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漆黒の猫貴族  作者: オヤジ
第一章 幼少期編
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第十七話 猫貴族、婚約する

今日もご覧頂きありがとうございます。なかなか魅力的なキャラを描くのって難しいですね(>_<)


街の散策から帰宅し、夕食の時間となった。

いつも通りダイニングにみんなが集まるのだが、どうも今日はみんなの目が生温かいような気がしてならない。


(さては姉さんが報告したな)


「ところでルークよ、なんでも今日ネックレスを購入したそうだね」


そろそろ夕食も食べ終わるかという時にいきなりお祖父ちゃんが切り出してきた。


「実はティアにあげたいなって思って買ったんだ」


僕がティアへのプレゼントを買ったと言った瞬間、それぞれの母親が顔を見合わせハイタッチしている。

姉さんもティアの席まで駆け寄り、これで妹ねーなんて言いながら抱きしめている。


「でもルーク、女の子にアクセサリーを渡す意味を理解しているのか?」


「もちろんわかってるよ。でもね、まずは僕の話を聞いてほしい。」


「なら父さんは何も言わん」


騒いでいたみんなも僕の言葉を聞いて聞く姿勢になってくれた。


「実はこのネックレスはただのネックレスじゃないんだ。でもただのネックレスじゃないからこそ、ティアに持ってて欲しいと思ってるんだ」


「ただのネックレスじゃないとはどうゆうことだ?」


「そのネックレスに付いてる石は精霊石と言って闇の精霊が宿っているらしいんだ」


「精霊石?それにらしいんだってまさか…」


漆黒魔法とクロエについて知っているお祖父ちゃんたちは納得顔をしているが、何も話してないお祖母ちゃんやクリスタさん、姉さんとティアは何がなんだかわからないといった表情でこちらを見ている


お爺ちゃんや父さんたちを見ると頷いてくれたので、お祖母ちゃんたちに漆黒魔法やクロエについて説明することにした。


「まさかルークちゃんが漆黒魔法の適応者だったなんて。私にまで隠していたことについては後でヨハンをじんも…聞くとして」


「漆黒魔法となると多方面から干渉があるでしょうね。幸いネーロ家は公爵家だし、他の貴族はまだなんとかなるとして問題は王家ね」


なにやらお祖母ちゃんの口から物騒な言葉が聞こえた気がしたが、全力で聞かなかったことにして…

でもやはりお祖母ちゃんとクリスタさんは漆黒魔法について知っていたみたいだね。


「それは安心してちょうだい。国王から何を言われたとしても王妹としてルークちゃんを守ってみせるわ」


えええ!お祖母ちゃんが王族だったというまさかの事実が発覚!でも僕の他に誰も驚いてないのでみんなは知っていたようだ。


「ありがとう。お母様!頼りにしてるわ」


「これじゃ下手な貴族から嫁はとれないし、早々に婚約者を決めて公爵家として守るためにも二人の婚約はベストね。幸い二人にもその気があるみたいだし」


「一旦その話は置いておこう。ルークの話の続きが聞きたい」


アクセサリー店で気になるネックレスを見つけたこと、クロエにこれが精霊石であることを教えられたことなどを説明した。

クロエと話せることでもう一波乱あったが、なんとか説明を続けた。

ただ魔眼のことはエステル様のこともあるので話していない。


「…で、この精霊石に魔力を込め続けると、精霊が目覚めるらしいんだ。その精霊とは闇魔法が使える人だと契約出来るらしいからティアと契約してもらってティアを守ってほしいと思ってるんだ」


クロエに店で確認したのは、闇の精霊が僕やクロエのそばを離れられるのか、そしてどんな力を持っているのかということだった。

答えは闇属性の魔力を持っている人間が契約すれば僕やクロエと離れても問題なく、精霊は魔法の補助や悪意の感知などが出来るため、クロエの護衛にはピッタリだとわかった。


「ティアを守りたいと思ってくれる気持ちは嬉しいけど、ルーク君は本当にそれでいいのかい?闇の精霊なんて貴重という言葉では表せない存在だよ?」


「僕にはクロエがいるので大丈夫です。僕にとってはティアが大事だからティアに契約してほしいんです」


「なら僕たちも何も言わない。君の意思に任せるよ。」


僕はティアを見つめ深呼吸し


「ティア!出会ってからまだ一週間も経ってないけど、素直で優しい君が好きだ。僕と婚約してほしい」


「はい!私もルーク君が好きです」


ティアは泣きながらネックレスを受け取ってくれたのだった。


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