表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-狩るモノ-  作者: 幹藤 あさ
429/542

7話

冬四郎はトランクを開けようと、鍵を出したが手が震えていた。それを気付かれないように隠しつつ、開けると中から日本刀を取り出してむつの方を向いた。渡したらどうなるのかと、不安に思っていた。むつは手を差し伸ばす事もせずに、じっと待っている。


意を決して、日本刀をむつに差し出すとむつはややあってから、両手でしっかりと受け取った。持って感触を確かめるように撫でたりしていたが、急に力が抜けたかのようにぐらっと身体が傾いた。


咄嗟に腕を伸ばして、冬四郎はむつが地面に倒れる前に抱き上げる事が出来た。


「どない、なってんや?」


地面に落ちた日本刀を広いあげた片車輪は、日本刀とむつを交互に見た。冬四郎にも、どうなっているのか分からず首を振った。


「ねぇちゃんは?」


「気を失ってるみたいだ…けど、何で車に乗せてあるの知ってたんだ?」


「それより、よく車なんかに置きっぱなしにしてられたな…怖ないんか?」


「残りは家の中の分かりやすい所に隠してるからな…手元より安全そうじゃないか?」


「そりゃそうかも分からんけど…意外と大胆な事をしはるよな。犬神さんと決めた事かいな?」


「あぁ…とりあえず戻るか」


冬四郎はむつの足を持ち上げるようにし抱き抱えると、片車輪に日本刀を持ってこさせると家に戻った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ