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夏部  作者: 坂本英斗
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第二話 気になりすぎて

 次の日、昨日のことが気になりすぎてしまい昨日より三十分も早くバス停についてしまっていた。

「これが見えるの?」という言葉の意味は、考えれば考えるほど分からくなっていた。


 気がつけば僕は昨日からずっと、彼女のことばかり考えていた気がする。


「色白で憂鬱な目をしているショートカットの少女」

 僕にとって理想のすべてが詰まった彼女のことが異性として気になり始めるのに、高校生の僕は、それほど時間はかからなかった。


 恋愛感情なんてすぐ消えるものだと思っていたが、今回は一向に消える気配が無かった。

 それどころか、言葉の意味を考えれば考えるほどに「本当にありがとう」と微笑んだ少女の顔がちらつく一方で、目の下にクマができるほどにまで、一晩ですっかり恋する乙女の様になってしまった。


 バス停について十五分立ったところに、ようやく彼女が姿を現した。

 すると彼女は、

「おはよう」

 と声に出し、僕の目を見て何かを察したかのように微笑んだ。

 


 その時、彼女のことが本気で好きになった。

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