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よろず屋-狩るモノ-  作者: 幹藤 あさ
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8話

あまり吸わないうちに灰が長くなってくると、冬四郎が灰皿をむつの前に置いた。むつは灰を落として、タバコをくわえたものの、吸いはしなかった。半分も吸っていないうちに、むつは灰皿にタバコを押し付けた。そして、ふいっとリビングの方を向いた。


「…いつから居たの?」


むつが誰に向かって声をかけたのかと、冬四郎たちもリビングの方を見た。


「つい、さっきだ」


「…そう?色々と助けてくれたみたいね。本当にありがとう」


「大丈夫か?」


頬杖をついたままのむつは、嬉しそうに笑みを浮かべていった。だからと言って、立ち上がって声のする方に向かおうとはしない。


「ねぇ、どうしたらいいかな?みんなと居たら、みんなが危ないよね?でも…向こうには行きたくないな」


「…俺が居ると言ってもか?」


「それ言われると…悩んじゃうな」


「来たくなければ、そこに居ればいいだろ?」


うーんと悩むような声をあげ、むつはぺたっとテーブルに頬をつけた。だが、視線だけはリビングの方に向いている。だが、その視線の先には誰も居ない。


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