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7話
「…夕飯、食べれそう?お昼も食べてない…ってか薬も飲んでないんだよね?夜は薬だけでも飲まないとね」
むつは返事もするのも億劫なのか、もぞもぞと鼻の上あたりまで布団を引き上げて、目を閉じてしまっている。 こさめは何も言わずに、ホットチョコレートを飲み干してから窓とカーテンを閉めた。そして、口をつけなかったむつの分のマグカップもお盆に乗せた。
「お水とかのが良い?あとで持ってくるね」
それだけ言うと、さっさと部屋から出た。折角、山上が作ってくれたホットチョコレートには口をつける素振りさえ見せなかった。何だか、悪い気がしたから自分が飲もうかとも思った。だが、そのまま持って行って、むつの体調が悪そうなのを伝えた方が良いかなとこさめは思った。
キッチンに入ったこさめは空になったマグカップは水につけたが、口さえつけなかったマグカップはそのまま、山上の所に持って行った。
「…一口も飲まなかった。ごめんね」
「そうか。みや、飲むか?」
冬四郎は眉間にシワを寄せたが、こさめがマグカップを差し出すと受け取り、一口飲んだ。そして、そのまま西原に押し付けた。




