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00〜発端
その悲劇は突然、世界を襲った。しかし、人々に大きな混乱は起きることはなかった。
致死率90%、発症率95%、罹患率95%、潜伏期間はおよそ一ヶ月。症状は、初期症状は風邪に似た高温の発熱を起こし、徐々に体温が低下し、いずれ死に至る。
その悪魔のようなウィルスの最初の発症者が発見された時には、もう負の連鎖が始まっていた。
発症者は自身の症状を風邪と思い、医療機関に訪れ、まっさきに医療関係者はほぼ全員、感染していった。
そして、一ヶ月という潜伏期間はとても長く、知らず知らず感染者を増やしていった。
現在の発達した交通技術が、ウィルスの蔓延を導いてしまっていた。
そして、世界がそれに気づいたときには全てが手遅れだった。
そして人類の滅亡は始まった。