表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-狩るモノ-  作者: 幹藤 あさ
521/542

8話

落ちてくる男を見ながら、下で呆れたような顔をしている冬四郎が、ふっと顔を上げた。むつは目が合うと、ひらひらと手を振ってみた。冬四郎は溜め息混じりに、軽く手を上げてみせた。


「…これで終わりか?」


「たぶんーっ」


むつは穴を覗いていたが、すっくと立ち上がると、とんっと飛び降りた。


「お、おぉい‼ばかっ‼」


むつはずんっと床に伸びている男たちの上に降りると、下からぐえっと声がしたが気にもとめていない。足場が悪かったからかバランスをくずしてころんっと転がると、片車輪がすくいあげるようにして、むつを起こした。


「ありがと」


「ねぇちゃん、汗凄いやん。臭いし」


「臭い臭い言うな‼下水通ったの‼仕方ないの」


むきになって言い返すむつとにこにこしている片車輪をよそに、冬四郎が額に手を当てて盛大な溜め息をついていた。京井も人の姿に戻ると、穴から飛び降りてきた。むつよりも重たく、下敷きにされた男たちは声もなく、手足をぴんっと持ち上げただけで、すぐにぐったりとした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ