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3話
『アドレスはメールで送っとく。頼むな…あと、今後どうするかだけど…それもメールしとく。とりあえず寝てくれな』
「分かりました…山上さん?」
『何だ?』
「いえ…起きたらまた連絡します」
『おう、おやすみ』
ぷつんっと通話が切れた。そして、すぐにメールが届いた。アドレスをコピーし冬四郎は眠い目を擦りながら、晃にメールを送った。すぐに電話でもかかってきそうな気がしていたが、そんな事はなかった。
今は、兄である晃とでもあまり話をしたけはなかった。話をすれば、確実に状況を聞かれるであろうし、夜の事を説明するのも面倒くさい。それに、冬四郎にも夜の事がよく分かっていない。
覆面の者と仮面をつけていた男。その関係も分からない。ただ、どちらも何らかの形でむつとの関わりがありそうだという事だけは、分かっている。
携帯を枕元に置くと、冬四郎は寝転んだまま、ジャケットを脱いで床に落とした。そして目を閉じた。妹のベッドだろうと気にする事なく、今度こそ眠りについた。




