った相手以外からは姿を隠すことが出来るらしく、マールの存在をしるのは家族だけとのこと。


その後はお披露目会に参加する貴族や要注意人物についての情報交換を行ったあと、明日の準備もあるため、ロッソ家の屋敷へ戻ることとなった。


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